これは実際にあった本当の話(聞いた話よ、本当だってば)ごくごく普通のありふれた家事育児をこなす優しい母親
ある日、中学3年生の息子が学校から帰ってきたと思ったら勢いよく自室に駆け込んだ。
様子がおかしいと感じた、その子の母親は、そっと部屋を覗いた。
息子が部屋の隅っこで泣いてる
優しく問いかけた
『どうしたの?喧嘩でもした?』
息子は『何でもないよ、部屋から出て行け』と怒った
それで引き下がる母親じゃない
普段は優しい母親が近所に轟く程の大声で
『何があったか言いなさい、言ってみい』
息子は母親にビビッた、普段の知らない母親の裏の顔か?
『クラスメートに騙されてお金を盗られた』
いつもの優しい声に戻った母親
『どうやって騙されてお金を盗られたの?』
顔を覗き込む母親
『昼休みに、同級生が下級生の女の子から手紙を預かったと手紙を渡されたんだ、その手紙はラブレターで、僕の事を前から好きでした、放課後に屋上で会いたいと書かれてた、それで僕は屋上に行ったら、手紙をくれた女の子じゃなくて、同級生が、ことづてを頼まれたって、何でも今日中に参考書を買わなきゃならないので、3千円貸して欲しい、参考書を買ってから屋上にいくので、それまで待ってて欲しいとの事、ちょうど3千円あったので、同級生にお金を渡し、屋上でずっと待ってたんだ』
泣きながら
『待っても待ってもこないので教室に戻ったら、同級生がクスクス笑ってる、何がおかしいの?と聞くと、あの手紙は嘘だよ、まんまと引っかかってお金を渡したろ?僕も同じ事をされたんだ』
同じ被害に遭ったクラスメートは笑えるらしいが、大真面目で3千円を渡し、何時間も待ってた自分が恥ずかしくて泣いてたらしい
それを聞いた母親は、騙した子の名前は?
息子は『もう良いよ、騙された僕が悪い』
『他にも騙された子がいるかも知れないし、また同じく騙されて泣く子が出ても良いの?』
『でも、名前言ったら仕返しされるかもしれない』
『絶対に仕返しされないようにしてあげる』
今までと違う母親の言い回し
名前を聞き出すまでかなりの時間が掛かったが、ついに息子は騙した悪たれクラスメートの名前を言った
1人は手紙を書き渡す、もう1人は手紙の女の子から、ことづてを頼まれたと言って3千円を盗る、オレオレ詐欺まがい
母親は担任に電話、事情を話すと担任が『まさかそんな、うちのクラスで問題児がいるはずない、明日学校で話しませんか?』だと
『冗談じゃないです、今から校長に電話して対処してもいいんですよ』
『分かりました、今から伺います』
校長やら教育委員会の名前に弱い担任
そして悪たれ小僧2人の両親に電話
『今すぐ、自宅にきて頂きたいのですが、来なかったら警察に被害届を出しますよ、証拠の手紙もありますから、自筆鑑定で誰が書いた字かすぐに分かると思いますし』
丁重に言葉を選んで2人の悪たれと、その両親を呼び出した
まさか家の子に限って状態の2人の両親がやってきた。
まぁ、あがって下さいとリビングに通した 、実はと切り出し、息子から聞かされた事を伝えたら
『そんな犯罪者扱いしないで下さい』
開き直った、悪たれ2人組みの両親
『良いんですか?証拠の手紙があるんですよ、これは立派な犯罪です、詐欺で警察に訴えますよ』
『家の子の字じゃなかったら、どうしてくれるんですか?』
『他にもクラスに犠牲者が居るらしいって話ですよ』
青ざめた親達は、自分の子に
『本当の事を言って』
『やってないし、書いてない、Aは嘘つきだ』Aは息子の名前
『ほら、家の子はやってないと言ってます、言いがかりはよして下さい』
自分の子供が詐欺まがいの事をするなんて信じたくない気持ちは分かる
このまま、ずるずる時間を掛けても仕方が無い
今まで静かに冷静だった母親
『ならラブレターを渡したって言う女の子の名前、何年何組か言ってみろ』
