『ありがち日記』

文楽2月公演('14) 第2部・第3部

今年も行って来ました。
先週まで東京の雪がすごいというニュースばかりを見ていたので、よもや…と心配ばかりしていたけど、
今週末は天気も良くて、文楽日和でした~先週じゃなくて良かった…ホッ

今回も午後からの第2部と第3部を鑑賞。
ホテルに荷物だけ預け、腹ごしらえのための軽食を持って国立劇場へ出かけました。



白梅が咲いていて、甘い香りが。思わずシャッター。そして逆光(笑)

第2部は「染模様妹背門松」から油店の段、生玉の段、質店の段、蔵前の段。
油屋の娘お染と丁稚の久松とは恋仲。これが若くて初々しい2人。
でもお染ちゃんには嫁入りが決まっていたり、善六という番頭が横恋慕してたりと前途多難。
油屋の段では、善六と大阪屋源右衛門が結託して、いろいろ悪だくみをするのだけど、
ことごとく、お染の許婚である清兵衛にうまくその場を収められちゃうのであった。
この勘十郎さん操る善六がまたいいキャラしててね(笑)
登場人物が多いのに語り分けるのも大変だろうな~と、床にも注目して観てました。

そして生玉の段。これには衝撃の展開が待っていて…
まさか夢オチなんていう演出があるの知らなかったな~!思わず笑いが起こってた。

質店の段、そして蔵前の段と、死を意識する2人とそれを思いとどまらせようとする人々とのやり取り。
でもね、やっぱり死んじゃうのよ…(;O;)
若くてそんなことになるなんて悲劇だわ!悲しいわ!
心中ものが多いけど、やっぱり悲しい展開ではしんみりとしちゃうよね…

ここで休憩。短い時間で軽く食事を。
ほんの30分くらいしかないから、トイレと食事を済ませるのが大変だよね^^;
でも皆さん注文していたお弁当やおにぎり、サンドウィッチをもぐもぐ。私も一緒にもぐもぐ。

第3部は「御所桜堀川夜討」から弁慶上使の段、「本朝廿四孝」から十種香の段と奥庭狐火の段。
まず弁慶~のほうから。これ、いろいろと壮絶なストーリーで…
義経の子を身ごもる卿の君が静養している館に、腰元の信夫と母親のおわささんが見舞いに来る。
そこへ、義経の使いで弁慶がやってくる。
鎌倉方の義経への疑いを晴らすには、卿の君の首を持ち帰らねばならないと。
(何とまぁひでェ話だ…)
そこで信夫の首を身代わりに…と頼むのだけど、おわささんは無理無理!と。
顔も名前も知らない信夫の父親に会うまでは死なせるわけにはいかん!と。
18年前、おわささんは故郷で名も知らない稚児と一夜の契りを交わすんですな…(キタコレ
その時に稚児の着物から千切れた振袖を、証拠として常に身に付けているのだ。
すると突然、障子越しにぐさりと信夫を刺す人物が!そう弁慶!!
なんとその話を聞いていた弁慶は、着物を脱ぎ、振袖を見せる…そう、彼が父親だったのだ!
(うそ~ん!な展開)
おわさは、ひん死の娘に向かって「さあ、父親の顔を良く見なさい!!」と叫ぶも、
信夫は目も見えず耳も聞こえなくなっていたので、残念ながら叶わないのです。
おわささんもひどい!(笑)苦しんでいる娘の傍で、まだ父親との対面にこだわっているとは。
結局、身代わりとなった信夫。彼女が一番可哀想だった。

お次の本朝~のほう。
舞台も床も、豪華な出演者で、もうどこを見たらいいのか分からない状態!
すご~く贅沢な時間を過ごした気分。
十種香の段の八重垣姫は蓑助師匠。乙女の恥じらいとか仕草に胸きゅん
奥庭狐火の段は、火の玉が飛んでいたり、白狐がいきなり登場してアクロバティックに動きまわる。
その狐は勘十郎さん。舞台のあちらこちらを行ったり来たりして、消えたと思ったら、
間もなくして別の方向から八重垣姫で登場。早移動に早着替え
狐の霊力が宿ってからの八重垣姫は、もはや人間の動きではなくなり、
これまた縦横無尽に動き回るのが、もう息つく間もなくて、目が離せない。
舞台も近いので、汗をかきながら遣っているのがわかる。これを毎日とは、すごすぎる。
そして床に目を移せば、呂勢大夫さんの熱い語りと、鶴澤清治さんの巧みな三味線。
豪華だな~!

本当にこれが観られて良かった。いつか観られたら…という演目で嬉しかった。
第3部は本当に、観るべきだったなーと。
明日が千穐楽。次回は5月の公演にも行けたらいいけどな~、どうなるか未定(^_^;)

~最後に~
十円玉がなくて、ロッカーに荷物を預けられずに困っていた私。
両替を頼もうとして、思い切って声をかけた方が十円玉をくれました。
たかが10円、されど10円。本当はお返しできれば良いのですが、差し上げますと言ってくださいました。
本当に助かりました。ありがとうございました。

それにしても、こういう時に限って10円玉がないとか…そんな自分も反省中。。。 


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