『ありがち日記』

「高慢と偏見とゾンビ」

ジェイン・オースティンの有名小説である「高慢と偏見(自負と偏見)」の世界そのままに、
ゾンビをミックスさせてしまった「高慢と偏見とゾンビ」。
ベストセラーとなったこの本を、さらに映画化してしまったのが本作。

18世紀末のイギリスの田舎暮らしの様子や、
財産も持参金もない娘たちは資産家と結婚しなければという当時の結婚観、
ファッションやら何やらすべてその当時をちゃんと再現されているのにも関わらず、
なぜか、謎ウィルスで次々とゾンビ化していく人々と闘わなければならない設定。
ベネット家の5人姉妹も、中国流の武術(少林拳)を身につけております(笑)
ちなみに、上流階級の人々は日本流の武術、中産階級は中国流。
ベネット家はお金持ちじゃないのに中国に娘5人とも修行には出せたのね…とか余計なことが頭をよぎる(^^;

ストーリーはあえて書くまでもないので、お気に入りポイントをいくつか。

一つ目は、キャスティング。
地味かな?と思うようなキャスティングではあるけれども、じわじわ良さがわかる感じ。
コリンズはマット・スミス。これだけで笑える!
あのコリンズを嫌味なく演じられる俳優さんはそうそういないし、
コイツとは絶対結婚したくないと思わせる(笑)、見事なコリンズでしたわ。
これまで映像化されたコリンズも見事に引き継がれていたね。
それはウィカムもで…
第一印象は人当たり良さそうなんだけど、腹黒さがにじみ出ている…(笑)
主役のエリザベスをリリー・ジェームズ、Mr.ダーシーをサム・ライリー。
こちらも、これから!という俳優さんが起用されていて、雰囲気も良かったと思う。

二つ目に、原作もしっかり押さえていること。
どこかのレビューで、予習として「プライドと偏見」を観てから…的なものを見た気がするのだけど、
予習するならオースティンの「高慢と偏見」⇒BBC版ドラマ「高慢と偏見」じゃない?
ざっとストーリーを頭に入れる程度では、この映画を十分に楽しめないと思うの。
上記にプラスして小説「高慢と偏見とゾンビ」や「プライド~」を観ていればより楽しめるというか。
なぜなら、BBCドラマ版(コリン・ファースがMr.ダーシー!!)の名シーンを
この映画で再現してましたからねー。たぶんこのシーンで一番笑ったと思う、私。
他のお客さんピクリともしないこのシーンで吹き出したの私だけだったけど。
白シャツでお池にダイブですよ?なぜ唐突にこんなことを?って思えるくらい突然挟まれたシーンは必見(笑)
映画オリジナルな部分もあって、見事にエンターテインメント作品になってましたね。 

ちなみに、「プライドと偏見」も何度も見ているくらい好きな作品です。

三つ目は、ゾンビ。
もっとグロいのを想像していたら、ラブコメ色を濃く出したかったのか、薄目なゾンビ具合。
これなら女性も(ゾンビ苦手な男性も)楽しく観られるでしょうねー。
私も、これくらいのゾンビ度で良かったんじゃないかと思ってます。バランス的に。
ゾンビとの格闘シーンはハラハラするというよりは、笑えるね。

笑えると言えば、原作なんかでは、
男女の会話というかコミュニケーションのツールとして“ダンス”が重要な役割を担っているよね。
もちろんこの映画でもダンスシーンはありますけど、もっと重要なコミュニケーションツールが“格闘”。
ダンスをせずにゾンビと闘いながら、はたまた互いに闘い合いながら会話するというのが面白い。
そういう置き換えがうまくいっているなという印象。
長ったらしい会話をしてるんですよ、原作では…。

残念なのは、100分程度に納めなければならずに急ぎ足過ぎたのでは?
(高慢と偏見のストーリーを知らない人には厳しい…というくらいに)というところかな。
足りない部分を補完しながら観なければならなかったので。

うーん、もっといろいろ語りたいけど、この辺で(^^;)
自分の中ではけっこう評価が高いです、この映画。
気になる方は、まずは頑張って原作を読んで、過去の映像化作品もぜひ! 


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