今日は思い出話。過去に何度か書いてますが
私は就職後、上京して8年ほど東京にいました。
東京に行って最初にした仕事はコールセンター
の仕事でした。具体的には法人向けのインター
ネットの故障受付の窓口対応です。つまり契約
している会社とか法人のお客さんがインターネット
が繋がらないとか遅いとかよく切れるとか不具合が
出た時にかける電話番号の窓口対応でした。
電話対応なので当然言葉だけで全ての情報を
聞き出さないと直せるものも直せないです。
しかし電話してきたお客さんは何を話せば
いいのか分かってない人が大半。私も新人の
頃は聞きたい情報が得られず苦労しました。
その中で私が自分で考えたやり方。それは
敬語をあえて使わないということです。
日々の電話対応の中で窓口にかけてくるお客さん
は何を話していいか分からずパニックになって
いたり、緊張している人が凄く多かった。そんな
中で堅苦しい敬語を使うと余計にお客さんを緊張
や萎縮させてしまう。そこであえて敬語を封印して
最低限の丁寧語で比較的ラフに話すことで逆に
お客さんの緊張や萎縮を解こうとしたのです。
具体的に言うと「どうしました?繋がりませんか?
いつごろからですか?昨日はどうでした?繋がらない
のはどの機械です?」こういった感じで。そして
「何でも話してください。こちらで出来ることは
しますから。多くの情報があればそれだけすぐ
直せますよ」みたいな感じで。こう話すとお客さん
も落ち着いたり緊張がほぐれて、ああ、もっと楽
に何でも話していいんだな。という感じになって
くれる。そうすると饒舌になって欲しい情報が
次々と出てくる。結果として速く直すことが出来る。
客商売というと電話対応であっても敬語が基本。
私もそう思っていました。でも、冷静に考えて
電話してきたお客さんが求めているのは私の敬語
ではなく一刻も速くインターネットを直して欲しい。
それが最優先事項で私の話し方なんて二の次以下。
それを理解した時、私は迅速な対応が出来るように
なりました。現にオペレーター時代に私は対応の
遅さで客に怒られたことはありますが、話し方の
悪さで怒られたことは1度もありません。
相手はお客さんですから話し方がどうでも良いと
までは言いません。ただ何を一番優先するべきか
考える必要があるといつも思います。言葉は生き物
と言われます。だからこそ臨機応変で柔軟な使い方
が大事です。私に言わせれば敬語一辺倒では言葉を
使いこなしているとは言えないですね。
あなたはインターネットが繋がらなくて電話した時
に堅苦しい敬語を使ってくる人と、気楽に話して
くれる人、どっちの人に対応して欲しいですか?