読書とかいろいろ日記

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『老人喰い』 鈴木大介

2017年04月20日 | 読書日記

『老人喰い』 鈴木大介
¥800+税 筑摩書房(ちくま新書) 2015/2/10発行
ISBN978-4-480-06815-6

『脳が壊れた』の鈴木大介、あまりにおもしろかったので他の著書も読んでみた。
これもおもしろかった。
おもしろいというか、『脳が壊れた』同様、たいへん興味深い。

鈴木大介という人は、徹頭徹尾、老人よりも若い人の味方なのだなあ。
そして犯罪に走ってしまう若者たちにはそれだけの事情があって、そうさせているのは日本の社会そのものだ、というスタンス。理解できなくもない。完全に、とはいかないけど。

詐欺は犯罪か? っていう主張にはまぁほんの少しは同意しなくもないけど、やっぱ納得できんな。現金で即座に何百万も払えるような奴から奪ったところで良心の呵責は覚えないという気持ちはぶっちゃけ理解できちゃうんだけどね。でも、被害者の中には虎の子の貯金をはたいた、という人も少数であろうとも含まれている可能性もあると思うと、ねえ。

有能な才能を活用しきれなくて裏社会に流してしまう結果、日本社会が損してるってのは、人材の損失という点と、そうやって奪った金が、けっきょくは裏社会に流れているという点の2点においてもったいないね。

最終的にはヤクザの金主がいちばん儲ける仕組みになってるんだよなあ。

で、こーゆー業界でも人材劣化の問題が起きてるようで、「最近の若い者は……」はどこでも一緒らしい(爆)。


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