「ツキミソウ」月光で咲く幻の夜光花の山野草の花!夏の花の種類は豊富!!
太宰治の「富士には月見草がよく似合ふ」のツキミソウは、
待宵草(マチヨイグサまたはマツヨイグサ)と呼ばれている花で、
ツキミソウではありません。マツヨイグサかオオマツヨイグサです。
太宰治で、余りにも有名になってしまった月見草は、
名前だけ知ってる人が多いでしょうが、
おそらく見た人は、数が知れてます。
江戸時代末期に観賞草花として、入ってきましたが、
環境に強い「待宵草」は、野生化して生き残り、
環境に弱い「月見草」は、昭和の初期には、
ほとんど姿を消してしまっています。
学術書などでも、幻の花といわれています。
現在では、小石川植物園や他の植物園に残っているとか、
研究者の間で、保存されている場合もあるかもしれない、
という現状になってしまいました。
さらに、夜光花ですから、一般に見る機会が少ないです。
マツヨイグサ属には、約125の種があり、南北アメリカ大陸が原産です。
日本の野生化したマツヨイグサは、帰化植物か、園芸植物です。
マツヨイグサやツキミソウは嘉永年間(1848年〜1853年)に、
日本にもたらされ、観賞用として植えられていたものが、
昭和30年代に、オオマツヨイグサは、どこでも大群落が発生しました。
最近は、メマツヨイグサに押され、姿を見る機会が減ったそうです。
昔はよく見かけたのが、見かけなくなってしまった。
一方、ツキミソウは、ほとんどが姿を消してしまいました。
牧野富太郎植物記(昭和48年刊)や、
原色牧野植物大図鑑(昭和57年刊)にも、
「今日では、ほとんど見られない」と書かれています。
ツキミソウは一日花で、夏の花ですが温度調整すれば、
真冬でも咲くそうです。多くの種が夕刻7時ごろから、
みるみるうち、純白の4枚の花びらが開花し、
3~4時間たつと、淡いピンクの花びらとなり、
朝には濃いピンクになって、しぼんでしまいます。
- 別名
- 特色 夜光花
- 科 アカバナ科
- 原産 北アメリカ南部~メキシコ
- 花期 6~9月
いかがでしたか?
太宰治の「黄金色の月見草の花ひとつ~富士には月見草がよく似合ふ」
はマツヨイグサかオオマツヨイグサです。
ツキミソウは白い花で、黄色い花ではありません。
また
竹久夢二の作詞 宵待草(ヨイマチグサ)も
「待てど 暮らせど こぬ人を 宵待草のやるせなさ 今宵は月も 出ぬそうな」
のヨイマチグサは、マツヨイグサかオオマチヨイグサのことです。
ツキミソウという名で呼ばれてる、
マチヨイグサも、オオマチヨイグサも、ヒルザキツキミソウも、
ヨイマチグサも、ツキミソウではありません。
「日本月見草協会」があります。
花を絶滅から守るために、約50年ほど前から、
細々と保存活動して、仲間の高齢化もあり、
将来を心配されているそうです。
興味を持たれた方は、参加してみてはいかがでしょうか。
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