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リートリンの覚書

名所江戸百景を訪ねて 第101景 「よし原日本堤」


名所江戸百景を訪ねて


名所江戸百景を訪ねて
第101景 「よし原日本堤」


作品では吉原に行く道「日本堤」が描かれています。

その日本堤には葭簀(よしず)張りの茶屋が軒を連ねていました。作品にはその様子が描かれています。

中景の右側の堤の先に見返り柳が描かれています。

その奥に見える屋根が吉原遊郭です。
 

吉原遊廓


吉原遊廓(よしわらゆうかく)は、江戸幕府によって公認された遊郭です。

はじめは江戸日本橋近くにありましたが、明暦の大火の後、浅草寺の裏の日本堤に移転しました。

江戸日本橋近くにあった物を元吉原、浅草寺裏日本堤にあった物を新吉原と呼びました。


新吉原




明暦の大火(1657年)後に、日本橋にあった元吉原から浅草北部の農村部に移転してきたことにより、新吉原と呼ばれた遊郭。最盛期には3000人の遊女が在籍していた。遊郭の周囲には堀がめぐらされ、出入口は吉原大門の一箇所のみだった。
新吉原の中央にあった大通りでは、春には桜、秋には紅葉を一時的に移植し、特別な空間を演出していた。浮世絵を見てみると、遊客が名残を惜しんで振り返った位置にあったとされる「見返り柳」や、大門と桜並木と艶やかな遊女の様子が描かれ、当時の賑わいを見ることができる。
山谷堀公園内看板より引用
 

日本堤


日本堤(にほんづつみ)は、東京都台東区の地名です。日本堤1丁目および日本堤二丁目です。

かつてこの一帯は、入間川(現在の隅田川)の氾濫原に当たりました。

江戸時代にも常に氾濫の危険性があり、江戸幕府による治水事業により元和6年(1621年)に堤防が築かれました。

人形町から遊郭が移転してから「吉原土手」「かよい馴れたる土手八丁」などとも呼ばれていました。

現在は土手通りとして痕跡を留めています。



日本堤
日本堤は新吉原への道のひとつとして、浮世絵や歌舞伎の題材にも取り上げられ、江戸の名所として賑わいを見せた。日本堤が築かれたのは、新吉原ができる37年前の元和6年(1620)とされ、その理由は、湿地帯である浅草・下谷を隅田川出水による氾濫の被害から防ぐためであった。江戸幕府が全国の諸大名に命令して築堤したことから「日本堤」と呼ばれるようになったといわれるが、由来は諸説ある。
浮世絵を見ると、吉原に向かう遊客相手の茶屋などが日本堤沿いに立ち並んでいる様子や、遊郭の中にいる猫が酉の市帰りの客を見下ろしている場面、田圃の中で狸に化かされた人たちのユーモラスな様子などが描かれている。
山谷堀公園内看板より引用
 

音無川と日本堤



音無川は王子で石神井川からわかれている。その清流は田端・日暮里・金杉を流れ、三ノ輪橋をくぐり、浄閑寺の西側にそって、ここから山谷堀をへて隅田川にそそいでいる。今は暗渠になっているが、明治のおわりまで灌漑用水として使われていた。
音無川にそって、三ノ輪から聖天町(現浅草七丁目)まで続く土手を日本堤(吉原土手)といった。安藤広重の『名所江戸百景』に描かれ、新吉原への遊客で賑わった堤も今はない。浄閑寺前の三叉路の最も南寄りの道路がその名残である。
荒川区教育委員会
 

見返りの柳



見返り柳(みかえりやなぎ)は、遊郭の入り口付近に生えた柳の名称です。

遊郭で遊んだ男が、帰り道に柳のあるあたりで、名残おしんで後ろを振り返ることから見返り柳と呼ばれました。



見返り柳
台東区千束四ー一〇ー八
旧吉原遊郭の名所のひとつで、京都の島原遊郭の門口の柳を模したという。遊び帰りの客が、後ろ髪を引かれる思いを抱きつつ、この柳のあたりで遊郭を振り返ったということから、「見返りの柳」の名があり、
きぬぎぬのうしろ髪ひく柳かな
見返れば意見か柳顔をうち
など、多くの川柳の題材となっている。
かつては山谷堀脇の土手にあったが、道路や区画整理に伴い現在地に移され、また、震災・戦災による焼失などによって、数代にわたり植え替えられている。
平成八年七月
台東区教育委員会
 


描かれた場所は
現在どのようになっているのでしょうか?
訪ねてみました。




かつて山谷堀があった「山谷堀公園」より撮影してみました。



最後に

今回の散策ですが、作品が何処から描かれたのかが分からず、山谷堀公園で数枚撮影してきました。

しかし、どの位置からも見返りの柳を見ることは出来ませんでした。



「山谷堀公園」

かつてこの場所に水路があったとは思えないほど、綺麗に整えられていました。

公園では、今戸焼などの説明が記載された看板が沢山あり、大変勉強になりました。

最後に一言。



見返りの柳ですが…

柳の全体を撮影したかったのですが、どうしても電線が電柱が邪魔をする。





参考
Wikipedia
太陽の地図帖 広重「名所江戸百景」の旅

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