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兄がくれた最後の学び!

2021-03-06 | Life
私事なので、ここでこんなことを書くのもどうかな?という気もしたのですが、今回の体験で、私は大きな気付きをもらったという感覚もありましたので、自分のためにも、気持ちを整理するためにも、書き記しておこうかなと思います。
重たい話は遠慮したいという方は、とうぞスルーしてください~。


***




実は先月、兄が亡くなりました。葬儀も滞りなく無事に終り、今は少しホッとしているところです。





兄は一昨年暮れに癌を患いました。一応その時に手術を行い、昨年始めには退院して仕事復帰も果たしておりました。
が、昨年末に体調が再び悪化し入院。そのときには癌が全身に転移しており、もう手が施せない状態でありましたので、本人了承の上、痛みを軽減するだけの緩和ケアに移りました。
なので今回の事態は特に驚くようなことではなく、来るべき時が来たか…と、わりと落ち着いた気持ちで受け止められました。

しかし、ここに至るまでの経緯には、少し不思議なことも起こりました。


ちょうど兄が亡くなる1週間前のことになるのですが。病院から連絡が入り、ここで初めて余命を告げられました。このときの話によると、あと3ケ月~半年の命だろうということでした。
その1ケ月ちょっと前の、年末年始に一時退院していた時に実家で会った時の印象では、結構近々で事態は動くかもしれない…と思うほど体調は悪そうだったので、あれ?意外にもまだ時間はあるのか?!との印象を受けました。

お正月を過ごして再び病院に戻って以降は、コロナの影響で家族でさえも面会は出来ない状態でしたので、お医者さんが言う情報だけが頼りでした。なので、連絡を受けた時点で再入院してから1ケ月ほど経っていたし、体調も回復しつつあっての、その判断なのかなぁと思いました。

この病院からの連絡により、予想していた以上に入院期間が伸びるかもしれない!ということで、後日すぐに実家に出向き、弟や母のほうでお世話になっているケアワーカーさんも含めて、入院費の事などで色々相談しました。結果、結構な費用がかかるかもしれないけど、姉弟二人で協力すればなんとかしのげるかも、という結論に至りました。
実家からの帰りの電車の中では、とりあえず事態が事態なので、近しい親戚の叔母に連絡をと思い、初めて兄の状況をメールで詳しく報告しました。


叔母は母の妹に当たるのですが、一報を受けてすぐに動いてくれ、兄との面会は出来ないにしても、母の様子を見がてら、次の日曜日に実家に遊びに来てくれることが、その日の内に決まりました。
すると、この後事態が急変します。

叔母の一家が実家に来ることが決まった翌々日、再び病院から連絡があり、病状が思ったよりも進んでいるから、会っておいてほしいと言われたのです。その連絡を受け、弟はその日の夜にすぐ面会に行きました。
弟の話によると、かなり状態は悪いとのことでしたが、まだ多少の会話も出来るほど意識は合ったとのことでした。
私もすぐに面会に行こうかどうか悩みましたが、その時点で叔母たちが来ることになっている日まで1週間を切っていたので、急いで叔母に連絡し、私は叔母たちと一緒に兄の面会に行き、それから実家に行くことにしました。


面会日まであと数日。持つかな~、持たないかな~、という微妙な状態でしたが、とりあえず次の日曜日にみんなで面会に行くからね~!と、私は兄にメールを入れました。
メールが読める状態かどうかはわかりませんでしたが、もし面会が間に合わなくても、みんなで行く予定にしているということだけでも知っておいてくれればなぁと。知っているだけで、少しは兄の寂しさや孤独感は紛れるかな、と。そうだといいな、という思いを込めて。




しかしその後、兄からのメールの返事はなく。その翌朝、兄は旅立ちました。結局みんなの面会は間に合いませんでした。(;;)




