大地の物語を地域ごとに描く「ジオ・ジャパン絶景列島を行く」。
第3集は中部・関東。
日本一の山岳地帯と広大な関東平野、対照的な絶景を作った秘密を解く鍵は深海にあった
出演者ほか
【出演】門田真人,高橋雅紀,木村学,大内俊二,宮下弘文,【語り】和久田麻由子
詳細
日本列島誕生の物語を地域ごとに描く「ジオ・ジャパン~絶景列島を行く」。
第3集は中部・関東。日本一の大山岳地帯と広大な関東平野。
対照的な2つの絶景の成り立ちには深いつながりがあり、謎を解く鍵の一つは何と深海にあることがわかった。更にその大地を生んだ激動は、名峰・富士の誕生にも深くかかわっていた。
日本アルプス、伊豆諸島、富士山麓などの絶景を巡りながら、時空を超えて中部・関東誕生のドラマをひも解いていく
フォッサマグナ、大きな溝;ラテン語
深さ6000mの大きな深い溝
関東平野では3,000mの大きな溝
①フォッサマグナ南部陸地化の秘密
丹沢山地、500万年前に衝突隆起
枕状溶岩・・・海底で急速に冷やされた
キクメイシ珊瑚
オウムガイの化石
フィリピン海プレート北上、1500万年前
フィリピン海プレート上にある伊豆にある火山がフォッサマグナに向かって衝突
②フォッサマグナ北部大山岳地帯誕生の謎
300万年前に日本アプルスが隆起
フィリピン海プレート北上が太平洋プレートがあるため、北西に移動
3種類のプレートが交わる場所
海溝が西に移動
東西圧縮
日本列島が西に30km移動
とろこによってはは8,000mも隆起
③太平洋に隠された平野と盆地、誕生の秘密
200万年以降の砂利は、それ以前の10倍以上の量
日本アルプルの侵食の砂利
東京海洋大学、木村学
隆起と侵食が生んだ日本一の大渓谷
隆起と侵食のせめぎ合い
関東平野
3,000mを超える深い海だった。
中央大学 大内俊二
隆起と侵食のバランスが釣り合う、いまの大地
大実験で再現!平野と盆地誕生
侵食した土砂などは川の流れで平野を作る
伊豆半島の景勝地、堂ヶ島
脈々と続く伊豆火山島の衝突
伊豆半島100万年前衝突
オオシマザクラとエドヒガンが交配して・・ソメイヨシノ
名峰富士、知られざる誕生の秘密!
火口から15m下に
割れ目型噴火口
一列に割れ目火口が並んでる
北西の方向に列を作って並んでる
箱根、真鶴の列も北西に
三原山の割れ目噴火の火口列も北西に
大地に同じ方向に力がかかっているのではないか。
栗にチカラをくわえてみる
~伊豆半島の衝突と南海トラフのわん曲~
駿河湾が深い理由を一言でいえば、海溝、ここでは南海トラフが湾内に入り込んでいるからである。南海トラフはフィリピン海プレートが沈み込むことでつくられる。四国から紀伊半島にかけての沖では西南西から東北東方向に延びているが、その先で北方向へ向きを変えている。
まるで、伊豆半島やその南へ続く「伊豆・小笠原弧」を避けるかのように海溝が歪んでいるのである。ところで、伊豆半島・駿河湾でわん曲しているのは、南海トラフだけでない。列島最大級の断層である中央構造線や、九州から関東地方まで延々と続く四万十帯と呼ばれる地質帯も同様に変化しているのである。
「伊豆衝突帯」と呼ばれるこのあたりは、もともと本州の南方にあった伊豆・小笠原弧が、本州へと衝突して食い込んだ所である。その結果、南海トラフや本州の地層や断層がわん曲しているのである。
1,500万年前、西南日本がアジア大陸から分裂して回転しながら南下した。その先に、ちょうど伊豆・小笠原弧が位置していたために、衝突が始まったのである。その後はフィリピン海プレートの北上に伴ってどんどん衝突が進行し、その結果丹沢山地などがそびえ立ったのだ。
伊豆半島そのものが本州に突き刺さったのは、60万年前だと言われている。もちろんこの衝突は現在も続いている。そのためにこの地域には、活断層帯①神縄断層・国府津ー松田断層
②入山断層・藤野木ー愛川断層:が密集しているのだ。
ところで、伊豆・小笠原・マリアナ諸島は、伊豆半島から南に2,000kmも連なっており、この全域で大陸地殻がつくりだされつつある。そして、この大陸地殻は、フィリピン海プレートの
