いつかその時が来ると思っていても、いざその時が来ると寂しいものです。
どうもkurogenkokuです。
うちの職場の話ですが、本日をもってAさんという嘱託職員が退職します。
Aさんは67歳です。大手メーカーの管理職を務めていましたが、同社を早期退職し、いまから10年ちょっと前、秩父商工会議所に入所しました。
Aさんの仕事は主に会員サポートや雇用対策。その人柄から企業経営者に絶大なる信頼を寄せられていた人です。本来であれば何年も前に退職していてもおかしくなかったのですが、周囲からの「お願い」し、延長&延長で秩父の商工業者のためにご尽力いただきました。
kurogenkokuが入社したのが平成20年4月。
当時のことを思い起こすと、企業支援(特に製造業)の話を正面からできたのはAさんだけです。
Aさんとは毎日のようにランチを一緒に食べています。巡回先の話をすると・・・。
Aさん:「あの会社はいまでも〇〇の仕事をやっているの?」
kurogenkoku:「いや、この間、△△の設備を入れたから、いまは■■の加工をやっていますよ」
Aさん:「そうか、あの仕事だけ続けていたんだったら先がないからね。kuroさんに応援してもらってよかったよ」
Aさんは業務推進役という役職でした。基準会費の支払いがなされていない企業や共済の推進でほぼすべての会員を歩いてきました。
もともと民間企業にいたこともあって、目利き力は抜群です。どの会社が何をやっているか、すべてインプットされています。
だからkurogenkokuもAさんにこんなことをよく聞きました。
kurogenkoku:「▲▲の加工ができる会社があると、秩父管内でこんな仕事を受注できるんだけど、Aさん知ってませんか?」
Aさんはすぐに回答をくれます。
Aさん:「Bという会社に確か※※という設備があったから、もしかしてその加工に対応できるかもしれないな」
Aさんの存在がどれだけ心強かったことか。
Aさんのやってきたこと、企業に対するかかわり方を、職員一同学ばなければいけません。Aさんを支持していたのは我々のお客様です。経営指導員でなくても、Aさんを頼ってきた企業はたくさんいます。
Aさん本人は語りませんが、Aさんの教えてくれたメッセージは単純です。
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大切なのは現場を歩きお客様と数多く接すること、お客様の悩みを聞いてあげること、悩みに対して何らかの手を打ってあげること
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歩くことをためらってはいけません。我々の居場所は事務所ではなく、お客様のところです。
もう一度、原点に立ち戻って考える良い機会にしたいと考えています。
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