カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

Cupcake by Milo & Bacon Magic

2022-05-23 23:43:00 | チョップカップ(chop cup)

今年,2022年発売の商品「Cupcake」です。タイトルだけだと何かわかりずらいですが,GINさんの商品タイトルに追記されているようにミニ・チョップ&コインカップです。

 とりあえずPVです。


105秒くらいからのボールとコインの入れ替わり手順が奇麗だったので少し悩みましたが購入に踏み切りました(笑)。

 このカップはチョップカップとスロットオキトボックス(Slot Okito Box)の機能を有するカップです。なかなか良いアイディアだと思います。2つの機構が邪魔をせず新たな現象を生み出しています。もちろんカップ&ボールの手順としてチョップカップ単体としての演技でもいいですし、スロットオキトボックスの原理を利用して、例えば4枚のコインを1枚ずつカップに移動させるなどといったコインマジックを単体で行ってもよいと思います。実際解説されている手順の3つのうち2つはコインマジック単体です。3つ目にPVにあるボールとコインの入れ替わり手順が解説されています。

 スロットオキトボックスをセオマジックさんとマジックファンタジアさんで扱っていましたので商品ページを下記に示します。ご存知なかった方もこのPVを見れば仕組みについてはわかるのではないかと思ってしまいますが如何でしょう。

スロット オキトボックス500円-セオマジックネットショップ

500円玉用のスロットコインボックス!貴重な真鍮製です。500円玉4枚を示し、よく調べてもらいます。4枚のコインをボックスに入れ、ひっくり返して手の上にコ...

セオマジックネットショップ

 


Slot Okito Coin Box Brass/タンゴ製・スロットオキトコインボックス・ブラス-マジックショップ マジックファンタジア

数あるコインボックスの中の名作のひとつです。コインが、金属容器を通り抜けてコップに落ちます。オキト考案、世界のマジシャンに愛されつづける傑作中の傑作。すべての...

マジックショップ マジックファンタジア

 

 私はこの「Cupcake」をGINさんで購入しました。

Cupcake (ミニ・チョップ&コインカップ) by Milo & Bacon Magic ※補講解説&ギミック調整※-マジックショップGIN

小さなカップにたっぷりの機能を詰め込んでMiloとBacon Magicによって作られたカップギミックは、ボールだけでなくコイン(仕掛けなし)を同時に使うことができます。...

マジックショップGIN

 

なかなかビジュアルで良い商品だと思うのですが日本で扱っているお店が少ないです。実はギミック部がなかなか上手く動作せず、Vanishing Inc. Magicでは、レビューの評価が非常に悪いです

Cupcake

A clever combination of the Chop Cup and Slot Okito Box that allows you to perform both a traditional chop cup style routine and a variety of...

 

 具体的に書くとネタに関してしまうので、表現が難しいのですが、コインに関するネタの部分がうまい具合に機能しないというのです。しかし銀次郎さんはそれを一つ一つ調整加工をした上で販売されています。ですので私が購入したカップも原理上もちろんセンシティブに扱う必要があるところはありますが、割と上手く機能します(個体差あるかもです)。私の場合500円玉よりハーフダラーの方が良い感じに機能します。なかなか11つの調整加工をし,500円玉とハーフダラーで動作確認をしてから出荷するというのは大変なので他の日本のお店では販売していないのではないかと思います。

 私がこのカップで問題かなと思う点と言えば、チョップカップ(ボール?)の力が強いところです。叩きつける必要があるのもそうですが、この力が強いため、コインとボールを入れて、ボールだけ取り出そうとしたとき、不自然になります(私が下手なだけかもしれません)ですので、PVの手順も付属のボールでは滑らかに演技できないため,もっと弱いボールを使おうかと考えています。チョップカップを買うと多くの場合でこの力問題に遭遇します。力をコントロールできるボールが重宝するのですがなかなか日本では売ってませんよね

 GINさんのページにあるようにカップを2つ使ってより複雑な移動現象も可能だと思いますし、ファイナルロードとしてスポンジボールを出してそこからスポンジ手順に持って行くのも良いかもしれません。カップは小さめで、ファイナルロードとしてはゴルフボールくらいがちょうど良いサイズです(ほんのもう少し大きくてもいけると思いますがそんなピッタリのボールは自ら作らないと既製品では難しいですよね)。ミニカップが好きな方は通常のチョップカップとしてもいいかもですね。小さいのでクルッと回しやすいです。安っぽくはないですがほんのもう少し重みがあると良いかと思いました。私は手が滑るのでもう少し滑りにくい素材だとさらにありがたいです。上手くコイン機能が働けば高級バージョンを作っても売れるかもしれません(笑)