動きに乗って日本列島へ次々と衝突してくるのである。つまりこの衝突によって、これからも日本列島はどんどんと大きくなるはずなのだ。
日本列島が5%ほど大きくなるには、1,000万年くらいの時間はかかるのだ
次の課題は、大きな大陸をつくるメカニズムだ。
IBM弧は大切な情報を与えてくれる。IBM弧を載せたフィリピン海プレートは、南海トラフからユーラシアプレートの下へ沈み込んでいる。近未来に海溝型巨大地震の発生が確実である南海・東南海・東海地域では、この沈み込みによって歪みが蓄えられているのだ。
南海トラフを東へたどると、このプレート境界は伊豆半島の北側の陸域へ上陸してしまう。
この「本州・伊豆衝突帯」が。フィリピン海プレートの北進に伴ってIBM弧が本州に衝突している現場である。IBM弧の地殻が四国海盆のそれに比べて軽いために、海溝から潜り込めずに衝突しているのだ。衝突帯にある丹沢山地は、標高こそそれほどではないが、活発な隆起と侵食の結果、急峻な地形が特徴となっている。
最近になって、この丹沢山地をつくる花崗岩は、衝突事件に伴って、IBM弧の地殻が融解してできたことが明らかになりつつある。事の起こりは、丹沢山地をつくる安山岩組成の深成岩に対する年代測定であった。
丹沢岩体を構成するマグマは500万年前、つまりIBM弧の衝突開始よりは明らかに新しい時代につくられたものだった。化学組成も考え合わせると、未成熟な大陸であるIBM弧が衝突する過程で再融解して、丹沢岩体として衝突する島弧地殻を本州地殻にしっかりと接着しているのである。
このような大陸同士の衝突に伴う花崗岩の形成は、5,000万年前に衝突を始めたインド大陸とアジア大陸の接合部では大規模に起こっている。まさに本州・伊豆衝突帯は、衝突・合体に大陸地殻成長の現場なのである。
このような島弧同士の衝突現象は、現在の地球ではめずらしい現象だ。
現在の本州・伊豆衝突帯では、地球創成期の大陸誕生のドラマが再現されているといえるだろう。
*IBM弧::伊豆・小笠原・マリアナ弧
南の終点にグアム、北マリアナ諸島には世界大戦での激戦地であったテニアン島、サイパン島
第3集は中部・関東。
日本一の山岳地帯と広大な関東平野、対照的な絶景を作った秘密を解く鍵は深海にあった
出演者ほか
【出演】門田真人,高橋雅紀,木村学,大内俊二,宮下弘文,【語り】和久田麻由子
詳細
日本列島誕生の物語を地域ごとに描く「ジオ・ジャパン~絶景列島を行く」。
第3集は中部・関東。日本一の大山岳地帯と広大な関東平野。
対照的な2つの絶景の成り立ちには深いつながりがあり、謎を解く鍵の一つは何と深海にあることがわかった。更にその大地を生んだ激動は、名峰・富士の誕生にも深くかかわっていた。
日本アルプス、伊豆諸島、富士山麓などの絶景を巡りながら、時空を超えて中部・関東誕生のドラマをひも解いていく
フォッサマグナ、大きな溝;ラテン語
深さ6000mの大きな深い溝
関東平野では3,000mの大きな溝
①フォッサマグナ南部陸地化の秘密
丹沢山地、500万年前に衝突隆起
枕状溶岩・・・海底で急速に冷やされた
キクメイシ珊瑚
オウムガイの化石
フィリピン海プレート北上、1500万年前
フィリピン海プレート上にある伊豆にある火山がフォッサマグナに向かって衝突
②フォッサマグナ北部大山岳地帯誕生の謎
300万年前に日本アプルスが隆起
フィリピン海プレート北上が太平洋プレートがあるため、北西に移動
3種類のプレートが交わる場所
海溝が西に移動
東西圧縮
日本列島が西に30km移動
とろこによってはは8,000mも隆起
③太平洋に隠された平野と盆地、誕生の秘密
200万年以降の砂利は、それ以前の10倍以上の量
日本アルプルの侵食の砂利
東京海洋大学、木村学
隆起と侵食が生んだ日本一の大渓谷
隆起と侵食のせめぎ合い
関東平野
3,000mを超える深い海だった。
中央大学 大内俊二
隆起と侵食のバランスが釣り合う、いまの大地
大実験で再現!平野と盆地誕生
侵食した土砂などは川の流れで平野を作る
伊豆半島の景勝地、堂ヶ島
脈々と続く伊豆火山島の衝突
伊豆半島100万年前衝突
オオシマザクラとエドヒガンが交配して・・ソメイヨシノ
名峰富士、知られざる誕生の秘密!
