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『原発被ばく労災』 被ばく労働を考えるネットワーク編

2019年03月01日 | 読書日記

『原発被ばく労災 拡がる健康被害と労災補償』 被ばく労働を考えるネットワーク編
¥1,700+税 三一書房 2018/6/5発行
ISBN978-4-380-18009-5

『通販生活カタログ』の書評ページで紹介されていた本。

>  原発は原発労働者なしには動かない。だが原発労働は、死亡を含む健康影響のリスクをもたらす被ばくが前提となっている。ならば、その結果として労災の可能性がある労働者がいれば、万全の治療や補償と損害賠償が行われるのが当然ではないか。ところが、国や電力会社は「未解明で科学的判別は困難」などと因果関係の存在さえ否定する。
 原発労働者の理不尽な使い捨てと被ばく労災におけるこのような主張は、日本の原発が商業稼働を始めてからずっと続けられてきたことだ。(2-3頁)

 

> 自分らの鉛ベストはチャック式なんですけど、チャックが破れているので、ガムテープで止めてあるんです。ガムテープはペラーっとはがれて開いてしまいます。(13頁)

> 線量オーバーしたときは俺らが呼ばれて、始末書を書かされるんです。「なんでそんなに被ばくしたの?」と、被ばくした俺らが悪いみたいな感じで言われます。[…]
 なんで、俺らが始末書を書かないといけないのだろうと、疑問を持っていました。東電や元請けが「被ばくさせてすみませんでした」というんだったらわかるのですが。(16-17頁)

 

原発労働の現場が、元請けごとにチェック体制が全然違っていたり、ひどいところでは本当にひどいということがよくわかる。竹中はめちゃくちゃで鹿島はマシ、とか。
そして昔から電力会社も国も責任を負おうとしてなかったこと、裁判所は権力の味方だということ……。
誰かを犠牲にしなければ成り立たないシステムというのは、すでに破綻しているのだと思う。


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