高次脳機能障害とは
・一般に、器質的原因により、
失語、失行、失認など、局在の明らかな大脳の巣症状と、
記憶障害、注意障害、遂行機能障害、幻視、妄想、抑うつ、
脱抑制などの精神症状や、パーソナリティの変化を伴う状態。
・わが国では、2001年より開始された厚生労働省による、
高次脳機能障害支援モデル事業において、
高次脳機能障害を有する人たちが、その障害特性に応じた
医療・福祉サービスを受けられるようにするため、
行政的な高次脳機能障害の診断基準が示された。
・主症状(行政的定義)
「脳の器質的病変の原因となる事故による受傷や疾病の事実が
確認されている」
「現在、日常生活または社会生活に制約があり、
その主たる原因が記憶障害、注意障害、遂行機能障害、
社会的行動障害などの認知障害である」
「ただし、先天的疾患、周産期の脳損傷、発達障害、
認知症などの進行性疾患を原因とする場合は除外」
1)記憶障害
・他の認知機能は正常にもかかわらず、
エピソード記憶が選択的に著しく障害されている状態。
・前向性健忘と逆行性健忘。
・失見当識、病識欠如、パーソナリティ変化、作話、
自発性の低下などを伴うこともある。
・病変部位によって状態像が異なり、以下のように分類。
・間脳性健忘(ビタミンB1欠乏によるウェルニッケ脳症、視床損傷など)
・側頭葉性健忘(アルツハイマー型認知症、単純ヘルペス脳炎後遺症など)
・前脳基底部健忘(前交通動脈破裂によるくも膜下出血後遺症など)
2)注意障害
・全般性(汎性)注意と方向性(一側性)注意に大別。
・全般性(汎性)注意
・容量性、選択制、転換性、持続性、配分性などに分類。
・脳血管障害や脳挫傷による脳損傷患者では、
これらの要素が重複した注意機能障害が認められる。
・前頭葉損傷では、選択制、転換性の注意障害が見られる。
・右半球の損傷による「左半側空間無視」は、方向性注意の障害。
3)遂行機能障害
・遂行機能=実行機能。
・目標の設定、プランニング、計画の実行、効果的な行動選択、
などの要素で構成され、
これら一連の過程を自己モニタリングする能力も含まれる。
・明らかな知的能力の低下や他の認知機能障害を伴わないにもかかわらず、
一連の目的ある行為ができず、日常生活に大きな困難をもたらす。
・前頭葉損傷に伴うことが多い。
・症状の表れ方は様々。
計画性のなさ、多幸、落ち着きのなさ、児戯的、紋切り型の行動、
順応性の乏しさ、融通が利かない、無分別、発動性低下、無関心、
保続(固執)等々、深刻な行動上の問題が見られるようになる。
4)社会的行動障害
・意欲・発動性低下、情動制御の障害、対人関係の障害、退行・依存、
固執、反社会的行動など、社会生活上の支障をきたす様々な障害の総称。
・多少なりとも社会的行動が障害されるため、
就労等の社会的活動への参加が困難になる。
・その点に注目して、特に、社会的行動障害を支援の対象としている。
2 高次脳機能障害のリハビリテーション
・標準的リハビリテーションプログラムは、
発症・受傷からの総体的な期間と目標によって、
3段階により構成。
①医学的リハビリテーションプログラム
・医療機関で実施。
・個々の認知障害の特性に焦点を当てる。
・認知リハビリテーションのほか、心理カウンセリング、
薬物治療、外科的治療など。
②生活訓練プログラム
・訓練の対象は、認知障害そのものでなく、
目標は、日常生活能力や社会活動能力を高め、
日々の生活の安定と、より積極的に社会参加ができるようになること。
・家族への働きかけも含めた環境調整も行う。
・障害の受容と、代償手段獲得が大きな課題。
③就労移行支援プログラム
・就労の希望者を対象とした就労支援サービス。
・職場体験、職場実習、就労マッチング、職場定着支援など。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『ボクだって、ちゃんと活動するもん・・』