 いろんなカップがありますが、チョップカップ以外でカップ自体に仕掛けがあるものは珍しく、しかも無理のない構造とビジュアルな演技だったので、なるほどねぇ~と純粋に感心しました。まだまだカップ&ボールも発展する余地ありだと感じさせてくれた商品でした。










【My Repertoire】魔法のメニュー(McDonald's ハッピーマジック) by テンヨー

2022-05-17 13:03:00 | カップ&ボール以外

 輪ゴムと一緒にカバンにいつも入れているマジックです。1998年ごろMcDonald'sハッピーマジックシリーズという商品が3種類発売されていたのですが、この「魔法のメニュー」はそのマジックメニューという3つのマジックがセットになった商品の一つです。

 14種類のマクドナルド商品が描かれたメニューカードといくつかの商品が描かれたドナルドのメニューカード4枚があります。まず、相手にメニューカードを見せて、いま一番食べたいものをひとつ心の中で思ってもらいます。ドナルドのメニューカードをよく切りまぜ、自分は表を見ないように相手にだけ表が見えるように1枚ずつ見せていき、心に思たカードがあるかないかを聞いていきます。4枚のカードを見せ終わると、演者はズバリと相手が思ったカードを当てます!

 古くから、数字がたくさん書いてあるカードを使った同種のマジックがありますが、これは覚えてもらうものが数字などではなくメニューであり、しかもマクドナルドという親しみのある商品なので、数理トリック臭さが幾分減っていると思われます。また、相手が存分に混ぜたカードを使い、相手にカードを見せるときはマジシャンは表を見ず、さらに横を向くこともできますので、不思議さもあると思います。完全に相手に渡してしまい、無かったカードだけ裏向きでテーブルに捨ててもらうという方法でも良いと思います。1998年のマックのメニューなので、今は無いプリンやアイスクリームなんかがあったりして、それはそれで面白いです。当てるときも、「結構お腹すていますね?」とか「甘いものお好きですか?」など遠まわしの表現も使えたりするのもいいと思います。

 私はそこまでしていませんが、マックの商品のストラップやマグネットがあるので、相手が思い浮かべたメニューのミニチュアをどこからか取り出したり(全てを持ち運ぶのが現実的ではありませんが)、23のカードセットを用意して23品を選んでもらい、演者の財布を開けるとそこからその組み合わせのレシートが出てきて「今日たまたまその組み合わせを昼に食べたんですよ」というとか、、、いろいろ演出が考えられそうです。

 この商品のカードのコピーライトが97年でマクドナルド、解説書のコピーライトが98年でTENYOとなっていますので、98年ごろの発売の商品だと思われますが(リアルで買っていません)、99年のスペシャルマジック(ウサギマークを集めて応募するともらえるマジック)が同じ原理でもう少し一般的な選択内容とした「ドリームサイコメトラー」となっています。カードの裏模様も色違いですが同じです。同時に作ったのか、「魔法のメニュー」を作った後、これはいい!ということでスペシャルマジックにしたのか詳しいことはわかりません。どなたかご存知の方はコメント頂けると幸いです。

 さらに、2017年に超メンタルマジックシリーズという商品群が発売されたのですがその一つに「ドリームサイコメトラー」が入っています。テンヨーさんがこのマジックをいいマジックと認めていることがわかります。

 旧バージョンから新バージョンはおよそ20年経っているのですが、描かれている絵の意味は同じです。人間が欲しいものはそう変わらないということなんでしょうかまあ、パソコンとかは絵がディスクトップからラップトップに変わってますが(笑)。比較すると旧タイプはカードがプラスチック製で(多分)固くてツルッとしています。一方新タイプは紙製で、はじめに見せる全てのアイテムカードが両面印刷になっており、片面には英語バージョンが印刷されています。インバウンドを狙ってのことなのでしょうか、海外の人への実演も増えているだろうという事なのでしょうか。高くないので海外の人にプレゼントしても喜ばれそうです。










