読書とかいろいろ日記

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『トオリヌケキンシ』 加納朋子

2016年05月27日 | 読書日記

『トオリヌケキンシ』 加納朋子
¥1,400+税 文藝春秋 2014/10/15発行
ISBN978-4-16-390145-9

「トオリヌケキンシ」
「平穏で平凡で、幸運な人生」
「空蝉」
「フー・アー・ユー?」
「座敷童と兎と亀と」
「この出口の無い、閉ざされた部屋で」

六話収録の短編集。
共通テーマは「病」。
それは、ささやかで何かの役に立つものでもないような共感覚だったり、大切なはずの子供を虐待するほどに人格を変えてしまう脳腫瘍だったりとさまざまで、振り回されたり立ち向かったり受け入れたりと対応もさまざまで、引き起こされる事件もさまざまで……。
加納朋子、急性白血病からの生還以後、一層よいものを書くようになったなあと思う。以前から、というよりデビューからずっと、視線が優しいと思ってたけど、さらに。
救いが、ここにある。


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