今日、明日は大変な分岐点に日本が立たされている時です。
日頃、子どもたちと共にいて、子どもたちの幸せな未来を願って
お母さんお父さんたちと細かないろいろな事を積み重ねている立場の者として
このことに無言でいるわけには、いきません。
「集団的自衛権」というと、みんなで自分たちを守るのだから、いいことじゃないかというように聞こえますが、
これは、自国に危害を加えられていない状況で、仲間と決めた他国が敵としている国へ、戦争をしに行くということです。
戦争なんてどちらにも正義なんてないのに、若者が送られて命を取ったり取られたりするのです。
それでもいいと、国民が決めたなら仕方がないけれど、憲法に自衛以外の戦争をしないと書かれているというのに、
国民に聞きもしないで「解釈」で戦争をできるようにすると、閣議で決めようとしているのです。
かつて日本は戦争に一直線に巻き込まれていきましたが、それと同じ空気、流れが今おきているのです。
朝日新聞に掲載された中学生の投書を紹介します。
「徴兵され、戦場に送られ、人を殺したくないからです。人を殺すことは、通常の世界では最も重い罪です。
しかし戦場では、人殺しを命令されるのです。命令に背けば罰せられます。この矛盾が僕には理解できず、受け入れられません。
それに、人は何のために生まれてくるのでしょうか。全ての人間に与えられる人生は、たった一度です。人を殺した罪を引きずって
生きたり、望まない時に命が無理矢理終わったりすることは、あまりにも残念で、悲しいことです。」
太平洋戦争で若い命を散らせた、特攻隊員の気持ちに触れる、美しい絵本があります。
『すみれ島』 今西祐行 文/松永禎郎 絵 偕成社
全う出来なかった命の哀しさが、美しいすみれの花と対比して、ひきたつように描かれていると思います。
こういうことを踏みにじるようには、私たちは子どもたちに語りたくありません。