 このマジックの基本原理は古くからあり、昔は数字を当てるマジック(意味を持たせるなら歳や誕生日など)からはじまったのではないかと思います。原理を解説したWebサイトも多くあるので引用しようかと思いましたが、種明かしになるのでやめておくことにしました。このマジックの原理は、最近では中学の技術(情報)の科目でコンピューターなどの解説で学ぶ〇〇(以前は中学の数学でも教えていたらしいですね)に基づいていて、初めて知ったときはその使い方に感心しました。マジックをやるだけならそこまで知る必要も無いので、単純にやり方だけを解説している場合も多いです。ちなみに、東京堂出版から数学マジック事典という数学マジックばかりを集めた本が出ており、そこにこのマジックもありますが、原理の詳しい解説は無いので、自分オリジナルコンテンツを作ろうと思うとちょっと考えないとできないと思われます。この本には様々な数学マジックが載っており、ちょっと表現が古かったりするところもありますが、解説されているマジックは数学の基本原理があるものなので、それを用いて自分の演出に応用することも十分可能です。カレンダーをつかったもの、電卓を使ったもの、ダイスを使ったもの、錯覚を使ったもの、トポロジーを使ったものなどいろいろあります。

数学マジック事典  - 株式会社 東京堂出版 限りなく広がる知識の世界 ―創業130年―



 数字を当てるバージョンで非常にシンプルに行うものとして私が持っているのは、1990年に発売されたVOLVOのトランプについていた「Mystery of 63」というパケットです。トランプのセットにこんなん付けるなんてなんてお洒落と感動しました。63までの数字を心に思ってもらい、数枚の数字が描かれたカードを見せていきあるかないかを聞きます。最後のカードの判定をしてもらうと、思った数字を当てることが出来ます。





 このマジックは原理がシンプルなので、最も基本的なやり方の場合、マジックをやったことない人でもできますし、しかもこれを教えることで他のマジックへの悪影響も殆どありません(と個人的には思っています)。さらに紙で作れるので安価で作れます。そこでこのマジックをお土産マジック(大子供でも大人でも喜ばれます)やレクチャーマジック用として販売されているのがフォーサイトさんです。私は「すきなフルーツ」と「動物当てマジック」を購入させて頂きました。特徴としてはこれまでのカードを複数枚使うのではなく、1枚の紙しか使わないという事です。さらに折りたたんだときの短辺の長さはおよそ1万円札くらいの幅くらいなので財布入ります。非常にポータビリティが高いです。複数セットで販売していますのでプレゼントに使えます(1300円しません)。「すてきなフルーツ」は演者の負荷を非常に減らす工夫がされてますし、「動物当てマジック」は干支になっていますので、とても参加しやすいですね。大人同士なら干支がわかることで年齢までわかってしまうかもですね(;^ω^)

すきなフルーツ

http://www.a-tejina.com/nso/17_6801.html

動物当てマジック

http://www.a-tejina.com/nso/17_6760.html



 最後に紹介するのは、計算すらいらないバージョンです。カードに穴が開いていて、あるかないか聞いていき、あることをすると穴にその相手が思った数字が出てくるというものです。私は2種類持っていて「ラッキーナンバーカード」と「Soul Playing Card」という商品です。「ラッキーナンバーカード」は50までの数字を対象としており、「Soul Playing Card」は9種類のフルーツの絵を対象としています。「ラッキーナンバーカード」は昔I-Magicさんで購入したのですが、現在は販売されていません。「Soul Playing Card」はまだマジックファンタジアさんで販売していたので下記にURLを示します。300円しませんのでプレゼントにも使えると思います。ただ、マックのメニューの場合は14種類を4枚のカードを使って当てるのに対して、このフルーツの場合は9個のフルーツを10枚のカードで当てるので、ちょっと冗長で相手が飽きちゃうかもしれませんね(;^ω^)

Soul Playing Card

Soul Playing Card-マジックショップ マジックファンタジア

推理マジックの決定版がこれ!9種類のフルーツが書かれたカードを示します。この中から全く自由に1つのフルーツを心に思ってもらいます。マジシャンは全て異なる7種類...

