12日のフライトは中々満足しました。ビッグフライトじゃなかったが渋いコンディションで仕事の時間制限もあって、作戦を一度でも間違ったらアウトだった。でも、倉岳エリアのクラシック作戦を使いトップアウトできて、結果は栖本までのミニクロカン。ちなみにこの上がり方の作戦は2-3年前倉岳を教室にした時河内塾長が塾生に良く教えてくれました。今度のXアスロンでも役に立ちますので、もう一度説明しましょう。
ほかのエリアと比べて、倉岳の複雑な地形と弱いリッジ風と狭いサーマルの幅は典型的で九州でも唯一でしょう。渋くても、リフトを探すためダイナミックな動きが必要。うまいフライヤーは山を早くクリアーして雲低で遊んでいるが、中級のパイロットは一回も上がらず撃沈のことが倉岳で普通です。どうしてでしょう。主な理由は、上がる場所があるけど、幅が狭くて、その右・左・上・下も、リフトの制限があるなので、ポイントげ上がるとすぐ次のポイントに移動しなきゃ。下がったら同じく、チャンスを失わないように、別の(低い)ポイントでチャンスを狙わなきゃ。ラッキーなことで、倉岳でそう言う低いポイントが数ヶ所あります!
12日のフライトの前半の軌跡を見ながら説明しましょう。テイクオフするとある程度すぐそこでリフトがあったので、しばらくTOの手前のエイト繰り返し。しかし、ちょっとするとTOの下の車道のヘアピンカーブ(標高370m)まで下がっかったので次のポイントは延命リッジまで東へ。しかし、ここもリフトを感じなくて、高度はすでに制限(360m)に近いので延命をバイパス。次のチャンスのヘリコプターリッジで少しリフトがあったからエイトしたが、すぐ高度制限320mになり、東へ流すしかなかった。こちらは岩壁の「鬼岩」まで伸びる「ラストチャンススロープ」。300m以下でもいいリフトの確率が多い。岩壁より低くなったら失敗ですが、メインLZはすぐ下!
ところで、こんな低い所で何故高い所よりリフトあるの?三つの理由があります。1:山のスロープは60度から90度までの岩壁で、その隣に風が垂直的に吹いている。2:棚底町から温まった空気が普通の南や南南西の風にぴったりここまで流されます。3:倉岳と米山の間のリッジが520-682mでかなり高いが、こちらのトップが380mほど。高い山は風をブロックしているが、こちらの低い所で風がある程度吹き抜けているので、吸い上げが出来ます。不思議な、他のエリアで良く見えない現象でしょう!
とにかく、12日のフライト、ラストチャンススロープでやっとキープをし始めました。しばらく上がらずアグレシブにスロープの近く粘るとちょっと沖側サーマルを感じたので、回して上がった。しかしリッジをクリアーする(高度400m)と吹き抜けにはまってサーマルも失った。次の作戦、素早くヘリコプターのリッジへ戻る!するとサーマルがなかったが高度が中々下がらないので延命まで延ばしてエイトで少しずつ上がってきた。ところで、テイクオフの直後通った同じ場所だったが、その時リフトが無かった!やっぱりタイミングのことも有ります。(風を読めるため延命リッジの標高420m地点で吹流しが設置します)。550mほどまで上がると米山へ、ちょっとするとトップアウト!でも、こちらもリッジの上にも吹き抜け。(もうちょっといい時、雲低までのサーマルもあります。)
米山のリッジをトップアウトするとそれ以上上がらない時、次は「東屋」へ。駄目だったら、米山に戻るか、さらに西への480mのヘアピンをトライする。(米山へ簡単に戻るが、ヘアピンで失敗したら、TOの高さまで下がってフライトのリセットです!微妙な判断です。)当時汗かいたけど、ヘアピンでなんとなくリフトを掴んで少しずつ「駐車場580m」まで上がった。いい時ここもサーマル発生ポイントですが、無かったら素早く倉岳山頂のスロープへ。勿論、天草の最高峰なので、ベストのサーマル元です。当時800mしか上がらない、時間も切れていたので、矢筈嶽へ。それから五月雨滝・栖本河童温泉LZ。Xアスロンなら、倉岳で800mあれば、矢筈パイロン・五月雨パイロン・ビーチLZまで平気に届きます。
この作戦、かなり細かいですが効きます!上がる場所とその高度制限を暗記知っとこう!
フライトの後半。五月雨を通って、「ツインバレー」の上空。LZまでのL/Dは厳しいが、海風の弱いダイナミックリフトで(ぎりぎり)行ける。
ランディングの1分前。
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