でも結果的には火葬場の都合などもあり、叔母たちが遊びに来る予定にしていた日で葬儀が決まり、皆、難なく来ることが出来ました。まあ元々遊びに来る予定だったのが、いきなり葬儀で来ることにはなってしまったのですが。(汗)
そして心配していた入院費のことも、なんの心配もいらないという結果になったのです。もう全てが驚くほどに完璧でした。

結局、余命を告げられた日から葬儀が終わるまで、わずか10日の出来事でした。(3カ月~半年なんて、全然ウソじゃん!)
本当にあっという間の、怒涛の10日間でした。

****

思ったのですけどね。この急展開は、兄が最後に見せてくれた『私たちへの愛』だったんじゃないかな~と。兄は私たちへの迷惑を最小限に留める形で、足早に旅立ったのではないかな?と。そんなふうに思うのです。

兄は妹の私から見ても『良く出来た人』とは到底言えないくらい(^^; お金にルーズだったし、仕事もまじめにはやってなかったという、いわば世間でいうところの『親不孝者』のような感じの人でした。家族に対しては優しい所もありましたが、いっぱい迷惑もかけてきた人でした。

そんな感じの兄だったので、この最後の愛ある去り方には本当に驚きました!
きっと、私や弟が入院費のことで心配していたこと、みんなが会いに来てくれようとしていたことなど、全部わかってたんじゃないかなと。わかってた上で、最善の結果となる形で逝ったのではないかな、と。
物質的にはメールを読んだり出来る状態にはなかったかもしれませんが、私たちの気持ち・愛は兄には届いていた! と感じるのです。

最近の私はすっかり『私たちは「人間体験」をしているスピリットの存在である』という考え方が定着しているのですが(^^; 、今回の兄の死でそれを強く実感しました。
私たちは個人個人、別々の人間だけど、分断なんかしていない。やっぱり『意識』としては一つに繋がっている存在なんじゃないかな、と。

だからこそ、体を持った『私の兄』としての存在は終わりを迎えたけれど、兄の魂(意識)は生き続けている、という感覚もあるので、不思議とそんなに悲しみは感じません。
もちろん、今までいた存在がこの世からいなくなるわけですから、寂しさというのはありますが。でも私の心の中の『意識』の先の部分では繋がっている…という感覚がして、今でも兄の存在はあるように感じています。
これが『亡くなった人が心の中に生き続ける』と感じる所以なのかな?と思ったりしています。


亡くなった後に色々知ったことですが。兄は借金もあったようです。(- -; が、それも全て、亡くなる前に自分でケリをつけて精算していました。
亡くなった日、病院で出迎えてくださった先生は『家族にこれ以上迷惑をかけられない、と常々言っていた』と教えてくれました。
最後の最後に、兄が私たち家族に見せてくれた思いやり・愛に、私は胸がいっぱいになってしまいました。そういう意味で亡くなった当日は、涙が溢れて止まりませんでした。(TT)
初めてですね。人が亡くなって、悲しみの涙ではなく、感謝の涙を流したのは…。

これまでの生き方を見ていると、とてもそうだとは思えなかったけれど。(^^; やっぱり兄も『愛と光』の存在だったんだね~と。本来の兄、兄の本質を最後に見られた気がしました。
というよりは~、兄は最後の最後に学んで、本来の自分を思い出したのかな?(笑)

例えどんな人でどんな人生を歩んでいようとも、やっぱり誰もがその本質は『愛と光』で出来ているスピリットであり、唯一無二の、かけがえのない存在なのだと思います。誰もがみんな、神様から祝福されている、完璧な、尊い存在。今回、それを強く感じました。

****

亡くなった日に会った兄の姿は、それはもう『病人であった』ということがありありと表れていました。でもその姿は『兄の魂が入っていた入れ物』のようにしか感じられず。(^^; 兄はもうこの体にはいない、空っぽの体だけだと感じました。
それでも長きに渡り、兄の魂の活動をさせてくれていた体なので、感謝の思いが溢れ『お疲れ様でした。ありがとう。』との思いで手を合わせました。