マジックショップ マジックファンタジア

 

写真はパイナップルと25を思った場合の結果です。





 最近では、絵やカードを作ったりするのも容易になってきているので観客に合わせてオリジナルコンテンツを作成すると面白いかもしれませんね。ちなみに私もマジックレクチャーを子供たちにするときはこのマジックを入れてますし、大人にもプレゼントすることもあり、私にとってはとっても有用なマジックです。


<2022年11月9日追記>

 この記事でテンヨーの「ドリームサイコメトラー」を紹介しましたが、2005年の三ツ矢サイダーのキャンペーンでプレゼント商品として使われていたことを知りました。

ニュースリリース 2005年|会社情報|アサヒ飲料

 そして入手しました(笑)。通常は「星」の絵があるところに三ツ矢サイダーのボトルとサイダーを入れたであろうコップの絵があるというものです。

 キャンペーン対象の「三ツ矢サイダー PET1.5L」を購入するとそのネック部分に付いてたようです(6種類、400万個)…、マジックブームに乗ってのことだそうで…いい時代だったなぁ~という感じです。あまり、当時の記憶が無いのですが、今ならプレゼントにも使えるのでペットボトル買いまくるかもです(笑)。テンヨープロデュースということで、定番ネタですが、良いマジックで構成されています。マギー審司さんをキャンペーン アドバイザーだったようです。

 そういえば、昔はペットボトルの首にはときどきキャンペーンのおまけが付いていたような気がします。最近はあんまり見ないような…いやフィギュアとかありますかね??それとも、自分がコンビニで飲み物を買わなくなったのか…

 ドリームサイコメトラーは描かれている絵(写真)によって楽しさ倍増するので、やはりもう一度マックやモスとかディズニーなどとコラボして作って欲しいです。







ミカメクラフト(MIKAME CRAFT)製マジックウォンド

2022-05-15 13:56:00 | Wands(ウォンド)

 みかめくらふと製の木製ウォンドです。正式名称がわからないのですが、お店によっては「MCマジックウォンド」とか「MCウォンド」とか書かれています。新旧2種類あって、旧タイプは約40cm、新タイプは約35cmです。木であることを活かしたデザイン、色の使い方や金属を一部アクセントに使っている点などきれいなウォンドだと思います。金属チップを使っていない木製なので、カップをウォンドで倒したり、叩いたりしてもカップには傷が付かない点もいい点だと思います。完全木製なので、私が持ってる他のウォンドに比べるとちょっと軽いです。長いタイプは少し重みを感じますが、短い方はちょっと個人的には軽い(もう少し重みが欲しい)かなと思いました。

 ピエールさんもこのMCウォンドを愛用しています(恐らく旧タイプだと思います)。このウォンドをかなり気に入っておられるようで、ピエールさんの20周年記念ではこのウォンドに似た鉛筆をお店に来た人へのプレゼント用に作っておられました(まだお店にあったりするのですかね。個人的に欲しいです!)。また、先日専用の革ケースを作られたとツイートされてました。革のウォンドケース、いいですね

 ミカメクラフト製というと高級で値段も高いイメージあるのですが、このウォンドに関してはそれほど高くありません。旧バージョンの長い方の値段は忘れまい、Webでも見つけられませんでしたが、新バージョンである短い方に関しては税込みでも2000円しません。

ミカメクラフトのサイト

マジックウォンド-みかめくらふと

マジシャンが魔法のジェスチャーをする時、必ずといっていいほど手にしているのが魔法の杖(ウォンド)です。でも、ウォンドはただ格好をつけるためだけに使われているので...

みかめくらふと

 

 また、一時期テンヨーのお店でも販売していました。

ビリーズマジックショップ

MCマジックウォンド - ビリーズマジックショップ

「ビリーズマジックショップ」は新宿タカシマヤ9Fテンヨーマジックショップをご案内しているサイトです。

MCマジックウォンド - ビリーズマジックショップ

 

 関連事項として、アマゾンでこのMCウォンドとそっくりなウォンドが販売されています。hej!eというブランドの「Magician's Pro Wand」というウォンドです。このブランドは木製のおもちゃなども扱っているので、木製のウォンドを扱うこと自体はありだと思いますが、あまりにMCウォンドとそっくりです。しかもアマゾンの商品の写真の数枚はmonthly Magic Lesson Shoppersさんで使っている写真と全く同じなのですそこでアマゾンの商品ページからこれはMCウォンドですか?という質問をしたところ、そうではないとの返事を頂きました。この会社は木製品を作っており、このウォンドもしっかりとしたいいものですよとのことでした。

