今回は、先日リリースされました、ストレートマジックさんのレザーチョップカップを紹介します。タイトルのように「ウリ」は「林王子監修!」というところではないでしょうか。既にストレートマジックさんはレザーチョップカップをリリースしており、ちょうど1年ほど前(2022年10月30日)に紹介させていただきました。
以前リリースされたカップはクロースアップ向けで、コンパクトなことがウリですが、他にも最適インナーカップやそれに合った蓋が販売されていることなどが非常に特徴的です。
一方、今回リリースされたのは、それとは対照的に、パーラーなどでも演じることができるやや大型のカップです。以前のカップと比較するとよくわかると思います。王子さんが金属製のカップを使ってらっしゃるので、ストレートさんがカップを作ってると伺ったとき「ストレートさん、ついに金属カップまで手を伸ばした?」と思いましたが、レザーでした(笑)。このカップはレザーカップにしては珍しく、テニスボールを入れることができます。革製カップは金属製カップと違って、曲線のカップを作ることが難しいため、カップの口径はボールが大きくなるとより背が高くなってしまうのですが、背が高くなり過ぎないいように、トップの径を少し大きめにし、全体を設計されていると思います。
そもそも、このカップがリリースされたのは、ストレートマジックさんで行っている数々のレクチャーコンテンツの中の1つである、「林王子のクラシックマジック・エッセンス」で林王子さんがチョップカップのレクチャーをされ、それが非常によかったからだそうです。本カップおよび、別売りのバッグを最大限に利用されるには、林王子さんのレクチャーをご覧になることをお勧めします。私もこのレクチャーを見させて頂きましたが、とても素晴らしい手順だと思います。チョップカップの1手順にこれだけ時間をかけての解説コンテンツも珍しいですし、お値段も高くありませんので、個人的には非常におすすめのコンテンツです。
以前、林王子さんのX(旧ツイッター)でチョップカップの実演映像の一部がアップされており、非常に観客にウケている映像でした。私もぜひこのフル映像を見たいと思っていたのですが、ストリートマジックさんのレクチャーでは、まさにこの実演映像をもとに解説を行って頂けましたので、非常に楽しめました。
https://x.com/ouji8848/status/1663496042892124162?s=53&t=gm3b-WQUFzQvX_dMYqFkSA
この動画は全体手順の一部であり、観客が両手で持ったカップの中にボールが飛び込むという、チョップカップの中で最もインパクトがある現象の1つが演じられているシーンです。これは、以前紹介させて頂いたMICHAEL O'BRIEN氏の「Stroling Chop Cup」いう手順で有名になった技法です。かなり観客にウケているようすがわかりますが、ここだけでなく、王子さんの手順は各フェーズで観客を盛り上げています。
手順自体は、あるマジシャンの手順がベースであり、そこに先の現象(+α?)を加えて構成されてます。ですので、マジシャンが見たら、技法的には新しいものは無いことがわかります。しかし、観客がそこでどのようにマジックを見ているのか?どうなれば観客は盛り上がるのか?が細かく計算されており、従って観客とのやり取りが抜群に素晴らしいのす。同じ手順をベースにしていても、淡々と行った場合と比べて大きな差が生まれることがわかります。王子さんがショーのトリで使うことがあるそうなので、その威力は実証済みなのでしょう。
すいません、カップの紹介なのに、王子さんの手順の紹介が長くなってしまいました。続いてカップについてです。
口径は約74mmm、トップの直径は約62mm、高さ約87mmです。中はクロースアップタイプと異なりサラサラというかツルツルという感じの素材で(専門用語使えずすいません...)テニスボールを出し入れしやすい素材を選ばれたのではないかと勝手に思っています。
カップ(とボール)に関しては以下のような特長があります。
①専用ボールがあり、吸着力が調整されている。
→ゆるい吸着力なので、たたきつける必要はありません。先に述べた観客が手に持った状態でボールがカップに入り込む現象もやりやすいと思います。また専用ボールも大きめなので見やすいと思います。私はレッドを購入しました。
②カップにギミックが複数組み込まれている。
→チョップボールをカップに入れたときに反応しないときがありますよね。それを防ぐためにカップの方に複数のギミックが組み込まれ、ラフに入れてもどれかに反応するように作られています。このカップは特に底の面積が広いので、このような機能が有効に働くと思います。
③テニスボールに合わせたカップの大きさ。
→このカップはテニスボールがぴったり入ります。さらに、良いのが本当にぴったりサイズに作っているということです。従ってテニスボールを入れた状態で上からつかんだ時、カップの湾曲なく、ボールごとホールドできます。一度無いことを示してからの出現が可能です。
さらに、今回、革製のポーチも同時リリースされています。これは王子さんの手順で、王子さんがジャケットやズボンのポケットではなく、このようなポーチ(王子さんのは布製だったと思います)を使っているからそれに合わせてストレートさんが作られたと思われます。マチがしっかりあるので、カップやテニスボールがしっかり入ります。また、中がサテン生地でスムーズに取り出しできますし、小ボール用の取り外し可能なホルダーまでついています。王子さんのように、堂々と見せて使う手順にももちろん使えますし、普通にあまり見せない取り出し用ポーチとして利用してもいいと思います。
ということで、今回はストレートさんからリリースされた「林王子監修!Straight Leather Chop Cup」を紹介させて頂きました。クロースアップよりちょっと多めの人に(離れた場所から見る人がいる場合に)おすすめのカップとなります。いろいろ書きましたが、王子さんの手順自体はオーソドックスな技法を使う手順でありますので、特殊なカップを必要としません。ですので、「王子モデルのカップ!」と言っても王子さんの手順以外で使えないかということそれは全くありません(笑)ほとんどのオーソドックスなチョップカップの手順で使えると思います。
そういった意味で、王子さん監修!とされてますが、王子さんがこのカップを監修するあにあたり、どのようなことを要求されたのか?、また、試作品に対してダメ出しとかしてたとしたらどのような点にこだわってさらたのか?を知りたいですね(笑)
おっと!カップの商品ページを貼り付けるのを忘れておりました!動画を使った特長の説明やもあります。いつも通り、豊富なカラーバリエーションもありますので、レザーカップ好きの方は是非ご覧ください