今回紹介するのは「Sherwood Midi Cups」です。以前シャーウッドのカップとウォンドを紹介しました。
この紹介したカップを私が購入したのは2008年ごろで、私にとっては一大決心だったわけですが(笑)、購入後はもうお世話になることもないだろうと、商品サイトのページにアクセスることはありませんでした。そして、何年か過ぎ、ページを久々に見たら、少し小さめのMidiサイズなるものが販売されているではありませんか!(従来のカップは「Classic Cups」として販売されていました)しかし、既に全て売り切れでした(T_T)。サイズも小ぶりで使いやすそうですし、もちろん形も素晴らしいカップです。欲しい!と思いながら、ちょこちょこサイトを見るのですが、再販される様子はありませんでした。
時は経ち、去年(2022年)のはじめ、Brett Sherwood氏メールを投げて再販は無いのか聞いてみました。すると、「数カ月以内に再販するよ(Engravedは限定なのでしないけどね)」と返事が来ました!喜んで待っていたのですが、Classic Cupsの方はEngravedも含め再販されたものの(私の購入時より500ドルもお値段アップしてました(;^ω^))、Midiカップは結局販売されませんでした。
まあ待つしか仕方ないかと思っていたら、今年(2023年)Airship MagicさんでこのMidiカップが中古で販売されたのを知って早速購入しました。Airship Magicさんでは今年、さまざまな貴重なものが販売されています。あのポールフォックスのツールまで販売してしまいました(;^ω^)。貴重なカップもいくつか販売していて、一品ものなので、迷っているうちに売れてしまったカップもいくつかありました。そこで、このカップが出たことを知ったときは迷わず急いで購入してようやく念願のSherwoodのMidi Cupsを手にすることができました。
前置きが長くなりましたが、私が購入したのはNickel Plate Cupなので、ニッケルメッキのカップです。Airship Magicさんは商品紹介でこの「Nickel Plate」のことを「Nickel Chrome」と書いていたので、「これは『Nickel Plate』ですか?」と聞いたら、「the United State we call them NickelChrome」と返事がきました。ということはニッケルクロムメッキ(ニッケルメッキの上に最終メッキとしてクロムメッキを施す)なのでしょうか??ちょっと知識がなくて正直よくわかりません...どなたかご助言頂けると幸いです(;^ω^)。ニッケル(クロム)メッキなので、錆びることなく、お手入れをほとんどする必要がなく、きれいな状態が続きます。手に持った感じもいい感じです。
Midiカップの商品ページを示します。
私がこのMidiカップを手にしたかったのは、もちろんSherwood Cupが素晴らしいということもあるのですが、その大きさに興味を持っていたからでした。これまで紹介してきたいわゆるミニカップに比べると少し大きく、扱いやすいサイズではないかと思ったからです。ミニカップの代表として、以前紹介させて頂いたRings-N-Things MagicのPaul Fox Miniと比較した写真をとってみました。
あとMidiに限りませんが、Sherwood Cupの特徴としてはトップの形が少し他のカップと異なります。カップはトップに向かって通常小さくなっていき、最後滑らかにトップのエッジへとつながるのですが、Sherwood Cupはトップに到達する直前に少し径が大きくなる感じの形をしています(すいません表現が悪くて)。Engraved Cupsはそこがデザイン的に変化があるところなので目立ちませんが、通常カップはその形の変化がわかりやすい気がします。ですので、EngravedでないSherwood Cupも見たらすぐにSherwood Cupだとわかります。
上記Sherwood Midi Cupsのサイトの一番下に、Classic CupとMidi Cupのサイズが含まれたわかりやすい断面図があります。カップのサイズとしては、口径約54mm、高さ約57mmですが、扱うボールで表現した方がサイズ感がわかりやすいと思うので、ボールのサイズを書きますと、Midi Cupに対応したボールは小ボールが15/16インチ(23.81mm)、大ボールが2インチ(50.5mm)です。このボールサイズは通常サイズのカップで使うボールに近いサイズだと思います。特に小ボールは私は通常7/8インチくらいのボールを使っているので、それより大きいくらいです(;^ω^)。つまり、いわゆる「ミニ」という感じではなく、存在感はあるもののコンパクトで扱いやすいという貴重なサイズかと思います。まあ、カップとボールを完全にセットで作っているので、全く無駄がない、ジャストフィットのボールが使えますからね(;^ω^)。ちなみに重さや約80gでしっかりした重量感があります。
ボールはカップについていませんでしたから、Sherwood氏のお店で購入しました。最近私は銀カップには青色が合うという感覚を(勝手に)持っているので青系のボールを注文しましたのですが、実は写真にあるボールは注文したボールではありません(;^ω^)。Brett Sherwood氏が「注文してくれたボールは今品切れなので、最も近い色のボールを送るよ。の色も素敵だろ?」という感じで事前の断りなく違う色のボールを送ってくれました。日本のお店では考えられませんが、確かにいい色なので、そのまま受け取りました(笑)。
今回、このカップを紹介するのに、せっかくなのでBrett Sherwoodが表紙になっている、2011年の Linking Ring Magic Magazineを一緒に撮影しました。この雑誌では氏の歴史(大型客船でステージマジックなどもするマジシャンだったなど)や、Sherwood Cupが2年間の開発期間のち、2003年に出来上がったこと、カップの模様がバーノンのカップにインスピレーションを受けたことなどからバーノン・エステートを得ることを申し出て得られたこと、I.B.M.のトロフィーとしてのカップを作ったことなどが書かれています。また、カップ&ボールの本をリリースすると書かれているのですが、出てませんよね…。出てるなら見てみたいです…
というわけで、今年入手したカップの中で最もうれしかったカップの一つである「Brett Sherwood Midi Cups」の紹介でした。