今年読んだ本のメモ、五つ目。
歌のタイトルを日本語に直訳してその漢字をタトゥーとして彫った海外のアイドルがいたが、輪っかの数が二つ少ないイベントがあと二か月もしないうちに始まる。はず。
理想とか理念とか格好いい事を並べてみても仕方がない。単にスポーツイベントをやるかやらないか、というだけの話だ。イベントに乗っかっている人が多いせいでただでさえ議論が噛み合うはずもないものに、コロナがさらに輪をかけている。保険に置いといたボス猿も退場させられた。見えない誰かさん達の意向に従い、決めて実施することになるんだろう。日本で行うイベントだが、遠い遠いどこかの何かの話。
メディアに載るレベルでも、例えばインドネシアのバドミントン代表チームが、同乗していた飛行機に感染者がいたからという理由で全英オープンを棄権した、という話があった。載らないレベルでは山のようにある。学校内で感染者が出たので部活の大会不参加にします。まあね。バドミントンの全英オープンのために、競技場もマンションも作らないからね。いわんやその辺の中学高校の大会をや。そういうのとは、何かが違うのでしょうよ。
さて。
22. 獣たちの墓 /ローレンス・ブロック(著), 田口俊樹(訳)
相変わらず無残に殺される犠牲者。そして最後には報いを受ける犯人。今回のラストシーンは一人ではなく数人が絡む緊迫したもの。シリーズとして、話の型は変わらないがクライマックスは幾通りかのパターンがあって面白い。
23. 予知夢 /東野圭吾(著)
オカルト、と言われるけど、オカルトにしているのはそう感じている人なんだなぁ。不思議とか怖いと思う、他の人もそう思う、そういう風に(同じことを感じるという意味で)共感する、そのようにしてオカルトが成立していて。警察側が事件をオカルトにしてしまっているだけで、湯川は単にそういう方向で物を見ていない。って感じですかね。
24. 死者との誓い /ローレンス・ブロック(著), 田口俊樹(訳)
スカダーさん、それは無いんじゃない?!
25. ダグアウトの25人 /山際淳司(著)
山際淳司は何年経ってもいつ読み返してもいい。と、思っていた。が、例外もあるんだなと思ったのがこの本。
「週刊ベースボール」という野球好きのおっさんくらいしか読まないであろう、それでも今なお続く雑誌に連載していた文章を25本、それにプロローグとエピローグを付けた形で本にまとめたもの。初版は1985年。
1985年?!1985年というと、まだソ連も西ドイツもあった頃。筑波万博があり、時々(最近見ないけど)平野ノラが肩にかけて出てくるショルダーフォンが発売された年。言ってしまえば歴史の一ページ。そんな頃に書かれた、その時代に既にベテランの方々のあれこれが書かれている。流石に時代を感じる。読んでいて気持ちが乗らない。なるほど、こういうものはその時に読むからいいのだ。
週刊誌をいずれ読むからと「積読」にしている諸君。それ、多分読まずに捨てるよ。
26. 野球雲の見える日 /山際淳司(著)
この人を評する際に欠かせないのが「江夏の21球」。(実はちょっと前にNHKで、テレビ版のそれが放送されていた。解説役として出ていたのが野村克也。本に描かれている心の揺れを期待しても、番組の方は視点がかなり違っているので。)その江夏の日本球界の引退試合について書かれた「一本杉球場にて」という作品が掲載されている。当時の球界の江夏に対する扱いが描かれていて興味深い。「江夏の21球」は江夏のデビュー当時の話ではないが、山際淳司としての最後の江夏も読んでおくといいと思う。
ちなみに野球殿堂博物館は今も東京ドームの一画に存在する。入館料は大人600円、小中学生は200円だそうだ。
27. 北のオオカミ /山際淳司,今泉伸二(著)
少年週刊ジャンプが小説に手を出し始めた頃の本。今でいうレーベルである「ジャンプジェイブックス」は、これも今も続いている。なるほど。売り文句にある「スポーツライブ」が何を意味しているかは良く分からないけど、競馬や野球などをモチーフにした短編小説が幾つか並んでいる。
という事で。