アマゾンの商品サイト

Amazon | 手品グッズ マジック道具 マジックウォンド 木製 Magician's Pro Wand 木工の逸品 実用と雰囲気づくりを兼ねたマジシャンのアクセサリー | マジック・手品 | おもちゃ

monthly Magic Lesson Shoppersさんのサイト

【木工の逸品!】MCマジックウォンド〜みかめくらふとのウォンドです!〜 [monthly Magic Lesson Shoppers]

 お値段は、MCウォンドより数百円高いですが、購入してみました。家にあったMCウォンドと思われるウォンドと、テンヨーで購入したというMCウォンド(メルカリで購入)とこの「Magician's Pro Wand」を並べて写真をとってみました。上から、みかめ製と思ってるウォンド、真ん中がアマゾンで購入したウォンド、一番下がメルカリでテンヨーで購入したというみかめ製のウォンドです。正直区別がつきません(;^ω^)…

 一番下のみかめ製のウォンドの金属部分がくすんでいたり、微妙に中央部の色などがそれぞれ違ったりしますが、これはMCウォンド内でも差がありそうですし、先の削りラインが入っている位置から金属の部分の位置、金属の種類や大きさまで同じような感じなので、ミカメクラフトより依頼を受けて作っていた工場で作っているウォンドではないかと思うくらいです。

 逆に言うと、現在はMCウォンドを入手することは難しいですが、ほぼ同等のウォンドを購入することが出来るということになります。個人的にはここまで同じものを販売するのはどうかとは思いますが



 長いウォンド2本と短いウォンド3本ありましたので、それぞれ計ってみましたが、やはり短い3本、ほとんど同じでした。ちょっとアマゾンでかったものが軽かったですが3g程度なので誤差の範疇だと思います。長いウォンドと短いウォンドのチップ(といっていいのかわかりませんが先の色の薄い部分)の長さと、太さは同じでした。


<ウォンドの仕様(多少の誤差を含みます)>

長いタイプ

1本目:【全体の長さ】40.4cm  【チップの長さ】6.2cm 【重さ】42.2g 【太さ】12.1mm

2本目:【全体の長さ】40.3cm  【チップの長さ】6.2cm 【重さ】40.0g 【太さ】12.0mm


短いタイプ

1.多分ミカメ【全体の長さ】35.3cm 【チップの長さ】6.2cm 【重さ】32.1g 【太さ】12.1mm 

2.アマゾン【全体の長さ】35.3cm 【チップの長さ】6.2cm 【重さ】26.9g 【太さ】12.2mm

3.テンヨー【全体の長さ】35.2cm 【チップの長さ】6.2cm 【重さ】30.8g 【太さ】11.9mm










TCCのチョップカップのPVの手順について

2022-05-07 09:28:00 | 日記

 今回はTCCのチョップカップのPVの手順についてちょこっとだけ書きたいと思います。


 なかなかこれまでのチョップカップルティーンとは少し違う、ビジュアルな手順ですよね。

 以前チョップカップ自体の紹介をさせて頂きました。

LEATHER CHOP CUP BY TCC - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

今回は前回のARTISANENGRAVEDCUPSANDBALLとTCCつながりという事でTCCのチョップカップの紹介です。まずは、PV(trailer)です。どうでしょう。素敵ですね。商品としては、革...

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 その際にも書きましたが、この商品を購入した際に付属する解説手順は基本的なチョップカップの技法と手順で、このPVの手順は付いてきません。販売するお店は気を付けないと「手順が付いている」だけでは、購入者は「PVの手順がついている」と勘違いして問題となってしまいそうです実際VANISHING MAGCサイトではかなりの不満が書き込まれています。逆に言うと、そのくらい魅力のある手順だという事ですね。

 キックスターターのページです。

Leather Chop Cup By TCC PRESENTS

Extreme Quality, Extreme Price.Probably the best and the most cost-effective leather Chop Cup in the world.

