回想： 東横線・菊名駅の「たい焼き」屋さん（１）

［個人史］： 東急東横線・菊名駅 「たい焼き」
（個人史Blog なのだから何とか社会ネタ記事数を追い越さねば．．）

現在の菊名・東急ストアの改装前（～2002年頃？）になるが、店の入り口前には 食品等の出店（でみせ）が有った。

＜出会い＞
ある夜、菊名駅で降りて東横線の改札前の東急ストアに向かった。
そこに 脱サラしたのか定年後の再出発なのか とても職人には見えず風采の上がらない（やせ気味の）おじさんがヒマそうに たい焼き を売っていた。 （たい焼きを買う客の姿はなかった。）

東急ストアで買い物を終えて店を出た時にも、たい焼き屋の前には客は居らず 売れている様子もない。 おじさんは相変わらずしょぼくれている。 「３つ貰っていくよ」 と声を掛けた。 おじさんは不慣れな手つきで たい焼き を保温箱 から 紙袋に入れて手渡してくれた。

私は 「ながら喰い」 が得意だ。 家までの夜道を歩きながら 袋に入った たい焼き を食べ始めた。

手にした感触と、一口食べた食感が 水っぽい。 （売れないのか）保温中に蒸れた たい焼き がビショビショしているのだ。 だが それくらいなら許せる。 パリパリを買っても 袋に入れたまま置いておくとビショビショになるが 私はかまわず食べる。 売れそうにないモノを片づける（食べる） には何の抵抗もない。

＜クレーマー魂＞
最初の ”たい焼き” を半分ほど食べたとき、生焼け部分 だった。
「明日も買いに行って何か言ってやらねば」 ”生焼けたい焼き” を余さずたいらげながら 私の クレィマー魂 は高まっていった。

（続）

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