社会・集団

１　対人関係

グループ・ダイナミックス・・・K･Lewin
・人間が他者と一緒に居る場面では、お互いに影響を及ぼし合い、
　ひきつけ合ったり、反発し合ったりして心理学的「場」を形成する。


〇対人魅力
・個人同士が引きつけ合うとき、「対人魅力」の認知が働いている。
・相手との態度の類似性、身近でよく出会う近接性、
　容姿の好みによる外見性、等によって決まる。

・対人関係は、基本的に
　お互いに助け合うことによって維持され、返報性も重要な要因。
・援助行動やソーシャルスキル・サポートの生起は、
　人間が持つ他愛性や、向(順)社会性によって規定される。
・援助の結果、自分が得ると期待される利得（＝報酬―損失）の
　正負や大小によっても規定される。
・他者との関係における利得の計算は、
　物理的・経済的な変数のみならず、
　愛情や満足感のような心理的変数をも含んで行われる。


〇対人葛藤
・反発から生まれる、対人関係の重要な要素。
・接近―接近型、回避―回避型、接近―回避型の３類型に分類。

・人間の攻撃性を引き出すことが多い。
・攻撃行動の発生理由
　・内的衝動説、情動発散説、社会的機能説の３つの類型。
・対人葛藤を解決して、健全な対人関係を維持するためには、
　「傾聴」や「感情コントロール」などの社会的スキルの習得が大事。



２　集団過程

〇集団の課題遂行過程
・他者の存在によって覚醒水準が高まる。
・習熟課題であれば、生産性が高まる社会的促進が、
　未習熟課題であれば、生産性が低下する社会的抑制が、見られやすい。

・他者の存在は、責任制分散を引き起こし、
　「社会的手抜き」が見られることがある。

＊社会的インパクト理論・・・B.Latane
・個人が周囲の他者から受ける影響力の強さは、
　「影響源の強度」、「直接性」、「影響源の数」の関数としてとらえる。


〇集団意思決定
・創造的アイデア生成への期待が大きく、
　A.F.Osbornが、ブレインストーミングを提唱したが、
　効果の確証には至っていない。

・集団意思決定は、より適切な判断が可能になるとの期待もある。

＊集団極性化現象・・・リスキー・シフトとコーシャス・シフト
　成員たちの態度の均質性が高い場合、非常に偏った決定を下すことがある。
　＊リスキー・シフト
　　成員たちの個人的な態度の平均よりも、挑戦的で危険を伴う決定を行う。
　＊コーシャス・シフト
　　より慎重で消極的な決定を行う。

＊グループシンク（集団的浅慮）
・態度が類似しており、社会的地位が高い成員が集まって話し合うことで、
　自分たちの態度や価値観を過度に正当化したり、
　全員一致を目指して異論を排除・抑圧したりして、
　非常に愚かな決定が導かれることがある。


〇集団規範
・集団生活の初期においては、成員個々に異なる態度を持っていても、
　次第に各自が態度を調整して、最終的には
　一致した態度を保持するに至ることが多い。
・共有された意見や態度・価値観や約束事は、集団規範と呼ばれる。

＊斉一性の圧力（同調圧力）
　・集団の中の意見が、多数派と少数派に分かれる場合、
　　少数者が、意見を多数者に合わせることを求められているように
　　圧力を感じる。

＊同調行動
　・多数者の意見を正しい意見として受け入れる私的受容による同調と、
　　多数者の意見に違和感を持ったまま、表面的に行動だけで
　　同調する公的受容による同調の２種類がある。

・集団を健全に運営するための、リーダーの存在に関する理論
　「PM理論」や「マネジリアル・グリッド」他、多数。
・リーダーシップとは、リーダーが成員に及ぼす影響力。
・優れたリーダーシップを発揮するには、
　集団目標の達成を希求し、邁進する態度と、
　成員同士の円満で健全な人間関係を築くような人間的配慮
　の両者を併せ持つことの重要性を指摘。


＊コンティンジェンシー・アプローチ
　・状況の特性に適した行動選択を重視する。
＊変革型リーダーシップ
　・集団の発達と成熟を視野に入れた研究。


・自己が所属する集団や社会的カテゴリー(性別、国籍、人種、等)を同定することは、
　自分とは何者なのかという問いへの答えをもたらし、
　社会的アイデンテティの獲得につながる。
・同時に、自己の所属する集団を内集団、それ以外を外集団として
　識別する自己カテゴリー化の認知活動を伴う。
・内集団をひいきする「内集団バイアス」と、
　外集団をステレオタイプ的に認知する「外集団均質性バイアス」を随伴し、
　差別や偏見、集団紛争につながることもある。



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マリンさん、またまた１Ｆソファーにて・・・

爆睡・・？

（本年　６月中旬　夜　撮影）


・・今の日本の政治家たちが、（官僚も）
　　「グループシンク」に陥っていないことを願いたい。

　　それと・・やっぱり、信頼できるリーダー、重要ですよね・・