夢も恋も甘くない。お菓子こそ、正義。
バカがつくほどケーキが大好きな女子高生・未羽(みう)。失恋のかなしみを癒すため訪れた自由が丘のケーキ屋で、パティシエ修行をしている学校一のイケメン王子、颯人(はやと)に遭遇。これは早くも新しい恋の予感? いやいや現実はケーキほどには甘くない。彼は噂に違わず超冷たい。が、夢への想いは超熱い。他人の恋やトラブルもお菓子の知識で鮮やか解決。ケーキを愛する二人の青春スペシャリテ。
(新潮文庫nexの特集ページ:https://www.shinchobunko-nex.jp/special/180050.html)
この本、本屋さんで見かけていてどうやらシリーズ4冊出ているようだという認識はあったのですが、少女漫画的な表紙で何となく軽めのストーリーを想像して「う~ん、ラノベ的なもの興味ないからな~」とスルーしていました。ある時、夜のお腹空いた時に表紙を見たらケーキが食べたくなりまして、手に取ってみてぱら~っとページを捲ってみたら、早く読めそうだし時間つぶしに1冊読んでみようという気になってしまいまして。
なんと、予想通りさくさくと読めてしまうので、すでに2冊目も半分ほどまで読み進めてしまっています。あんなに興味ないと言っときながら、基本は漫画好きですからね、なんかハマりました。何と言っても、イケメン高校生でパティシエの修行中の颯人!彼で妄想が広がりますねー(笑)
ただのラブコメではなくて、ケーキの知識も得られます。何からどうやって作られるのか、名前の由来、どんな時に食べるか、等々読んでいると学べるのも嬉しいところです。「コンベルサシオン」というフランスを代表する焼き菓子の一つが出てきますが、コンベルサシオンは「会話」という意味。ずっと覚えにくい名前だなと思っていたのですが、意味を知った瞬間に英語の「conversation」と結びついて、急に身近な言葉になってしまって覚えられました。会話の練習でよく使う言葉だしなぁ。
今のところ(1冊目の時点で)、まだラブ要素はそんなにございませんが、これからどうなるんでしょう。気になっている時点でハマっている証拠…。主人公の未羽ちゃんが本当にケーキが大好きで可愛らしいし、一生懸命なところもお気に入りです。颯人がちょっとペースを乱されているところ、ニヤニヤしちゃいますな!←
七月さんの本は初めて読みましたが、映画化された「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」を書いている方なんですね。なるほど、なるほど。なんかこのケーキ王子も実写化したら面白そう。できればドラマが良いな。
なーんて。読書の秋ですし、4冊目まで一気に行けそうです。