死んでしまう前の 猫の話です。
悲しい話が 苦手な方は ここで、ご遠慮下さいニャ。
にほんブログ村 すみません、嵐の話は ありません。
4月4日(水)(その3)~ 5日(木)
11時頃、寝ようとして、風呂場の前から 雅クンを連れて来たら
雅クンが、自分から、ワタシの布団に、寝そべってくれた。
いつもみたいに。
ほんの一瞬だったけど。
それから、コタツ机の下に 移動して レイちゃんと、しばらく、見つめ合っていた。
そして、また、部屋を 出て行った。
しばらくして、次女子が また、雅クンを 連れて来た。
また、おしっこが、上~手い事、トイレからはみ出ちゃったけど、
雅クンは もう、何も言わなかった。
雅クンは、ワタシ達が 起きている間は
部屋を出るのを諦めたのか、自分のトイレで うずくまったりした。
とりあえず、トイレからは 出てもらって
「もう、雅くんの好きに さしたろ?」と、言って、ワタシ達は寝た。
けど、すぐ、目が覚めた。
その日もやっぱり、寒かった。
こんな寒いのに、雅クンは、冷たい床の上で・・・と、やっぱり 気になり、
ワタシは 雅クンを探しに行った。
雅クンは、ダンナちゃんの部屋の隅にいた。
ワタシは そっと、雅クンを リビングの隅に連れ帰った。
それから、しばらくして、次女子が また、雅クンを取りに行く音がした。
ワタシは もう、面倒臭くなって、起きなかった。
しばらくして、頭の上で、カサッ、コトッと、言う音がした。
雅クンが、移動してるんだな。と、思った。
少しして、気になって、雅クンを探した。
雅クンは また、トイレの中にいた。
も~また、そんなとこで・・・と、ワタシは 雅クンの 背中を触った。
・・・・。
もう一度、撫でたけど、雅クンは、な~んにも、反応しなかった。
あれ?と、思い、起き上がって、
頭を触ると、首がカックンと、垂れた。
驚いた。
たぶん、びっくりして、何回も カクンカクンしたと、思う。
ワタシは 慌てて次女子を 起こした。
「次女子、雅クンが死んでる!」
雅クンは 目を見開いて、口も少し開いて、よだれが垂れていた。
よだれは、結構、臭かった。
お尻とか、口から、なんか、出て来るのかな?
と、ドキドキしながら、そーっと、抱きあげたけど、何にも出て来なかった。
そして、くたくたのくにゃんくにゃんになってしまった雅くんを 抱きしめて ワタシ達は 泣いた。
目を見開いて、少し口の開いた雅クンの顔は
たぶん、とても、怖い顔だったと、思う。
だけど、そんな顔でも、雅クンは やっぱり、可愛かった。
死んで、くたくたになった猫を 可愛いと思った 自分に 自分でも、びっくりした。
どんなに顔が、怖くても、死んでしまってても、
やっぱり雅クンは、愛しい、うちの猫だった。
それから、ワタシ達は、死後硬直が始まる前に、と、
目と、口を閉じようとしたけど、なかなか 閉じなかった。
無理矢理 まぶたを押したら、雅クンが、情けない、へんな顔になった。
次女子が 笑い出した。
二人で、泣きながら大笑いした。
ダンナちゃんと、長女子を 起こそうか迷ったけど、
二人とも、明日(今日)は 朝から仕事なので、やめた。
ワタシは 屋根裏に段ボールを取りに行ったり、押入れから バスタオルを出したりした。
夜中の物音が うるさい!と、よく 、怒って 起きて来る ダンナちゃんは
こんな日に限って、全然、起きて来なかった。
少し固くなって来た気がする・・・と、言う 雅クンを箱に寝かせ、
絶対、腐らないように、保冷材をたくさん入れた。
ワタシは、今夜、帰って来る三女子に
キレイな雅くんを 見せてあげなければいけない、と、必死だった。
気が付くと、4時前だった。
次女子が 雅クンを 最後に取りに行ったのは 1時頃らしい。
じゃ、雅クンが 死んだのは 2時ぐらいかな? と、話した。
箱に入れてしまうと、ワタシはもう、疲れて、枕元に 雅クンを置いて、横になった。
雅クンが 本当に死んでしまったのだ、と、言う、悲しい気持ちと、
もう、辛そうな雅クンを 見なくていいんだ。と言う、ホッとしたような気持ちが
入り混じっていた。
ダンナちゃんが 起きて来たので、
「雅くん、死んだで!」と、
コタツ机の上に 箱をドン!と、置いた。
ダンナちゃんは
「 ホンマに死んでんのか~? まだ、温かいで~。」なんて、言っていた。
ワタシの耳元で 雅くんが ゴロゴロと喉を 鳴らす音が 聞こえた気がした。
ダンナちゃんが 出掛けたら 次は、長女子が起きて来る。
さすがに、朝ご飯を食べる机の上に ネコの死体は まずいか・・・と、
ワタシは 雅クンの箱を 移動する事にした。
箱を覗いたら、雅クンの腕や足が、冷たくカチンコチンに固まっていた。
衝撃だった。
もう、死んでしまってたのに、カチンコチンになった 雅クンを触ったら、
雅クンが、今、初めて、死んだような気がした。
雅クン、ホンマに死んだんや・・・
急激に、悲しみが込み上げて来て、ワタシは 声を上げて泣いた。
わーわー 泣いていたら、また、耳元でグルグルと、雅クンの 喉が鳴る音が聞こえた。
ワタシの泣き声に、びっくりして、起きた次女子と、また、一緒に泣いた。
グルグルの話をしたら、次女子も聞こえた気がした、と、言った。
雅クンは 今、古くなった体から解放されて、自由になったんだ。と、思った。
ワタシは 雅クンを ダンナちゃんのベットに 移動させると、また、布団を被った。
起きて来た 長女子にも 「雅くん、死んだで。」と、伝えた。
あとは、三女子だ。
帰って来るまで、言わないつもりだけど
泣くやろうなあ・・・と、想像するだけで、辛かった。
次で、終わりの予定です。
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