ところが、登山道から少し逸れたところににあるので行きは見落としてしまいました。
そして帰路、見つけました。
市房山の仏石
ナントいうことでしょう!
9世紀初頭、球磨の久米城主・市房が狩猟中に遭遇し霊気を受けたという奇岩こそがこの岩です。
何の予備知識もなく、山の中でこんな岩に出くわすと誰しもが畏怖の念を抱くことでしょう。市房はさっそく霧島神社の神霊を勧請し、四合目に市房神社を創建したそうです(「分県登山ガイド 熊本県の山」参照)。
恐る恐る近づいていくと卒塔婆が横たわっていました。
「えっ! これって誰かの墓なの?」
ビビりました。
でも、よく読んでみると
「南無妙法蓮華経 市房山山川草木悉皆成佛」
市房の豊かな自然への感謝と祈りのようです。
それならばと、倒れないように石の隙間に卒塔婆を差し込んで、静かに手を合わせました。
「草木悉皆成佛」の祈り…
市房はそんな気持ちを抱かせる山です。
樹齢800年を越えるという市房杉
木霊を感じながら歩いていると
目の前突如として
落雷の後でしょうか?
なんとも痛々しい光景です。
近くに
「はて?」(寅子調)
この木はどこを切ったのか?
好奇心旺盛な爺は周囲を探しました。
すると、この倒れた杉の先端部分を切ったことが分かりました。
その先端部分ですが、木が大きいがゆえに、かなり離れた場所にありました。
倒れているのが①で、木を切り出している先端部分が②です。
②のところ
不慮の事故で倒れた杉、
そのまま自然に還してしても良いのでしょうが、傷んでいない所を木材として使ってあげるのもこの木の「成佛」につながるのかなと思いました。人間の勝手な考えかも知れませんが…
別のところの古い切り株からは新たな命が芽吹いていました。
「市房山山川草木悉皆成佛」
市房の自然がいつまでも残りますように…
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