Kickstarter

 

 確かにここにありますように、この手順はチョップカップに付属するものではなく、別売りでさらにバッカ―のみに販売された手順です(しかもカップの値段の半分くらいする)。そもそもカップも40ドルを切ってて安い..…このころまだキックスターターに手を出していなかったので、残念です(T_T)。TCCも商品化された後は出さないと決めていたのなら商品用にPVを変えて販売すべきかもしれません

 さて、この手順の解説を先日入手しました。KickStarterでカップを購入した方にカップとセットで譲って頂きました。ちゃんと解説されていて、無茶なものではありませんでした。ただ、PVでは途中映像が切り替わる際に手が逆になっていて、そこは続けてできないだろう、というところはありました。ですので、完全には追うのは難しいかと思います。

 追える、追えないはさておき、この手順で私が新しいなぁと感じたことはカップからのフェイクパスが1度も無い事です。チョップカップなのに!手から手へのフェイクパスも1回だけですなかなかそんな手順は少ないですよね。私は、チョップカップの定番である、ボールを中に入れてカラカラ振ってポケットに持って行き「どちらにあると思いますか?」という手順より、単純にボールがカップから出てきた・消えたという手順の方が好きなのですが、カップからのフェイクパスはなるべく少なくしたいと考えていて、自分の手順では頑張って減らしていますが、それでもやはり何回か入ってしまってます。だってそれがチョップカップのウリじゃないですかとそれが0回とは

 一方でこの手順は(部分的ですが)角度に弱い気がします正面に座っている人や、オンラインの相手に1つのカメラで見せるには良いですが、3人ほど前に横並びに座られると厳しい箇所があるのではないかと思います。カップ&ボールは古くからストリートなどで囲まれた状態で行われ、さらにチョップカップはマジックを行う場所が狭く、移動しながら実演するテーブルホッピングをされるプロの方に気に入られていたとすると、チョップカップで角度に弱い手順というのは致命的であり、故にこれまで開拓されていなかったのはある意味当然のことだと思います。ところが、最近コロナの影響やSNSの普及により、カメラを通してマジックを見せることが増えました。この場合、ベストの角度からの映像が取れますし、観客との絡みもありません(リアルタイムでない場合)ので、角度に弱くても不思議重視の手順が組めて(ここで不思議の要素の一つとしてこれまで行われていないというのがあると思います)それが受け入れられているのだと思います。時代の変化に応じた手順の変化ですね。それは、ステージからクロースアップへ、ステージやクロースアップからテレビへなどこれまでもあった変化でそれによって新しい手順や現象が出てきたのと同じですよね。

 この手順は角度に弱いので、さすがにテーブルホッピングは無理だと思いますが、対面ではできる可能性はありますので、そのあたりは、自分のマジックを行う環境下の中でどのくらいできるのかを確認とアレンジをして消化していきたいと考えています。

 時代の変化と言えば最近SNSでコインやカードが消えたり出たりする動画がをよく見かけます(もう見るだけで思考が止まってますが)。私は単純なのでなぜ、あんなに同じようなマジック(しかも場合によっては上手く隠しますねで済みそうなマジック)がたくさんアップされるのか、もちろんマジックをされない方にはどうやってるかはわからないと思うけど楽しいのだろうかと思っていました。しかし、動画マジック(さらにSNS)の特徴と、見て欲しいターゲット、演者は何を得たくてアップしているのかを考えると、従来のクロースアップマジシャンが対面マジックで得たかったもの「ではない」ものを得るために行われているのではと(勝手に)思い、納得しました。

 話がそれました…m(_ _)m。もう1つこの手順で特徴的だと思ったのがチョップボールを外側に付けて使うことが多いという事です。これまでもその使い方はありましたがここまで多用している手順はあまりなかったのではないかと思います(私の勉強不足の可能性は高いので、また訂正させて頂くかもしれません)。またファイナルロードの見せ方もビジュアルですよね。事前ロードは1回だけです。ピポ氏の手順でもありましたが小さなボールをダイレクトに大きくするのはビジュアルなので今後定番になるかもですね。

 現在、少し扱いやすいピポ氏の手順で使っているミニカップで少し練習をしております。フル手順は角度や失敗の可能性を考えてオンラインや撮影動画以外で人に見せることは多分無いだろうなと思っています。でも、自分の手順に部分的に組み込めたらいいなという事で練習していますが、もうだいぶ手が思うように動かない年なので、まあできる範囲でということで言い訳です、はい(;^ω^)


Amazing Coffee Cups and Beans by Adam Wilber and Vulpine Creations

2022-05-04 13:36:00 | カップアンドボール

 今年(2022年)にリリースされた、コーヒーをコンセプトにしたカップ&ボールのセットです。まずはPVをご覧ください。日本語字幕が出るサイト(FUN MAGICさん)の動画です。必要な場合日本語字幕を表示させてください。


 そして、こちらがVulpine Creationsの商品ページです。

Amazing Coffee Cups & Beans - VULPINE Creations

Meticulously crafted to look and feel like standard coffee cups these devilishly clever props bring relevance and familiarity to something that, for decades look...

