1 感情に関する理論
・日本語の「感情」は、
英語圏での「emotion」(情動)のみならず、
「feeling」(主観的情感)や「mood」(気分)、
感情現象全般を指し示す「affect」などの意味が広く含まれる。
・上記のほか、
「emotional attitude」(情動的態度)、
「emotional trait」(情動的特性)、
「emptional/mood disorer」(感情障害)、
なども心理学研究の対象に。
*emotion(情動)
・個人の事象や刺激に対する一過性の、
たいていは快か不快かを伴う、評価的反応。
・独特の主観的情感、生理的変化、
顔の表情を含む表出パターンなど、
複数の構成要素からなる。
〇古典的な理論
・ダーウインの表情論(感情の進化的起源を仮定)
・末梢起源説(身体的反応が脳にフィードバックされて・・)
・中枢起源説(大脳皮質が主観的情感を生み出す本体)
・次元論(快―不快と生理的覚醒の2次元の組み合わせ・・)
・2要因理論(遭遇事象に対する認知的解釈と、
生理的覚醒の組み合わせ・・)
〇現在主流の理論
・基本情動理論(ダーウインの表情理論の発展。
それぞれ特異な進化的適応反応)
・認知的評価理論(事象に対する多次元的評価が・・)
・心理的構成主義(次元論を発展させ、主観的情感がその時々の・・
個々人の認知的解釈が持ち込まれて成立する・・)
・社会的構成主義(文化特異な感情概念や感情語などに想定されている、
文化固有の社会化の産物であるとする)
2 感情喚起の機序
・事象との遭遇、それに対する認知的評価から、
特異な主観的情感、生理的変化、顔の表情や発声などの表出、
独特の行動傾向の発動を経て、
具体的行為の現出、およびそれに対する制御に至る一連のプロセス。
・支える脳神経学的基盤(偏桃体、視床下部、島、前頭前副内側部など)
を中心に、様々な機序の仮定がある。
・おおざっぱだが極めて迅速に生じる皮質下(辺縁系)中心の回路と、
高次認知処理が介在しより複雑な情動の生起に通じる皮質経由の回路の
2種の経路が注目されている。
3 感情が行動に及ぼす影響
・かつては、
人の理性的・合理的な精神活動をかき乱し、時に愚行に走らせ、
心身の健康を害する危険性もある厄介なもの、と見なされがちだった。
・近年は、
理性、認知と不可分、協調的に結びつき、
人間の生物学的、心理社会的な適応を高度に保障する
合理的機能を有するものと仮定されるに至っている。
・種々の状況における、瞬時の適応的な判断や動機付け、行動を導いたり、
個人にとって、重要事象に対する効率的な学習を可能にしたりする。
・特異な顔の表情などを通して、他者に情報を伝達し、
他者との効果的なコミュニケーション(関係性の構築、維持・分断)に寄与。
具体的な行為を伴い、自他の利害バランス、関係性の是正、調整などに
重要な働きをなす。
・一方、個人に非適応的な帰結をもたらしえる。
ex.怒りや不安など過度にネガティブな感情が生起し、
適切に制御されない場合、
他者との関係性や集団内における適応性が脅かされ、
自律神経系の失調など心身の健康のバランスが著しく崩れてしまう・・
・感情の合理性・非合理性は、
well-being(心身の安寧)の視座、
進化生物学におけるinclusibe fitness(包括適応度)の視座、
からの理解が必要。
ex.恐れや不安は、心身の安寧を揺るがすものだが、
リスク回避的行動を可能にする。
結果的に個人の安全や生存に寄与していると考えられる。
・偏見、流言、パニック、対立、紛争などの社会現象も、
それぞれの場面で優勢化したり、
個人、集団の感情という観点から理解できる。
・感情と行動との関連において、
感情がもたらした種々の不適応に、いかに対処し得るかの心理学的視座も必要。
ex.看護や接客などの感情労働の場で、
典型的に生じ得るような感情経験・表出面のバランスの失調が
いかに重篤なストレスにつながり得るか、
それに対していかなる感情制御コーピング、感情知性の活用が有効か
に関する研究も飛躍的に進展。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『「怖い」から、身を守れるんだ』
・・・マリンちゃん・・丸見えなんだけど・・(*_*)
(本年 6月上旬 夜)
(人間のベッドのシーツ上で、まったく無防備なマリン・・)
・日本語の「感情」は、
