モトログ ~ある診断士の終わりなき挑戦~

私的「マルチジョブ人材」論


kurogenkokuです。
先日、島根県商工会議所経営指導員の皆さんに対し研修を行ないましたが、その中でこんな質問を受けました。
「自前でこれだけ経営革新支援をやっていたら相当時間を取られると思うのですが、部会や委員会の担当は持っていないのですか」
その時「担当持っているからと言ってできない理由にはなりませんよ。工夫すれば何とでもなると思っています」と回答しました。



担当業務が一年中忙しいことはまずありえないのであって、仕事の繁閑のばらつきは絶対にあります。
そういう前提において担当制なんてバカバカしいことだし(言葉が悪くて申し訳ありません)、何でもできる多能工を配置し、忙しいときに当該担当を応援できるような仕組みを作る。自分の担当外の仕事もこなせる人材を重宝していますが、それをkurogenkokuは「マルチジョブ人材」と言っています。
TOC(制約理論)チックに言えば、ボトルネックを解消することだと。高度に専門化された官僚制組織の中でTOC(制約理論)を導入するには、それを強固に打ち破る「方針」が必要になりますが、うちの組織は官僚制ではないので、比較的柔軟に人を動かすことが可能です。



さらにその前提の話をさせていただくと、仕事に対する「意識」の占めるウエイトも結構大きいんじゃないかとという気がしています。
例えば「その仕事を今日のどの時間で終わらせるのか」考えるだけで作業時間は大きく短縮します。

企業研修でよく言います。
「いまから20分差し上げますから、○○を仕上げてください。」

そうすると大概そこそこのアウトプットが出てきます。これが時間指定をすることなく、指示を出したらどうでしょうか。早く仕上げる人、じっくり時間をかけて取り組む人。20分経ったところでいきなり提出を求めれば、当然のことながら出来栄えには大きなバラツキがでてくるでしょう。


個人的な考えですが、仕事(作業)には必ず目標作業時間を掲げるべきだと思っています。自分の場合、経営相談はほとんど予約制になっていますから、多いと3週間先までビッチリ詰まってしまうことがあります。それでも1日の間には1時間程度の空白の「ブロック」がいくつも存在します。
その時間に何をやるのか、設計しておくことです。研修資料のスライドを30枚つくるとしてもかけて良い時間は3時間程度。資料に盛り込むべきコンテンツをゼロベースで調査しなければならないともう少し時間がかかるかもしれませんが、過去に自分で作った資料があれば、それをテンプレート化して活用します。そうすれば3時間もかかりません。作成する資料の特性を考えて目標作業時間を設定し、空白の「ブロック」に充て込んでいく。
⇒これについては現在読んでいる「外資系コンサルタントのスライド作成術」という本が非常に参考になります。


以前勤務していた職場の上司に聞かれました。
上司:「今日1日のスケジュールを言ってみろ」と。
kuro:「今日は○○と○○をする予定です」
上司:「そうじゃないんだ、その仕事にそれぞれどのくらい時間がかかるんだ?」

上司はkurogenkokuに頼みたいことがあって、空き時間がどれだけあるのか求めてきています。つまりkurogenkokuを「マルチジョブ人材」として活用したかったわけです。
この空き時間をどれだけ作るのかは決して上司をフォローするためだけにありません。

自分の中に自由に使える時間ができたならば、そこで創造的な仕事を考えて欲しい。
創造的とは「言われたことだけやる」のではなく、「自ら新たな仕事を考え取り組んでいくこと」です。

秩父の田舎にいてもそのループを繰り返していると、結構仕事ってあるもんだと日々感じます。

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