階段を駆け上がってくるマリン。
ここんところ、ぐ~たら写真ばっかだったもんね ( *´艸`)
(本年 6月上旬 夕方 撮影)
・一般に、器質的原因により、
失語、失行、失認など、局在の明らかな大脳の巣症状と、
記憶障害、注意障害、遂行機能障害、幻視、妄想、抑うつ、
脱抑制などの精神症状や、パーソナリティの変化を伴う状態。
・わが国では、2001年より開始された厚生労働省による、
高次脳機能障害支援モデル事業において、
高次脳機能障害を有する人たちが、その障害特性に応じた
医療・福祉サービスを受けられるようにするため、
行政的な高次脳機能障害の診断基準が示された。
・主症状(行政的定義)
「脳の器質的病変の原因となる事故による受傷や疾病の事実が
確認されている」
「現在、日常生活または社会生活に制約があり、
その主たる原因が記憶障害、注意障害、遂行機能障害、
社会的行動障害などの認知障害である」
「ただし、先天的疾患、周産期の脳損傷、発達障害、
認知症などの進行性疾患を原因とする場合は除外」
1)記憶障害
・他の認知機能は正常にもかかわらず、
エピソード記憶が選択的に著しく障害されている状態。
・前向性健忘と逆行性健忘。
・失見当識、病識欠如、パーソナリティ変化、作話、
自発性の低下などを伴うこともある。
・病変部位によって状態像が異なり、以下のように分類。
・間脳性健忘(ビタミンB1欠乏によるウェルニッケ脳症、視床損傷など)
・側頭葉性健忘(アルツハイマー型認知症、単純ヘルペス脳炎後遺症など)
・前脳基底部健忘(前交通動脈破裂によるくも膜下出血後遺症など)
2)注意障害
・全般性(汎性)注意と方向性(一側性)注意に大別。
・全般性(汎性)注意
・容量性、選択制、転換性、持続性、配分性などに分類。
・脳血管障害や脳挫傷による脳損傷患者では、
これらの要素が重複した注意機能障害が認められる。
・前頭葉損傷では、選択制、転換性の注意障害が見られる。
・右半球の損傷による「左半側空間無視」は、方向性注意の障害。
3)遂行機能障害
・遂行機能=実行機能。
・目標の設定、プランニング、計画の実行、効果的な行動選択、
などの要素で構成され、
これら一連の過程を自己モニタリングする能力も含まれる。
・明らかな知的能力の低下や他の認知機能障害を伴わないにもかかわらず、
一連の目的ある行為ができず、日常生活に大きな困難をもたらす。
・前頭葉損傷に伴うことが多い。
・症状の表れ方は様々。
計画性のなさ、多幸、落ち着きのなさ、児戯的、紋切り型の行動、
順応性の乏しさ、融通が利かない、無分別、発動性低下、無関心、
保続(固執)等々、深刻な行動上の問題が見られるようになる。
4)社会的行動障害
・意欲・発動性低下、情動制御の障害、対人関係の障害、退行・依存、
固執、反社会的行動など、社会生活上の支障をきたす様々な障害の総称。
・多少なりとも社会的行動が障害されるため、
就労等の社会的活動への参加が困難になる。
・その点に注目して、特に、社会的行動障害を支援の対象としている。
2 高次脳機能障害のリハビリテーション
・標準的リハビリテーションプログラムは、
発症・受傷からの総体的な期間と目標によって、
3段階により構成。
①医学的リハビリテーションプログラム
・医療機関で実施。
・個々の認知障害の特性に焦点を当てる。
・認知リハビリテーションのほか、心理カウンセリング、
薬物治療、外科的治療など。
②生活訓練プログラム
・訓練の対象は、認知障害そのものでなく、
目標は、日常生活能力や社会活動能力を高め、
日々の生活の安定と、より積極的に社会参加ができるようになること。
・家族への働きかけも含めた環境調整も行う。
・障害の受容と、代償手段獲得が大きな課題。
③就労移行支援プログラム
・就労の希望者を対象とした就労支援サービス。
・職場体験、職場実習、就労マッチング、職場定着支援など。
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『ボクだって、ちゃんと活動するもん・・』

階段を駆け上がってくるマリン。
ここんところ、ぐ~たら写真ばっかだったもんね ( *´艸`)
(本年 6月上旬 夕方 撮影)

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