英語圏での「emotion」(情動)のみならず、
「feeling」(主観的情感)や「mood」(気分)、
感情現象全般を指し示す「affect」などの意味が広く含まれる。
・上記のほか、
「emotional attitude」(情動的態度)、
「emotional trait」(情動的特性)、
「emptional/mood disorer」(感情障害)、
なども心理学研究の対象に。
*emotion(情動)
・個人の事象や刺激に対する一過性の、
たいていは快か不快かを伴う、評価的反応。
・独特の主観的情感、生理的変化、
顔の表情を含む表出パターンなど、
複数の構成要素からなる。
〇古典的な理論
・ダーウインの表情論(感情の進化的起源を仮定)
・末梢起源説(身体的反応が脳にフィードバックされて・・)
・中枢起源説(大脳皮質が主観的情感を生み出す本体)
・次元論(快―不快と生理的覚醒の2次元の組み合わせ・・)
・2要因理論(遭遇事象に対する認知的解釈と、
生理的覚醒の組み合わせ・・)
〇現在主流の理論
・基本情動理論(ダーウインの表情理論の発展。
それぞれ特異な進化的適応反応)
・認知的評価理論(事象に対する多次元的評価が・・)
・心理的構成主義(次元論を発展させ、主観的情感がその時々の・・
個々人の認知的解釈が持ち込まれて成立する・・)
・社会的構成主義(文化特異な感情概念や感情語などに想定されている、
文化固有の社会化の産物であるとする)
2 感情喚起の機序
・事象との遭遇、それに対する認知的評価から、
特異な主観的情感、生理的変化、顔の表情や発声などの表出、
独特の行動傾向の発動を経て、
具体的行為の現出、およびそれに対する制御に至る一連のプロセス。
・支える脳神経学的基盤(偏桃体、視床下部、島、前頭前副内側部など)
を中心に、様々な機序の仮定がある。
・おおざっぱだが極めて迅速に生じる皮質下(辺縁系)中心の回路と、
高次認知処理が介在しより複雑な情動の生起に通じる皮質経由の回路の
2種の経路が注目されている。
3 感情が行動に及ぼす影響
・かつては、
人の理性的・合理的な精神活動をかき乱し、時に愚行に走らせ、
心身の健康を害する危険性もある厄介なもの、と見なされがちだった。
・近年は、
理性、認知と不可分、協調的に結びつき、
人間の生物学的、心理社会的な適応を高度に保障する
合理的機能を有するものと仮定されるに至っている。
・種々の状況における、瞬時の適応的な判断や動機付け、行動を導いたり、
個人にとって、重要事象に対する効率的な学習を可能にしたりする。
・特異な顔の表情などを通して、他者に情報を伝達し、
他者との効果的なコミュニケーション(関係性の構築、維持・分断)に寄与。
具体的な行為を伴い、自他の利害バランス、関係性の是正、調整などに
重要な働きをなす。
・一方、個人に非適応的な帰結をもたらしえる。
ex.怒りや不安など過度にネガティブな感情が生起し、
適切に制御されない場合、
他者との関係性や集団内における適応性が脅かされ、
自律神経系の失調など心身の健康のバランスが著しく崩れてしまう・・
・感情の合理性・非合理性は、
well-being(心身の安寧)の視座、
進化生物学におけるinclusibe fitness(包括適応度)の視座、
からの理解が必要。
ex.恐れや不安は、心身の安寧を揺るがすものだが、
リスク回避的行動を可能にする。
結果的に個人の安全や生存に寄与していると考えられる。
・偏見、流言、パニック、対立、紛争などの社会現象も、
それぞれの場面で優勢化したり、
個人、集団の感情という観点から理解できる。
・感情と行動との関連において、
感情がもたらした種々の不適応に、いかに対処し得るかの心理学的視座も必要。
ex.看護や接客などの感情労働の場で、
典型的に生じ得るような感情経験・表出面のバランスの失調が
いかに重篤なストレスにつながり得るか、
それに対していかなる感情制御コーピング、感情知性の活用が有効か
に関する研究も飛躍的に進展。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『「怖い」から、身を守れるんだ』
・・・マリンちゃん・・丸見えなんだけど・・(*_*)
(本年 6月上旬 夜)
(人間のベッドのシーツ上で、まったく無防備なマリン・・)
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