怒涛の叫び
『なめんじゃね~よ、息子をからかって嘘突き通すのかこりゃ~』
すると
親の後ろに隠れてた悪たれのうち1人が、膝を折り
『ごめんなさい』
その瞬間、強気に出てた悪たれの両親がビックリ
『そ・・・そんな、本当にやったの?この人の怒鳴り声にビックリしたからって認めなくても良いのよ』と母親
この親にして、この子あり
『僕達がやりました、ごめんなさい、警察に調べられたくないです』
もう1人の悪たれガキが『俺は関係ないからな』
※長いので中略
このまま、ほっておく程、お人よしじゃない母親
『警察沙汰にはしないけど、キッチリ落とし前は付けてもらいます』893さん状態の睨みを利かす
俺は関係ないと言い張るもう1人の悪たれ息子の両親が
『子供同士の遊びでしょ、たかが3千円くらいで』
その瞬間、母親はブチ切れ
『3千円ぐらい?あんたの3千円はたかがなの?10円でも盗んだら泥棒だろうが』とたかがと言い放った父親の胸ぐらを掴んで火事場の馬鹿力発揮で自分よりデカイ悪たれ息子の父親を持ち上げた
持ち上げられた父親は
『何するんですか、暴力ですか?訴えますよ』
『訴えて貰いましょう、息子が受けた心の傷がいかに痛いか分かって言ってるんだったらね』
すると、もう1人の悪たれ息子の父親が
『そうです、自分の子ながら情けない、たかが3千円と言ったお宅の息子と友達だって言う息子が情けない、そして教育を間違った私も妻も悪いです』
そう言って息子の頬に一発
痛かったのか、反省からか泣き出した
息子を殴った父親が『根性を叩きなおす為に警察に連れて行きましょう』
するともう1人の親は慌てて(胸ぐらを掴まれて吊り上げられた父親)『ちょっと待って下さい、今警察沙汰になったら、息子の将来はどうなるんです、高校は?大学は?』
息子を殴った父親が
『それでもあんた親か?自分の子供が何をしたか分かってるのか?将来もクソもないだろ、どんだけ被害にあった子がいるか分からないんだぞ、このままにしてたら将来は詐欺師とか犯罪者になる、それでも良いのか』
そこに担任の先生が登場
修羅場と化したその場面を見てボーゼン
『私が担任なのに、生徒の校内での行いに目が行き届かなくて申し訳ございませんでした』深々と頭を下げて言った。
『そうね、全部が担任の責任じゃないけど、学校内であった事なので教育委員会に報告させてもらいます、もちろん校長にもですけどね』
担任は慌てふためいて
『何とか大袈裟にならないように出来ませんか?高校受験に響きますし』
『先生、あんた何歳?』
『31歳です』
『結婚は?子供は?』
『子供は1人、3歳です』
『将来、被害者が良い?それとも加害者?』
『・・・・・・・・。』
そして次の日、母親は校長室に直談判、その足で教育委員会へ証拠の手紙を持って1人で立ち向かった。
父親は息子の為に走り回る妻を遠くから見守る
悪たれクラスメート
最後まで謝らなかった主犯格は2週間の停学
父親にビンタを食らって反省した子は主犯格から命令されてやった事が発覚、だが1週間の謹慎処分、どちらも高校の内申書に響く。
高校受験、2人の悪たれは希望校に見事落ちた
同級生に詐欺にあった息子は希望校に無事合格
担任の先生は、生徒が10人の過疎学校に転勤、生徒数が少ないから全ての子供達の行動に目配りができるだろうね。
後に、胸ぐらを掴まれた親の息子が滑り止めで入った高校で事件を起こし退学、そして少年院に入った
母親の息子を思う気持ちが正義を貫いた
暫くして、息子が父親に聞いた
『ママって怒ると怖いんだね』
『ママは昔、弱いもの虐めを許さないスケバン刑事だったんだよ』
昔ヤンキー、今は普通の優しい母親
めでたしめでたし♪
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