火口から15m下に
割れ目型噴火口
一列に割れ目火口が並んでる
北西の方向に列を作って並んでる
箱根、真鶴の列も北西に
三原山の割れ目噴火の火口列も北西に
大地に同じ方向に力がかかっているのではないか。
栗にチカラをくわえてみる
~伊豆半島の衝突と南海トラフのわん曲~
駿河湾が深い理由を一言でいえば、海溝、ここでは南海トラフが湾内に入り込んでいるからである。南海トラフはフィリピン海プレートが沈み込むことでつくられる。四国から紀伊半島にかけての沖では西南西から東北東方向に延びているが、その先で北方向へ向きを変えている。
まるで、伊豆半島やその南へ続く「伊豆・小笠原弧」を避けるかのように海溝が歪んでいるのである。ところで、伊豆半島・駿河湾でわん曲しているのは、南海トラフだけでない。列島最大級の断層である中央構造線や、九州から関東地方まで延々と続く四万十帯と呼ばれる地質帯も同様に変化しているのである。
「伊豆衝突帯」と呼ばれるこのあたりは、もともと本州の南方にあった伊豆・小笠原弧が、本州へと衝突して食い込んだ所である。その結果、南海トラフや本州の地層や断層がわん曲しているのである。
1,500万年前、西南日本がアジア大陸から分裂して回転しながら南下した。その先に、ちょうど伊豆・小笠原弧が位置していたために、衝突が始まったのである。その後はフィリピン海プレートの北上に伴ってどんどん衝突が進行し、その結果丹沢山地などがそびえ立ったのだ。
伊豆半島そのものが本州に突き刺さったのは、60万年前だと言われている。もちろんこの衝突は現在も続いている。そのためにこの地域には、活断層帯①神縄断層・国府津ー松田断層
②入山断層・藤野木ー愛川断層:が密集しているのだ。
ところで、伊豆・小笠原・マリアナ諸島は、伊豆半島から南に2,000kmも連なっており、この全域で大陸地殻がつくりだされつつある。そして、この大陸地殻は、フィリピン海プレートの
動きに乗って日本列島へ次々と衝突してくるのである。つまりこの衝突によって、これからも日本列島はどんどんと大きくなるはずなのだ。
日本列島が5%ほど大きくなるには、1,000万年くらいの時間はかかるのだ
次の課題は、大きな大陸をつくるメカニズムだ。
IBM弧は大切な情報を与えてくれる。IBM弧を載せたフィリピン海プレートは、南海トラフからユーラシアプレートの下へ沈み込んでいる。近未来に海溝型巨大地震の発生が確実である南海・東南海・東海地域では、この沈み込みによって歪みが蓄えられているのだ。
南海トラフを東へたどると、このプレート境界は伊豆半島の北側の陸域へ上陸してしまう。
この「本州・伊豆衝突帯」が。フィリピン海プレートの北進に伴ってIBM弧が本州に衝突している現場である。IBM弧の地殻が四国海盆のそれに比べて軽いために、海溝から潜り込めずに衝突しているのだ。衝突帯にある丹沢山地は、標高こそそれほどではないが、活発な隆起と侵食の結果、急峻な地形が特徴となっている。
最近になって、この丹沢山地をつくる花崗岩は、衝突事件に伴って、IBM弧の地殻が融解してできたことが明らかになりつつある。事の起こりは、丹沢山地をつくる安山岩組成の深成岩に対する年代測定であった。
丹沢岩体を構成するマグマは500万年前、つまりIBM弧の衝突開始よりは明らかに新しい時代につくられたものだった。化学組成も考え合わせると、未成熟な大陸であるIBM弧が衝突する過程で再融解して、丹沢岩体として衝突する島弧地殻を本州地殻にしっかりと接着しているのである。
このような大陸同士の衝突に伴う花崗岩の形成は、5,000万年前に衝突を始めたインド大陸とアジア大陸の接合部では大規模に起こっている。まさに本州・伊豆衝突帯は、衝突・合体に大陸地殻成長の現場なのである。
このような島弧同士の衝突現象は、現在の地球ではめずらしい現象だ。
現在の本州・伊豆衝突帯では、地球創成期の大陸誕生のドラマが再現されているといえるだろう。
*IBM弧::伊豆・小笠原・マリアナ弧
南の終点にグアム、北マリアナ諸島には世界大戦での激戦地であったテニアン島、サイパン島
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