つわぶきの花が、咲き始めた。森の茂みでも、海岸近くの岩場でも、パット明るい黄色が、目に付く。日本画に描かれ、又俳句などにもよく詠まれる。常緑多年草で、葉に艶があり花も見応えがあり、やはり絵になる存在だろう。
小さい頃から、目の前が山という環境で育ったので、春になると、家族みんなで峰火山(寛永時代のろしを上げていた山)までつわとりに、行っていた。今思えば、貧乏していたけれど、そのひとときが憩いの時間だった。楽しかった思い出が蘇る。もっぱら、皮むきは、祖母と母の仕事だった。二人とも、手を真っ黒にして翌日には、独特の香りいっぱいのつわが食卓に上がった。こういう思いで話を出来る相手がいないのは、寂しい。
子供の頃、いつも食べていたら、大人になったら食べたくないという声も聴く。しかし、私は、今でも大好きで庭の あちらこちらから、産毛の生えたつわを探して回る。
ここしばらく、つわぶきの花の鑑賞に浸ろう。
花言葉 <困難に負けない・先を見通す能力> 撮影地:自宅の庭