カラコルムヒマラヤ大星夜 藤田弘基／著

カラコルムヒマラヤの名峰と満天の星が織りなす大絶景。

カラコルムヒマラヤへ
ナンガパルバット山群
ラカポシ山群
バトゥーラ山群
ハラモシュ山群
ヒスパー山群
パンマー山群
デオサイ高地
月光と高嶺の花たち
コンダス山群
マッシャーブルム山群
バルトロ山群
カラコルムとヒマラヤ

山岳写真の第一人者の藤田弘基氏が、ヒマラヤで見られる満天の星空“大星夜”を天体撮影専用のアストロカメラでとらえた作品集。

パキスタン北部のカラコルムは北緯35度に聳えています。
あおの緯度をずっと東に辿ると東京に達します。
東京の夜空はカラコルムと同じ星座が昇ります。
カラコルムの天空に思いを馳せながらご高覧いただければ幸いです。

マッシャーブルム；7812ｍ
カラコルム山脈で最初にインド測量局によってＫ１の名で計測された。
その後、現地名がわかりマッシャーブルムの名が定着した。
山名の意はサンスクリット語で「最後の審判の日」
ゴンドゴロ氷河は中流域で右に90度近く流れを変える。
イネルマネンド・カンリから長大な尾根が恐竜の尾のように横たわっていた。

Ｋ２；8611ｍ
世界第二位の高峰
Ｋ２は村から遠く離れた山岳氷河の奥にあるため現地名がなくインド測量局の計測番号がそのまま定着した。14座ある8000ｍ峰の中で登攀が最も困難とおわれる山。初登頂は1954年イタリア隊によって成された。中国ではチョゴリ（バルティ語で大きな山）とよばれている。


チョコリザ；7654ｍ
1892年、イギリスの登山家；コンウェイがブライトピーク（花嫁の峰）と呼んだ。
その後、現地名がわかり山名はチョコリザ（大きな狩猟場）に改称された。

ナンガパルバット南壁はルパール壁と呼ばれ、基部から4500ｍの高度差で聳えるヒマラヤ最大級の岩壁。1970年ドイツ隊によって初登頂された。
Look to your Left
Killer Mountain
Nanga Parbat
Height 8126 meters
ラキオト・ピーク

ラカボシ山群
その昔、フンザ川沿いの道はシルクロードの一部として中央アジアからフンザを通りインドに出るルートに利用された。隊商の人々はフンザを通るとき、ラカボシの壮大さに目を奪われたに違いない。

バトゥーラ山群
フンザ川左岸の北川には針峰を聳立（しょうりつ）させているカルンクー；Karun Kuhの山々が連なっている。未登攀の岩壁が数多くあり、クライマーの訪れを待っている。

Ｋ６は7218ｍの主峰と中央峰、西峰の３つの7000ｍ峰で形成され、コンダス山群中、最も登攀が難しい山とされている。Ｋ６主峰の初登頂は1970年オーストリア隊によって成された。
Ｋ６が聳えるチャラクサ氷河源流部の山々はコンダス針峰群とよばれ、鋭く尖った花崗岩の岩壁を裾の氷河に落としている。

フンザの名峰シスパーレ；7611ｍの姿はさしずめフンザの槍ヶ岳といったところ。
山腹を流れるパスー氷河は急峻で、白い氷を2000ｍの高度差で流している。
シスパーレの初登頂は1974年西ドイツ・ポーランド合同隊によって成された。

パンマー山群核心部
カラコルム山脈の中央に位置し、西はビアフォ氷河、スノーレイク、東はチョクトイ氷河に囲まれている。いずれの山も急峻な岩壁を氷河に落としている。