傍から見たら、兄は小さい頃から病弱で、苦難と困難に満ちた過酷な人生だったと思います。何か楽しい体験とか出来たのかな~?とか。あまりに短い生涯だったよね、とか。ちょっと可哀そうにも思ったり。
でもそれは私から見た見解であって、当の本人的にはきっと満足いく人生だったのだと思います。


私たちは生まれる前に、どのような人生を送り、何を体験して、何を学ぶかを決めてきている、と良く聞きます。そして、自分の計画・学びを終えるまでは死なない、とも。
この考えに則って考えると、兄の人生も傍から見たら過酷で辛いように見えても、本人が体験したい!と決めてきたことを体験して、本人が望んでいた人生を送れたのだろうと思います。
自分の計画してきたことを全て全うして、学びたいことが学べたからこそ、今回『人間体験』を卒業したのだと思います。

そして私たちが家族になったのも、お互いに気づきや学びを与えあえる存在になれる、と思ったからこそ、家族というグループを作り、これまで生きて来たのだと思うのです。これは縁あって、これまで関わりを持った全ての人々にも言えることだと思いますが☆
そうやって複雑に人と人とが絡み合い、影響を与えあい、学び合って、この世界は成り立っているのだと思います。

だから兄には『今までお疲れ様でした。ミッション完了おめでとう!』という祝福の言葉と『私の兄になってくれてありがとう。たくさんの気づきと学びをありがとう!』という感謝を送りたい気持ちでいっぱいです。


****


告別式で対面した兄はきれいに死化粧もされていて、今にも起きそうな、とても穏やかなきれいな顔になっていました。(^^) 当日の姿を見ている私と弟は、その代り映えに本当にびっくりしました!叔母もとてもハンサムだと褒めていました。(笑)

みんなで棺にお花を溢れるくらいに入れたら、まるで天国で寝ている人のように美しい姿となりました。ホント、きれいだった…。



兄は最後の入院となる前に、お友達とか会っておきたい人には連絡をして、会ってもいたようでした。式当日にはそのお友達も駆け付けてくれ、一緒に見送ってもらえました。
あんまりしっかりとしたイメージはなかった兄ですが、今回はどこまでもきっちり・しっかりと準備をしていたんだな~と、驚かされました。
今回は本当に最後の最後で、意外な兄の強さと優しさ、律儀さを垣間見ました。改めて敬意を表します!

来てくださったお友達らと少しお話する機会もありましたが、中には亡くなる直前まで毎日メールで連絡を取り合ってくださっていた方もいらして!驚くとともに感謝の気持ちでいっぱいになりました。(;;)本当にありがとうございました。
兄に対しては『良かったねぇ。こんなにきれいな姿で、こんなに温かな人たちに見送ってもらえて。幸せ者だね!』と思いましたよ。


兄は今きっと、苦しくて痛くて重たかった体から解放されて、元居た場所『愛と喜び』の心地よいエネルギーで満たされた領域で、穏やかに、気分良く過ごしていることと思います。
今世での痛みやダメージをゆっくり癒して元気になったら、また次の人生でやりたいことを目いっぱいやり、学びたいことを目いっぱい学んでほしいと思います!

残った私たちも、魂向上のための学びをこれからも一生懸命に頑張って、無事ミッション完了させるからね~!またどこかで会いましょう♪本当にありがとう~!!!お疲れ様でした! (;▽;)/


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以上、私事のお話に最後までお付き合いくださり、お読みいただいてありがとうございました。
こうして文字にして形にすることで、私の気持ちもだいぶ整理がつき、抱いていた思い・感情も大体は表に吐き出せて、だいぶスッキリいたしました。(^^;
私は大丈夫ですので、どうぞご心配なく~。これからの日々も、元気に楽しく☆進んで参りますよ~!

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