「ね、寝返って枕に顔をうもらせて
ま、いまはヤメテ!
とっても疲れているの、くたくたなの?」
帰ってきたばかりだって言ったでしょう。
家にいるとね、ほんの少しも寝てられない。
だから、会社に出向くのよね。
でも夜中の三時に君が出勤して来たりしていたら、
みんなへんと思わないのかね。
この時間はみんな寝ているの?
夜だもの。
特にやることもないのよ。
キチンと起きて待機しているのは、フロントの業務だけ。
地下の駐車場から業務員用のドアを通り抜けて
上がっていっても分からないようになっているのよ。
それに見つかっても、ここは従業員が多いから。
勤務か?
非番なんて、いちいち覚えていられないよ。
不信がられても、仮眠室に眠りに来んだって言えば。
全然問題がないんだ。
「俺は人のことなんか、かまっていられないんだ。
自分のことだけで精一杯だ。
他人さまはなおさらだよ。」
機敏な性格で、足を抜き出し、さし出し。その音さへ気になるんだ。
今は何をしようとしているのか?
シ~、静かにしてないと。
人が起きてしまう。
暗やみの中を進んでいくと。
コッンと足がひっかかって転んだ。
ガラン♪、こら誰だ?
しまった。
みつかったか?
一睡する前にいちゃもんは、イヤだからなぁ。
「チャッと待って」
人の名前を借りて、たけしです。ちょつと失礼します。
ためしに言ってみるもんだ。しめしめ(笑い)