またまた結果的に自作自演ではあるが面倒くさい話。
今まで家にapple製品は無かったのだが、家人が惚れ込んでしまったので、やむなくiphone8を購入した。 AndroidともWindowsともLinuxとも勝手が違うのは分かっていたが、これがいいというなら仕方が無い。 ただ、周辺の厄介事は大抵こちらに回ってくる。事前にいくら「こっちは使い方知らんからね。自分で対処しな」と言っても来るものは来る。そしてこっちの目が回る。クルクルクル。
さて。その中の一つ。経費節減のためにあるMVNOの会社と契約した時の一幕。
その会社ではオプションで『持ち込み保証』というのがあり、その会社経由で端末を買わなくても、月額幾らか払うと持ち込みの端末の修理代金等をある程度補填してくれる制度がある。今回それに入る事になった。
(前日持たずに行ったら機器を直接確認出来なければ入れないと言われて出直した部分はここでは省略するが)、当日勇んで端末を持っていくと、まず単刀直入に通信は出来るかと聞かれた。機能の事を聞かれてるんじゃないよな、でもその契約に来てるって知ってるよね、と思って戸惑っていると手が伸びてきて画面を確認され、あ、SIM無いんですね(だからそもそも!)、じゃあこちらの無線LANを登録しますね、と来た。なんのこっちゃと思ったら、機器が正常に動くかWEBのアプリを実行して確認するらしい。事前には「製造番号(iphoneで言う"IMEI")と、ちょっとした機器の確認をします。海外で製造されたものはこの保証の対象外なんですよ」くらいしか聞いていなかったため、そんな事をするとはつゆ知らず。
さらに、無線LANに登録したら、じゃあこれをご自分で実行してください、とiphoneが返ってきた。ご自分で?こっちが操作するとは思ってなかったのでちょっと面食らった。まあやれというならやるしかないけどさ。
二次元バーコードを読み込んで、WEBサイトにアクセスするが、まずサイトが表示されない。ほらね来たよ。クルクルクル。既に色々と設定したり制限かけちゃったりしてるからだろう。でもWEBで何を実行しようとしてるか分かんないし、よしんば分かったとしても、どの設定がどの動作と関連してるかなんて分かんないよ。
あれこれやっていると、じゃあ、SIMカード入れて設定しましょう、と、買ったばかりのSIMカードを勝手にパチパチ取り出して手渡された。LANで接続して出来ないものが、携帯の電波越しに出来るようになる訳が無い、と思ったが、窓口の人と押し問答しても仕方ない。それに、設定しましょう=こっちがやる、って事ですね、はいはい。家人がホコリが入らないようにと慎重に付けたカバーもその場でべたべたと素手で触りながら外し、自宅で確認しながらゆっくり、と思っていた構成プロファイルのダウンロードや設定なども急遽その場でやってしまって、はい開通。で、WEBにアクセス?あーだこーだとやっていると、あ、ページが表示されました。じゃあ次へで進んでください。
次の画面に表示されたのが、なんだかスリットのようなものの上下に丸が書いてある画。「片方の玉をもう片方に合わせてください。」玉?合わせる?ああ、これ、ボールと溝なのね。「iphone傾けると球が動くはずです。」ううん。動かない。「え?ほら、私もiphoneなんですけど、やってみましょうか。こんな風に。ほら反対側まで転がるでしょ。ではお願いします。」そりゃあんたので出来るのは分かったけど、こっちは動かないんだよ。クルクルクルクル。
仕方が無いから関係しているかもしれない設定を思い付く順に外していき、その度にやってみる。ダメ。次。これもダメ。カウンターであくせくしている所に、窓口の兄ちゃんがにやにやしながら時々やってくる。「出来ました?あー、なんでですかね。」そして立ち去る。そしてまた来る。「どうです?あー。がんばって。」すたすたすた。
一体なんでカウンターの兄ちゃんにプレッシャーかけられなきゃいけないんだ?
一体なんでこんなところで汗かいてんだろう。
3軸ジャイロのセンサーが機能している事は分かっていた。ディスプレイがOFFの状態から手に取るとONになっていたし、家人が水準器のアプリをおもちゃにして遊んでいたのも見てたから。じゃあなんだろう。ブラウザにそんな設定が?
それが正解だった。safariの「プライバシーとセキュリティ」設定で、「モーションと画面の向きのアクセス」というのがあり、それを電池食うだろうからとOFFにしていたのだ。大体、『モーションと画面の向きのアクセス』ってどういう意味だ?日本語になってない! その設定をONにし直し、再度アクセスすると、ボールは何事もなかったかのように転がった。
やっと出来ました、と伝えると、
「へーぇ、そんな設定があるんですね。」
(カチン)
別口だったがちょっと前にdocomoショップに行ったのがいけなかった。あの時おじいさんに懇切丁寧にLineの使い方を教える店員さんの姿を見てしまったのだ。docomoのアプリでも無いLineを実際に操作しながら教える姿。そんな事までしてくれるんだね、ショップの人って、と。
まったく。ギャップがあり過ぎる。分かっちゃいたんだけど。 MVNOと契約する時は、ちゃんと自分で勉強しましょう。適当な設定は、自分の首を絞めますよー。