初めて第一部、第二部を観ました。順番的には第二部からだったけど…^^;
なので、感想も第二部からにしようかな。
第二部の演目は、「女殺油地獄」から徳庵堤の段、河内屋内の段、豊島屋油店の段。
文楽で一度は生で観てみたいと思っていたものなので、こんなにも早く観る機会ができて嬉しい!
何と言っても見どころは豊島屋油店の段で、油にまみれながら河内屋与兵衛が
豊島屋の女房お吉を追いかけ回すシーンで、床をつるつる~っと滑る人形の演技。
本当は、与兵衛がお吉さんを殺そうと追いかけている、なんともむごたらしい殺人事件の場面なのだけどね。
勘十郎さんの与兵衛が、ずざざーーーーーーっと滑り転げては、刀を支えに必死で立ちあがろうとするのなんて、
本当に「ぜぇ、ぜぇ…」っていう息遣いまで聞こえてきそう。
正直、結末は分かっているけど、ハラハラどきどきのシーンでございました。
席は床に近く、今回も非常に目が忙しい!
河内屋内の段、芳穂大夫さんの伸びやかな声から、呂勢大夫さんへのバトンタッチも個人的には◎。
そして豊島屋の咲大夫さんですけど、やっぱり床にウェイトを置いて注目しつつ
舞台のお吉さんと子どもたちとの“最後の”ほのぼのした日常に、不吉な何かを感じながら座っていたところ、
急にガラッと雰囲気が変わった瞬間があったんですよねー。
思わず「おっ…?」と舞台の方に顔を向けてしまうくらいの変化。これは初めての経験。
語る中でそういう変化を出すことって、かなりの稽古と経験とを重ねてきたからこそできることなのでしょうね。
もうボキャ貧で申し訳ない気持ちになるけど、すごい!!って思ったー。
それにしても、与兵衛という男はサイテーだね。。。思うのはそればっかりよ(笑)
こういうヤツ、昔からいたんだなーと思ってみたり。お吉さんがかわいそうだったよ。
最後は「鳴響安宅新関」の勧進帳の段。
お能の雰囲気はありつつも、玉女さんが遣る弁慶の延年の舞や飛び六方は迫力。
それだけじゃなくて、床の太夫と三味線の人数がすごいのよー!15人くらいは座ってた。
これだけの数を見たのは、私は初めて?のような気がする。近いと、ちょっと怖いって思うくらい。
でねぇ、、、ぐふふ( *´艸`)
ベストポジションあざす!!三味線が良く見える位置でした!!!
表情を出さない(ようにしている)クールな三味線勢にひたすら萌える自分がいたりもして(恥)
変な話で恐縮だけど、手の血管が浮き出てるとか好きな人にはおススメなのよ…
龍爾さん、あいかわらずきれいなお顔をしてらっしゃいました(*ノωノ)キャー
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少し落ち着いて。
第一部。こちらは初めて鑑賞する大学時代の友人2人を誘って。
どんな服を着たらいいかとか悩んだみたいで、申し訳ない!ちゃんと言えば良かったなと反省。
別に普通の格好で良いのよ~。もちろん、お着物の素敵な方々もいて、私も目指すはそこなんだけどね^^;
竹本住大夫さんの引退狂言と付いた「恋女房染分手綱」から沓掛村の段、やはり空気が違う。
どちらかというと、会場のほうがものすごい床を注目しているのが分かる。
確かに私もこれで最後だ…とか思うと、自然と身の引き締まる思いで、緊張してくるんだけど、
住大夫さんのいつも通りのお姿と出だしの声を聞いた途端に、すっかり忘れて舞台に集中してしまいました。
文雀さん、蓑助さんが人形を遣ってらして、目に焼き付けておきたいくらい豪華な出演者。
「情を語る」というのは、うまく言葉で表すことができなくてもどかしいけれども、
こういうことなんだろうなぁというものを私たちに見せてくれた、聴かせてくれたように思います。
涙を流しながら舞台を見ている方もいたなー。分かる気がする。
もう少し早くに文楽にはまっていれば…と思うのだけど、それは仕方がないこと。
これからの文楽を見届けて行くのも、観客としての使命かなという気もしますしね。
住大夫さん、お疲れさまでした。そしてありがとうございました。
恋女房~の前には、「増補忠臣蔵」の本蔵下屋敷の段。
これはちょっとしたドッキリもあって、友人たちも驚いた様子。こんな演出あるんだーと新鮮に驚いてたなぁー。
そうだ、自分も最初の頃そんな感じで感動したり驚いてたなって思い出した。もちろん今もだけど。
あと、意外と床の方もけっこう見てたみたいで、三味線の人は寝てないよね?とか(笑)
続けて第一部と第二部とを鑑賞したわけじゃないのだけど、長時間座っているのはさすがに疲れます。
日を分けて観るのがいいみたいだな。とか言いつつ、遠方の人間にとっては厳しいものがあるんですけど…
友人たちと鑑賞したのち、復習のためにパンフレットも買って行ったのだけど、
「どの人が○○(私)の推しメン?」とかいうトークをするのも楽しかった!(笑)
6月は若手会があるのだけど、ちょっと厳しいので、次回は9月までお預けかしらね。