これまで、カップ&ボールのカップの形をしたスリーシェルゲーム用ミニカップを幾つか紹介しましたが、最も多いのはクルミの形のシェルであり、私もクルミの形のシェルを使っています。いくつか家にありましたの紹介していきたいと思います。一つ目として紹介するのは、私が使っているWhit Haydn氏の「The Golden Shells」です。20年以上前にL&Lで購入しました。解説書には手順はありませんが、このシェルが出来た経緯とかスリーシェルの歴史などが書かれています。もう販売されていないと思っていたのですが、タネンで見つけました。
本シェルはピューターで作られた本体に24カラットの金で厚くメッキされたシェルです(22カラットと私の持つ解説書には書かれていますが(;^ω^))。重量感があり、高級感もあります。細部にこだわり作られており、Johnny Thompson氏が"This set of shells and peas is going to be for the shell game what the Paul Fox cups were for the cups and balls."と書いています。でもポールフォックスはちょっと言い過ぎでは…(;^ω^)。この商品が出てから、金色のシェルがいくつか販売されています。一度「高級ゴールデンシェル!」と書かれた数千円のシェルを購入したことがあるのですが、全然違うものでびっくりしました(笑)。この「The Golden Shells」ですが、実はMAJIONさんでも販売されています。
「Pop Haydn監修のスリーシェルゲームの用具でセットです」と書かれています。私の中ではWhit Haydnという認識だったので、??と思いましたが同一人物ですね。Whit Pop Haydn氏はハリウッドのマジックキャッスルの元副社長であり、クロースアップ、ステージ、パーラー、バーのマジックで6回も受賞しています。
さらに、MAJIONさんで購入すると「MAJION特製手順動画」が付いてきます。
お金かけちゃだめだよぉ~の手品😘 pic.twitter.com/bIx2HLvtiQ
— のじまのぶゆき (@nojimaki1212) July 21, 2024
野島さんの映像は、はじめて見た方は、特にスリーシェルゲームを知っている方ほど引っかかってしまうのではないでしょうか(私だけ?)。ただ、私が勝手に想像した手順の場合、これが行えるピーをお持ちでない可能性もあります。私はこのシェルを持っているのでこの手順のみマジオンで別売頂してほしいです(T_T)…。商品説明では、ジャストサイズのグラスが絶賛されてます。よく「ゴトッ」ってなってる演技ありますもんね(;^ω^)。でも、逆にギリギリ過ぎて私のセットはマット上では問題ないですが硬い面に置くとグラスの口がちょっと浮きます(^◇^;)
Whit Haydn氏のこだわりはいろいろあるのですが、個人的にこのシェルがいいと思う点を述べます。①重量があり、しっかりしている、サイズ感も良い②底が(ある程度)平らであり、滑らせたときに滑らかに進む③おしりに少し空きがありスチールしやすい(ガタッとなりにくい)④底が少し湾曲しているため前・後ろを押すと反対側が少し上がる
次に手順です。多くの手順が発表されていますが、私はこのシェルを使ったBob Kohler氏の「Golden Shells」というビデオで解説されている手順を演じています。私が購入したのはもう20年以上前で、ビデオテープでしたが、今もDVDで販売されています。
ちなみにWhit Haydn氏の手順の動画です(2018年マジックキャッスル)
この手順の解説動画もリーズナブルなお値段で販売されてます。
賞も受賞している素晴らしい手順だと思いますが、長いですよね…これを実現するためにはやはり、表現力・コミュニケーション力が必要です。技術解説があるので、それらを使って自分なりの手順を組み立てるのも良いかもしれません。Whit Haydn氏は他にも解説DVDをChef Anton氏とBob Sheets氏と共に出しています。これも詳しくて良いと思います。
日本では、やはりテレビ番組で実演されていた、ふじいあきらさんの手順が有名ですよね。道具付きで販売されていましたが現在は在庫なし状態が続いています(T_T)。
【用具+解説DVD!】ふじいあきらの「こだわり」スリーシェルゲーム〜プロの用具・プロの手順!〜 [monthly Magic Lesson Shoppers]
また、日本語の本格的解説DVDとしては、黒田氏の「東京都東くるみ市」があります。
本(冊子)もいろいろ出ています。私が読んだものは20年以上前に根本さんのお店で購入したTom Osbourne氏の「Three Shell Game」です。1stエディションは1938年で当時これだけ詳しく書かれたものはなかったかもしれません。Lybrary.comで5ドルで購入できます。あと、松田道弘氏の遊びの冒険シリーズ3「ギャンブルのトリック」の中で少し取り上げられています。
関連サイトを3つほど紹介します。
①スリーシェルの商品やDVDなどをまとめたサイト(Reference Guide to the Three Shell Game)です。スリーシェルへの愛を感じます!
Reference Guide to The Three Shell Game
②歴史や、どんな風に行われたかなどが書かれたサイトです。Boschのカップ&ボールの絵がドーンと出てるところがいいですね(笑)
③マジェイアさんのページです。さすがの内容です。「The Golden Shells」の話もでてきます。
というわけで、今回は3シェルゲームのシェルの紹介第1弾として「The Golden Shells」の紹介とその他いろいろ書かせて頂きました。しかし私はこのマジックをレパートリーにできていません(;^ω^)。3シェルゲームは基本ギャンブルなので、マジックとして観客に楽しんで頂くには演出に工夫が必要です。カップ&ボールでもそうですが、観客が指したところに玉が入っていない場合、観客は不思議ではありますが、楽しめるでしょうか?ここを何とかしないとと思っています。しかし、多くのマジシャンがこれで観客を楽しませているのは事実ですので、レパートリーにすべく、勉強していきたいと思います。
ちなみにGary Ouelletの演出も評価他界です。優しい感じがしますね。
スリーシェルゲームの歴史の話になると、クルミを使う前はシンブルが使われていたということが書かれています。はじめて読んだ時ちょっと驚きました。小さすぎでは?と思いました(笑)。シンブルはカップとは比べ物にならないほどバラエティがありますので、お洒落なシンブルで行うとまた雰囲気が変わるかもしれません。シンブル専門の本とかあって奥が深いです…