以前、『 Into The Wild 』という映画を観たとき、その後の数日間、
身体の芯が冷え切ってしまったように寒くて寒くて、
こころが震えて仕方ありませんでした。
少し後になって、それが「孤独」というものだとわかりました。
母とのギクシャクとした関係が続いていた私は、
主人公の孤独と共鳴してしまったのでした・・・。
身体に少しずつぬくもりが戻り始めた時、
「生きているって、身体が温かいってことなんだなぁ」って、
そんな当たり前のことを感じていました。
そしたら、「この温かさって、どこから生み出されているかな」って疑問が・・・。
循環する血液のぬくもりから?
それをポンプとして送り出す心臓?
他のいのちをいただいて、それをエネルギーに変えている内臓全体??
でも、そもそも、その「ぬくもりの一番最初の源は?」
と考えた時に気付いたんです。
それは、約9ヶ月もの間、子宮の中でやわらかく丁寧に包み込んでくれた
「母のぬくもり」が源なんだなぁって。
その「母のぬくもり」を受け継いで、
そのぬくもりを、ずっと保温し続けているのが「生きている」ってことなんだなぁって。
一度でもそのぬくもりが途絶えてしまうと、肉体的には死んでしまうわけだから、
今、生きているすべての人が、母親のお腹で温められていた間に充電された
エネルギー(ぬくもり)を保ち続けているっていう事実は、
遺伝子のつながり云々よりも、なんかすごいことのような気がして。
ずっと遡って辿っていけば、あなたと私も、
もっともっと遡れば、きっとすべての人が、
同じぬくもりを分かち合っているのですよね。
いのちって、母から子へと贈られた身体のぬくもりなんですね。
だとしたら、こころに残せるぬくもりが「愛」なのかも、と気付いたのでした。
やわらかな陽射しを包み込むように咲いていた山茶花 (先週・伊勢神宮にて)
息子は伊勢神宮へ行くのが大好き。
平日で幼稚園が代休の日は、決まって伊勢神宮へ行こう!って言います。
宇治橋に一番近い駐車場がまだ空いてる時間(9時半頃)に到着し、
ちょっと参道を外れて、水の神様と風の神様に「いつもありがとうございます」と感謝。
その辺りから息子はそわそわしだします。
「はやく!はやくいこ~!!」って。
急ぐ先は正宮ではなく、「おはらい町」の豆腐庵山中(10時開店)。
ここの、甘さ控えめな「うの花どーなつ」が息子の大好物なのです。。。
店先のベンチに腰掛けて、ぱくぱくとほかほかのドーナツをほお張る息子の
しあわせそうな顔。
よかったね、即、望みが叶って。
だって君は、つい今しがた水の神様と風の神様にこうお願いしたんだもの。
「たくさんドーナツがたべられますように」って・・・。