ぐうたらの嵐

ぐうたら子(50代)のマンガ絵日記

猫の事(8)

2018-06-22 | ペット

死んでしまう前の ネコの話です。

悲しい話が 苦手な方は ここで、ご遠慮下さいニャ。





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4月4日(水)(その1)

朝、5時頃だったか、起きると、雅クンが どこにも居なかった。




ダンナちゃんの部屋の隅も、リビングの隅も

風呂の前も、風呂場の中にも・・・・雅クンは 居なかった。


ワタシは 軽くパニックになりながら、雅クンが もう上がれないはずの、2階に上がった。

「雅クンが、おらんねんけど…!」








なんと、雅クンは 夜中の1時過ぎに、ひとりで階段を 上がって来たらしい。



物音に気付いた三女子が 見に行くと いつも寝てた和室に居たそうだ。





それから、自分で 三女子の部屋に来たらしい。





体調が悪くなってから 一度も 2階に上がろうともしなかった雅クンに

まだ、ペットゲートを乗り越えてまで、2階に上がる体力があったとは・・・


ワタシ達は 本当に びっくりした。


雅クン… だんだん、元気になってない?





ワタシは 少し、不安になった。


雅クンは 本当は 死にたくないのではないだろうか?・・・と。






ワタシは、ずっと、雅クンは 自分で納得して 死のうとしていると、思っていた。



絶食しているのは それは、もう、身体自体が食べ物を 

受け付けなくなってしまっているせいもあったのだろうけれど、



ギュッと、閉じられた口には、何か、雅クンの固い意志のようなものを、感じた。




だから、雅クンは 死んで行く事を 自分で、ちゃんと、受け入れているんだと、思っていた。

だけど、こんな風に うろうろし始めた雅クンを 見ていると、


雅クンも、本当は、まだ、死にたくないんじゃないか?

と、思えてきた。


ワタシは 本気で 何度も

もう、死ぬの止めたらいいのに。と、雅クンに何度も言った。





ワタシは 何か、大きな間違いを 犯してしまったのではないかと、不安になった。


あのまま、点滴を続けていれば、雅クンは もしかしたら、復活したのではないか…?

と、言う 思いが頭をかすめた。

( 病院の先生が、まれ~に、復活する猫も、います。とは、言っていた。)





でも、こんなに弱ってからでは、それも、きっと、もう、間に合わない…



そして、今、病院に連れて行ってしまったら、

辛いのを我慢した 雅クンの 7日間を台無しにして

余計、苦しい思いをさせてしまうかもしれない。




だって、根本的な 病気が完治しない限り、雅クンは 本当には、元気にはなれない。

でも・・・。


色んな気持ちが、考えが、頭の中をグルグル回った。

落ち着かないので、ワタシは カビだらけだった 風呂をピカピカに磨き上げた。





その日、雅くんを見る為に 朝まで起きていた 三女子は

昼前に出掛けて、今晩は外泊の予定だった。


朝、少しだけ寝て、寝不足の三女子は 次女子と喧嘩したりして、

バタバタと、不機嫌に出掛けて行った。






ワタシは、三女子に 言うつもりで声を掛けた。

「 雅くん、三女子、行くって~! 気を付けてね~!」と。


すると、座っていた雅クンが スッと、ドアの方に 動いた。






あとで、聞いたら、不機嫌だった三女子は 玄関を出る時、振り返らなかったので

雅クンの顔を 見なかったそうだ。

でも、後ろから見ていたワタシには

まるで、雅クンが 三女子を見送っているかのように、見えた。



三女子から、ラインが来たので 雅クンに

「明日の夜、帰って来るまで 待っててって。」と、伝えたら、





雅クンが、「え゛ー!」って、言う顔をした ような、気が、した。


昼過ぎ、雅クンは ダンナちゃんのベットの上に乗った。


雅クンは 窓の方を向いて うずくまった。

その日、窓からは、少し強めの風が 入っていた。

その背中が、日向ぼっこを楽しんでいるようで、とても、可愛かった。




雅くんは 少し、口を開けて、風に当たっていた。

猫が 口呼吸し始めたら、もう、危ない、とか、ネットの記事に書いてあった。

時折、カーテンがなびいて、だんだん、雅くんに日が当たってきた。

暑いのは 嫌なんじゃないかと心配したが 雅クンは 動かなかった。

呼吸が苦しいから、強めの風が気持ちいいのかとも、思った。



でも、目を細めて じっと、風と、お日様に当たっている雅くんの横顔は、

まるで、この世界を、懐かしみ、名残惜しんでいるかのように 見えた。

たぶん、2時間ぐらい、雅クンは そうして過ごした。


 

   今日もありがとう。すいません、まだ、続きます。
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コメント
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