『ありがち日記』

「パラサイト 半地下の家族」

アカデミー賞授賞式前に観ることができました!


ストーリー:
半地下住宅に住むキム一家は全員失業中で、日々の暮らしに困窮していた。ある日、たまたま長男のギウ(チェ・ウシク)が家庭教師の面接のため、IT企業のCEOを務めるパク氏の豪邸を訪ね、兄に続いて妹のギジョン(パク・ソダム)もその家に足を踏み入れる。 

ポン・ジュノ監督作品。「母なる証明」ではぐわっと気持ちを持っていかれた記憶があるので、今作も何かただでは済まなそうな気配を感じていました。

半地下で暮らす貧しいながらも仲良し家族のほのぼの描写で始まったのですが、ちょっと是枝監督の「万引き家族」を思い出しました。ああいうゴミゴミとしたところで暮らしていましたよね。でもなんか幸せそうな雰囲気があって。てっきり裕福な家に寄生(パラサイト)する家族の姿を面白おかしく描いていくのかと思いきや、そこは監督でしたよね…。

パラサイトという言葉、うまいなぁと思います。貧困層が裕福層にとって代わろうとする話ではなくて、あくまで寄生して美味しいところだけいただこうという、ある意味呑気な家族なんですよね。ところが、上には上がいるじゃないですけど、命がけで寄生しているさらに貧しい夫婦に出会ってしまったところから、だんだんと不穏に。なんかそこから裕福層と貧困層との間にある格差を強制的に意識せざるを得なくなってしまい、それまでほのぼのしていたのに恨みや憎しみみたいなものが生まれてきたように見えました。特にお父さん。表情がもう全然違う人みたいだった…。そこからの悲劇。まさかラストはあんな結末を迎えるとは。急降下ぶりはなかなかのもんです。

そんな急降下があった直後のギウの空想?シーンに、しんみりとしてしまいました。現実になったらいいなと思うけど、きっとそう簡単にいかないことも彼らにはわかっているんだろう。辛いなぁ。

ギウの「この場所(の雰囲気)が僕には合ってるか」と尋ねるシーンや、パク氏がお父さんの匂いについて話すシーン、何とも言えない気持ちになって辛かったです。

うん、アカデミー賞のノミネートも納得です。現実の問題に向き合った作品とも言えますね。韓国では特に顕著なのかも。もしかしたら日本でも無い話ではないか。。。
皆さんの関心が高いのか、地元の映画館では入場前から行列ができていて、ほぼ満席状態。まあファーストデイだったのもあるんでしょうけど、それを抜きにしても珍しいかと。久しぶりにあんないろんな人と映画観たわ(笑)

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