so far, not so bad

"unselfconsciousness"

読書メモ2021:その4

2021-05-02 11:31:34 | 

今年読んだ本のメモ、四つ目。

中央集権的な国家が感染を力でねじ伏せる一方、自由だ民主主義だと言っている国家では皆が自由なせいか一向に収束の兆しが見えない。そして結局はワクチン待ち。
コロナ疲れだたまにはいいだろうだ俺の自由を束縛するつもりかなんてごちゃごちゃと小理屈を並べ立てて好きなようにふるまう人々は、正義のミカタになって欲しい。我慢している私は格好いいのだ。少なくとも、COVID-19の流行抑制に対しては、そう言い切れる。
人と接して何かをする(エンタメ、スポーツ、催事、食事などなど、そしてもちろん病院関係)ことを生業としている方々を救えない政府については、仕方ないよね、としか言いようが無い。それが自由ってものだ。統制できたら自由じゃない。鼻に付くパフォーマンスは多々あるけど、今に始まったことじゃない。今までもそんな風に税金は使われてきたのだ。

さて。


15. 慈悲深い死 /ローレンス・ブロック(著), 田口俊樹(訳)
スカダーと加賀恭一郎を交互に読んでいる。♪右ひじ左ひじ交互に見て~、というのは何だったんだろう。
いい仲になった女性が実は、という話。に集約しちゃっても良いような気がしないでもない。


16. 麒麟の翼 /東野圭吾(著)
丹念な捜査と町への造詣の深さが犯行を背景もろとも見事に浮かび上がらせた、という所だろうか。映画にするにはアップダウンが少々少ない気がして、よくまあO.K.が出たなあと余計な事を考えてしまう。


17. 墓場への切符 /ローレンス・ブロック(著), 田口俊樹(訳)
なかなかの強敵が現れ、またそいつが妙な技を使うために向き合った時に思うように抵抗が出来ない、という、一連の作品の中でちょっと作り話チックな設定のある話。ほぼ彼女のような役の娼婦が出てくるのだが、彼女もとても用心している割に気前良く部屋にあげてしまうという、なんだか良く分からない部分もあって、ひょっとしてグルだったりして、と最後の方まで疑っていた。


18. 探偵ガリレオ /東野圭吾(著)
加賀恭一郎シリーズ最終作を前に、別のシリーズに手を出した。こちらもこちらでドラマの印象が強く残っているが、福山の傍若無人さもさながら、草薙俊平役の北村一輝がいい感じを出していたのを覚えている。作品としては映画版の『真夏の方程式』が一番良かった。雰囲気が良かった。って、本の話してないね。


19. 倒錯の舞踏 /ローレンス・ブロック(著), 田口俊樹(訳)
単にタイトルだけかと思ったら本当にかつかなり倒錯な内容が出てきて、登場人物たちだけでなく読者としても敬遠気味のシーンが出てくる話だった。好みが分かれる、というよりも、嫌な人も多いかもしれないですね。


20. 祈りの幕が下りる時 /東野圭吾(著)
加賀恭一郎シリーズのついに最終作。設定としてはまあちょっと都合が良過ぎる感はあるし、いつにも増して加賀恭一郎のすべてお見通し感が強いのだが、まあそこはお話という事で。でも、山下真司より阿部ちゃんの方が断然良い。


21. 少年と犬 /馳星周(著)
去年の直木賞受賞作品。するすると読める。そして、たくさん死ぬ。
そもそも直木賞は大衆文学作品の新人賞だった(「だった」は「新人」の方にかかる。だって馳星周なんてデビューして四半世紀経つ)そうで、だから読みやすくてもなんら疑問は無い。疑問は、不夜城のようなハードボイルド系の物を書いていた人が、なぜこんなソフト系の話を書いたのか、という方。いや別にこの方が何を書こうが良いんだけど。


という事で。



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