車道を走る車
パシャと水を跳ね
避けようとして
足元が絡む
容赦ない秋雨…
嘲笑うように
横殴りに吹き付け
ずぶ濡れになった
酷暑の一転に
衣替えもしないまま
薄手の服に
冷たい水が染み込む
やっとたどり着いた
事務所の玄関口
足の踏み場もない
水溜りの洪水
酷暑から一転して
秋雨が冷気を運ぶ
すぼめる肩に
傘が小さい
身を包むような
雨風に打たれ
跳ね上げる
水飛沫が冷たい
靴底に染みる
雨水が冷たい
足早に急ぎ
交差点を過ぎる
キューンと音を立て
立て看板が唸る
思わず傘をすぼめ
足を速める
感情に左右され
理性の力を失う時
感情ある溺れて
悪の華が咲く
その瞬間に
「喜神」を呼び起こし
善の華を咲かせたい
日々揺れ動き
定まることのない
心の作動
私の中にあって
私が振り回される
常に心して
この「喜神」宿したい
ああ、休むことのない
この感情の揺れ
この理性の働き
共に牽制し
日々、我との闘い
我に勝てる日は
来るのだろうか
この「喜神」
謗られて、憤り
心の奥に宿る時
怨念の根は、はこびらず
根を張ることもなく
いつしか
神の心に通じる
磨かずして
朽ち果てるより
「喜神」を宿し
心を磨き
徳を備え
人の道を歩む努力
日々心掛けたい
「喜神」を宿し
理性で華開きの
感情で輝き
とらえどころのない
この心の奥に
しっかりと
持ち続けたい
謗られれば
誰しもが腹が立つ
憤りを強くすれば
怨念の根が
心深く根を張って
いつしか
悪の華を咲かす
一度根ざした悪の華
その張り巡らした根
いかなる毒を盛っても
枯れず、栄える
この恐ろしい悪の華
いつしか
善の心を枯らしている
心の中に
「喜神」を含みたい
謗られて、憤り
その瞬間、心の奥に
この謗り
我に、反省の種を蒔く
有り難いと思うべし