2階ばかりでこの座敷に入ったのも久しぶりだ。
ここにあるのは蓄音機て言うのだ?
ほれー!
蓄音機は壊れてないのか!
廻すのががなく。
手でまわすか?両手で版をまわす。
オラ・・・ソれ!
針をポイーイと!
ガ・・ギー!
スッー!
手で廻すと音じゃーなく!
雑音だ!
使えない。
レコード盤は飛ぶ方が?
オーえらい!
飛んで気持ちがいい。
あ・・!
あーじゃー!
フスマや障子を破ちゃった。
黙っとけば・・バレない。
あーあ!
この部屋は風の通りがよく。
北風か?
畳の上に大の字になって!
ウー眠くなってきた。
寝て真後ろの風鈴を見上げ。
いい音色だ!
えー!
風鈴の後ろで見にくいが?
あほーツラの一ちゃんか?
そこで何しているの?
『一ちゃん』
遊びに来たが寝てたので
ジャカーで遊んでいた。
そんなもので遊べるものだ。
『一ちゃん』
実を言えば。
一人で遊んでいても!
一抹の寂しさを感じる。
この辺はあまり通りはないが!
一人でも通って行くと!
あれ・・・何してんか?
最近は暑いし。
変わった男の子もいるのだぁー!
かわいそうーに!
同情されたりしてどうするのだ。
それて褒められたんじゃーないのか?
いやー!(笑う)
それはいいから上にあがれよ。
ほい!
『一ちゃん』
俺れお茶飲みてぇー!
会って最初の言葉が?
その一言か!
なんて言うの!
勉強をがんばってるなぁー。
ウーン!
ウー?
なるほど!
天地最後の日が来たって!
あり得ない事だ!
分かった。
これお茶ね!
俺んち誰れもいないし。
動かないと誰も持って来てくれない。
俺んちは自給自足の大変な家なんだ!
でも冷蔵庫を調べたら!
何も入ってない!
そんな偉そうな事は言えない。
俺んちは家の廻りはすき間だらけで
あっち・・こっちから風が吹いて
その辺にぶら下げている。
おー!
『一ちゃん』
俺れエラーい所に来てしまった!
この世の最先端の先を進んでいるはずが?
昔まんまの生活じゃーないか?
この世の最先端の先を進んでいると
昔まんまの生活じゃーないか?
『ケンちゃん』
俺もそう思うが?
大自然の原生林の奥で原住民の狩人で。
毎日の飯は自分の手で取りに行って!
恐竜(アベリサウス)に追い回される。
おーい!
助けてくれ!
こんな世界じゃ!
どんなに体を持っていても?
生きていく自信がない。
『一ちゃん』も
原住民から原始人の世界へ。
ご紹介・・ご覧あれ!
トビラを開けば原始人の時代・・・!
あ~あ!
数十分もあれば人間の命も
一瞬のうちにチリと消える。
オーい!
『ケンちゃん』
このトビラの中へ!
おーい!
こっちだ!
アベリサウスのエサになりたのか?
急げ!
ほい!
アベリサウスが追いかけて来る。
ギリギリに助かった。
べー、ここまで来れないだろう?
もし来たら!
やべー!
逃げろ!
「生死の土壇場」・・皮一枚で助かった。
これドラえもんの世界だ?
でも毎日の平常の暮らしの中では得られないが。
尊い体験で生死の意味を理解する事になる。