つれづれまりん

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高次脳機能

2018年08月06日 | 学習ノート2
1 高次脳機能の生理学的機序

・まだよくわかっていない点が少なくない。
・広範な脳領域間の神経ネットワークの活動を反映していると
 考えられている。
・現在の脳科学の進展に伴い、多数の理論的仮説が提唱されている。


1)意識

・「意識」=「覚醒状態の維持」
・中心的役割を果たす神経基盤は、脳幹網様体賦活系。
・モノアミンとアセチルコリン作動性ニューロンに、
 ヒスタミン、オレキシン等の作動性ニューロンや
 アセチルコリン作動性ニューロンが合流し、
 覚醒系としての活動を調節。


2)注意

・意識―覚醒状態と密接に関連。
・脳幹網様体、視床、基底核、大脳皮質(頭頂葉後部や前頭前野)
 等の領域をつなぐネットワークが関与。
・選択的注意は、脳機能を反映する生理学的指標となる。
 *選択的注意
  ・数多くの刺激の中から特定の刺激のみに注意を向けること。
   (ex.たくさんの物が入った鞄から必要なものを取り出す、
     カクテルパーティー効果、等)

   *カクテルパーティー効果
    関連記事 こちら → 「聴覚的認知」
              (カテゴリー「学習ノート」の記事)
 
 
3)記憶

・記銘、保持、想起、の3段階から形成。
・短期記憶と長期記憶に大別される。
・長期記憶は、
 宣言的記憶(顕在記憶)と非宣言的記憶(潜在記憶)に分類。

・それぞれの記憶の保持には、特定の脳領域が関与すると考えられている。
・海馬は、
 新しい宣言記憶を一時的に保持し、それを固定し、
 大脳皮質に転送して、長期記憶として貯蔵する
 という重要な働きを担う。


4)感情

・扁桃体、海馬、帯状回等からなる辺縁系が関与。
・特に、偏桃体は、
 強い情動を伴う記憶の固定にも関与している。
・扁桃体は、
 前頭前野をはじめ、大脳皮質と密接に連絡して、
 その制御を受けるとともに、
 視床下部や橋、延髄の自律神経系の中枢にもニューロン繊維を送り、
 情動に伴う身体の反応を引き起こす。


5)知覚

・末梢の感覚器が感知した知覚情報は、
 1次性求心性ニューロンにより脊髄に入り、
 脊髄後角で2次性求心性ニューロンにシナプス伝達された後、
 前交連で交差し、対側の前側索を上行する。(脊髄視床路)
 視床に連絡した後、頭頂葉の体性感覚野に至る。




2 脳機能の生理学的指標

1)自律神経系機能の指標

・体温、皮膚電位、筋電図、心電図、脈波など。
・不安や恐怖などの情動に伴い、交感神経系の活動が亢進すると、
 心拍数の増加、血圧の上昇、発汗、骨格筋の緊張亢進、
 血管拡張等が惹起され、検査所見に反映する。


2)電気生理学的指標

・脳波は、
 多数のニューロンの総和的な電気的活動を頭皮上から測定したもの。
 大脳の神経活動の機能状態を反映する。
・てんかんの診断、意識障害の判定、睡眠―覚醒障害の診断、
 器質的原因に関連した脳機能障害の評価等に用いられる。

・事象関連電位は、
 外界からの刺激入力、心理的課題を負荷した際の
 高次の情報処理過程を反映する電位変化。
 注意や予知などの認知機能と関連する。

・脳磁図は、
 ニューロンの電気活動に伴う微弱な磁場変化をとらえる検査。
 一般の脳波よりも空間分解能に優れている。


3)機能的脳画像の指標

・ポジトロン断層法(PET)、脳血流シンチ(SPECT)
 放射線同位元素を用いて局所脳血流量や脳代謝の変化を測定。

・磁気共鳴機能画像(fMRI)
 局所脳血流量の変化を磁場を用いてとらえる。

・近赤外線分光法(光トポグラフィー:NIRS)
 大脳皮質の脳血流量の変化を測定する。

・これらの機能的脳画像検査は、
 様々な心理的課題を遂行している際の脳機能を
 測定することができる。


4)その他の指標:眼球運動

・眼球運動の制御には、
 大脳皮質の頭頂眼野や前頭眼野、
 動眼神経等の細胞体が存在する中脳、
 脳幹、小脳など、広範な脳領域が関与することから、
 さまざまな障害により眼球運動の異常が認められる。
・ex.統合失調症の患者では、
   探索眼球運動が乏しいことが知られている。


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『ここ、ボクのベッドじゃないの』

違います・・

(本年 6月上旬 午前 撮影)






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