VULPINE Creations

 

 これまで、小さなサイコロやジャガイモをチョップカップの最後に大量に出すことを行ってきましたが、コーヒーカップから最後にコーヒー豆を出すという発想には至りませんでした。以前紹介させて頂いたように、スターバックスのチョップカップを持っていたので、思いつきそうなものですが。言われてみればとてもいいエンディングだと思います。

 かなり凝ったセットだと思います。上の商品紹介を見れば詳細に書いてありますが、簡単に付属品を説明しますと、コーヒーカップ3つ、ラバーで作られた小さめの豆が5つ(1つはギミック)、大きな豆が3つ、多くのコーヒー豆(に限りませんが)を出すためのギミックが2つ、液体を出すためのギミックが1つ、これらを乗せるためのテーブルにセットするための台が3つ、袋が1つ、解説動画のURLです。それぞれについて少しコメントをさせて頂きます。

<カップ>

 カップはしっかりした非常に一般的に見えるコーヒーカップで、3つスタックができ(意外とここが重要かと思います)、全てがチョップカップとして利用可能です。ですので仕掛けの無い付属のゴムコーヒー豆(小)を使って、いわゆる3つカップのカップ&ボールをしてもいいですし、1つだけ使って、ギミックコーヒー豆(小)を使ってチョップカップのルティーンをしてもよいと思います。もちろん普通のチョップボールを使ってチョップカップの演技ができますが、付属のコーヒー豆ではちょうど良いくらいの磁力ですが、一般的なチョップボールだとちょっと磁力が強いかもしれません。

<コーヒー豆>

 ゴム製で扱いやすいとのウリですが、どこかのレビューにもあったのですが、コーヒー豆にちょっと見えないかもです。また、いきなりこの豆を使ってカップ&ボールを演じるとせっかくカップが普通のカップに見えるのに、マジック用に完全に用意したセットだと強調して始めるようなものですよね。それでいいならいいですが、個人的には通常のニットボールを取り出し、ボールとコーヒーカップでちょっとしたマジックをしましょうという感じで始め、途中で現象として変化させるとかの方がいいかなとは思います(あくまで個人的意見です)

<ロード用の台>

 確かにあると非常に便利ですので、自分のお店のカウンターなどで行うなら良いと思います。しかし、テーブルホッピングや、私のように見せる場所が食事をするお店やお茶をするお店の場合、これをセットするのは難しいと思います。どうしたものか

<袋>

 ふわふわした生地の袋です。コーヒーカップが3つ入るように通常より少し大きめです。

<解説動画>

 商品のページにもありますが、非常に長い解説動画です。3時間半くらいあります。ウォンドの使い方やフェイクパスなどの基本的なことから解説して、手順もレベルによって分けて解説するといった丁寧ぶりです。さらに、別動画として複数のマジシャンの手順紹介やディスカッションなどもあり、かなりのボリュームです力が入ってる感がします。

<ファイナル用ギミックについて>

 上記商品HPで「MAGNETIC LOADING SYSTEM」と書かれているファイナルロード用のギミックです。おそらくこれが今回の一番のウリでは無いかと思います。今回コーヒー豆を大量に出すギミック(2つ)と液体を出すギミック(1つ)が付属します。

 まずコーヒー豆を出す方ですが、以前からブログで書かせて頂いてますように、私はマーチンルイス氏のダイスのカップ手順で最後に大量の小さなダイスが出てくるのを見てからこの、小さなものがいっぱい出てくるというエンディングが好きになりました。

 まず、ダイスカップ(チョップカップ)の手順用にギミックを作り、演じていました。

Dice Chop Cup by Stephane Bourgoin - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

これまでの、ダイス系チョップカップに続く形であと2つ、ダイス系チョップカップを紹介します。今回紹介するのはStephaneBourgoin氏のDiceChopCupです。2005年発売です。続...

