いたが、2~3日前から『音は出るけど、映像が出ない』
と長男が言う。
どれどれ、と見てみる。確かに音は出るが、絵がさっぱり
出ない。
試しに蛍光灯スタンドを画面にくっつけてみると、液晶には
画像が表示されているのが見える。どうやらバックライトの
不点灯のようである。
先ずはバラしてみる。
前回、同様、裏蓋と、金属板までは外して、電源基板と、
制御基板が見える状態にして、電源から出ているインバータ用と
思われる24Vの電源コネクタを見ると、電源ON時に正しく24V出ている。
念の為、他の12V、5V、3.3Vも正しく出ているのを確認。
となると問題点は、更に内側に有るインバータ系か、バックライト
辺りが怪しくなってくる。
さて、ここからは前回バラして無いので、良く眺めながら、
金属フレームと、全面パネルを止めているネジを外し、次に
金属フレームと液晶パネルを止めているネジを外して、液晶パネル
ユニットを取り外す。
使われている液晶パネルの型番はLG.PHILIPSのLC230W02と書いてある。
真ん中に、映像信号の処理部、インバータが左右対称に、
両サイドに一枚ずつ付いている。見た目はどちらも綺麗な
物で、焼損など目に見える不具合は見られない。
それではと、先ずはインバータ基板に付いてるヒューズの確認。
いきなりビンゴ!で左の基板のヒューズに導通がない。
『な~んだ、ヒューズ切れか。楽勝楽勝!』と、部品袋から
SMTのヒューズを探し出す。現物は4Aだが、手持ちは3Aと5A
しかないので、5Aを使うことにする。
交換しようかなと思った所で、待てよ、良く考えると、
ヒューズ切れには切れる理由が何処かに有るはずだよな。
と思って、念の為、非通電状態でテスターを当ててみる。
案の定、ヒューズの先につながっていると思われる、
スイッチングのFETらしき8PinのSOPが4個並んでいる所で、
SOPの端子間で0.9Ωや0.2Ωを示す。
直ぐ下側に同じ様に、FDS6690Aが2個とFDS4435Aが2個、
並んでいる所を計ると数メガΩ有る。
う~ん、これは?巡り巡ってトランスでつながってるのか?
とも一瞬思ったが、丁度いい具合に右側にもほぼ同じ様な基板が
付いているので、そこと比較してみると、こちらは、立列の4個も
横列の4個もどちらも数メガΩを示す。やっぱり左の基板のFETが
ショートモードで壊れてるっぽい。
さてさて、何となくトラブル箇所は判ったが、こんな
デバイス簡単に手にはいるかな?
FDS6690AとFDS4435Aのデータシートを探して確認すると、
10AクラスのP-chとN-chのFETだ。Rdsは15mΩ位のスイッチング用。
ざっと型名で検索すると、流通在庫取扱店では見つかるが
秋葉原で販売してそうな、千石、マルツ、若松等では見つ
からない。しょうがないから同等以上の互換品を探す。
若松で似たようなフェアチャイルドの石と、IRの8pinSOPの
FETが売ってる。フェアチャイルドのは微妙に電流とRdsが
少し足りないかな~。IRはスペック的には良いけどN-chしか
扱ってないな。こりゃ、普通の3pinのFETを付けるしかないか?
そう言えば、昔バッテリーセル交換の際に、セル取りした
パックに付いていた制御基板に、8pinSOPのFETが乗っていた様な。
電池パックと残骸の入った袋をかき回して、制御基板を数枚
取り出して調べると、TPC8017、TPC8026、TPC8107が使われている。
東芝のデータシートを見ると、ばっちり同等以上の互換品。
いや~捨てずに取っておいて良かった。こんな事が有るから、
いつまで経っても、壊れたり不要な基板が捨てられないんだよね。
と言う事で、バッテリー充放電制御基板から、TPC8017、TPC8107を
剥がす。良く見ると0.5mm位東芝の方がICの幅が広い。まあ、0.5mm
位なら何とかくっつけられるでしょう。
さて、インバータ基板の方であるが、FDS6690AとFDS4435Aがそれぞれ
2個ずつパラレルに付いている。両方壊れているのか、どちらか
一つづつなのか?その場合はどちらが?まあ、特性を揃えるのに
両方とも交換しても良いとは思うけど。試しに、先ず一番ヒューズに
近いデバイスを外すと、ビンゴで、残っている方のFDS6690Aの端子間は
数メガΩを示す。次にFDS4435Aの方も、ヒューズに近い方を外してみる。
これ又、ビンゴで、残った方は、ちゃんと数メガΩの抵抗値を示す。
せっかく不良品だけうまく外せたので、壊れている所だけ交換する
事にする。
特性の差がデバイスの負担の差になって、片方が壊れやすくなる
危険性も少しあるが、壊れたら壊れた時だ!と思って不良品のみの
交換で試してみる事とした。
そんなこんなで、無事にFETを交換。少しでも放熱効率が上がるかと、
足には半田を多めに盛っておいた。(ブリッジさせる事も考えたが
あんまり見た目が良くないので、そこまではしなかった)
と言う事で、バラした逆順で途中まで仮組みして、電源を入れると
無事にバックライトが点灯。よしよし。と筐体を最後まできちんと
組み立てて、出来上がり。無事に我が家のアナログテレビの復活。
午後2時位に開始して、7時位に完了。修理に2.5H、部品調査と
調達に2.5Hと言った所か?
おかげでなんとか、8時からの『竜馬伝』の放送をリアルタイムで
見る事が出来た。
しかし初めの修理から2年ほどだが、時々映像にノイズが出る
時期が少しあったが、それ以外はノントラブルで、ネット上の
悪評の割に、問題なく使えていたのだが、ここに来てインバータの
故障が出た形だ。
実は、2ヶ月位前から、今までACコンセントを繋ぎっぱなしに
していたのを、SWでACが切れるコンセントに替えて接続して、
しょっちゅう大元のACを切るようにしたのだが、その辺と何か
因果関係が有るのだろうか??
(ネットでの報告では電源系のトラブルが多いが、、、、)
しかし9ヶ月後には、アナログ放送が終了するが、D4端子が
有るので、チューナ買って来てD端子接続で使うかな。
それともPCモニタに復活させるかな、、、まあ、来年考えよっと!
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