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 そして、プリングルスを使ったチョップカップの手順の最後に小さなジャガイモを大量に出すギミックを作り、演じていました(現在も演じてます)。

【My Repertoire】チョップカップルティーン(YUSHI'S ULTIMATE CHIP & CHOP) - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

ブログ100回超えましたし、新しい取り組みとして自分のレパートリには【MyRepertoire】を付けて紹介することにしました。【MyFavorite】は好きだけどまだレパートリになって...

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 今回のコーヒーカップのものもこれらと基本原理は同じで中に小さなものが大量に入ったものをロードしそれを使います。問題は底ですダイスカップの方はダイスを利用したものを使っているのですが、ジャガイモの方は磁石を使っていました。ですのでジャガイモの方はまさに今回発売されたギミックとかなり近いものです。しかし決定的に違うのは、私が作ったギミックは小指でホールドしなくてはいけないほど弱い磁力でしたのに対してこのコーヒーカップのものは、コーヒーカップの取っ手を持ったままでロードしてそのままカップの口を下にした状態で取り出せる(小指ホールドしなくていい)。この仕組みを知れた事が今回この商品を購入して最も良かったと思うところでした。なるほど、その手があったか。必ずしもこれがベストというわけではなく、それぞれ一長一短があるのですが、このタイプのものをジャガイモ用に作成してみて、どっちが良いかを検討してみようかと思います。

 ちなみに、私が撮影した写真のコーヒー豆は偽物です。本物は傷んでしまうので、食品サンプルのお店から購入しました。この写真で300個です。まだもう少し入るかもですが、結構お値段するので2カップ分は買うことが出来ませんでした(;^ω^)。でもちゃんと演技するときはやはり本物を使った方が出てきたときに香りもでるので、絶対そっちの方が良いと思います。

 次に、液体用のギミックに関してです。これもギミックとしては新しくはないです。Adam Wilber氏も解説で述べてますが以前紹介した「BUMA Gimmicks」を参考に作られています。この方法自体がBUMA氏のオリジナルでないかもしれないかもですが、これを参考にしたと話をしています。

BUMA'S Triple Combo GOLD Pocket Pewter Cups and Balls: Limited edition - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

カップとしては珍しい素材のPewter(ピューター)を使った3つのミニサイズのカップです。私がこのカップを購入する前にレギュラーサイズもリリースされていました。私はあま...

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 私は液体を最後に出すエンディングはまだ実演したことがありません。面白そうだとは思うのですが、準備や後始末を考えると少し敷居が高いです。また出した液体を別のコップに注ぐ(液体が入っているということを示すため)のですが、多くの場合、カップの大きさの割に少ない液体の量だったりします。そこもちょっと気になる点ではあります。理想的にはそのカップになみなみ入っていて、そのカップごと観客に見せることが出来て、そのあと、それを飲みながら以降のマジックができたりなんかしたら素晴らしいなぁと思ったりします。


 総論として、よくできた商品だと思います。ただ、割と値段が高いので(ここ最近の急な円高もあると思います。そういう意味で日本のお店で価格のバラつきがあると思います)、実際に自分がマジックを行う環境で本当に利用可能かを検討して購入されると良いかと思います。最高のシチュエーションとしては、コーヒー屋さんでカップとかもたくさん棚にあって、そこからパッと持ってきたカップを使ってこのマジックができたら素敵だと思います。逆に飲み会などのちょっとした場で演じるには大変かと思います。私のように実演場所がちょっと食事やお茶をするお店などでしたら、(ショーアップされた場合はフルセット使うかもですが)フルセットの持ち込みと実演はちょっと厳しいので、私は1つをチョップカップの手順として使うかなぁという感じです。ただその場合は、せっかくなのでスタバのカップとかでしたいなぁと思ったりします。このプロジェクトもスタバと組んでスタバのロゴ入りカップとかにしてくれたらここは個人の好みによりますかね(;^ω^)


 いつもカップと共に撮影している大きさ比較用のトランプとしてコーヒーのトランプないかなと思って検索したらバイシクルであったので購入して撮影しました。このトランプもお洒落でコーヒー好きの方にプレゼントすると喜ばれそうとか、このマジックと合わせて行うカードマジックで使ったら良さそうとか思いました。ちなみにコメダ珈琲さんもバイシクルのオリジナルトランプを販売してて、知ってる人にはこれを使ってもウケるかもと思ったりました(;^ω^)