関西大学人間活動理論研究センター主催の「第4回 活動理論と教育実践研究会」で、学校図書館が取り上げられます。以下は、その案内文です。
かつてジョン・デューイは、新教育へのターニング・ポイントとなった有名な著作『学校と社会』の中で、学校がその孤立から脱却して社会生活と有機的に結びつくような、学校の構造的な「設計図」を提起しました。それによれば、学校の中央には、実際的な実践活動(仕事)をつねに知的な探究活動(科学や理論的知識)と結合してゆくための「図書室」が置かれることになります。そして、学びはこの「図書室」から周囲世界へと放射線状に拡張し、それによって学校と社会生活の間には自然な往復が果たされるものと考えられました。こうしたデューイの「設計図」は、発展的なネットワークを築き拡張する探究的な学び、その多様な可能性が発着する「プラットホーム」として、現代的にとらえ直すことができるでしょう。
第4回活動理論と教育実践研究会では、子どもたちが教科横断的・総合的な課題を発見して学びのネットワークを築き、知識・技能を活用しながら、学校外の生産者や専門家、仕事の現場やコミュニティ組織と共に問題や課題を探究・解決してゆくような学習活動を、「ハイブリッド型教育」のコンセプトから考えてみたいと思います。
【日 時】 2009年3月7日(土)
13:00 ~ 17:15(12:30 受付開始)
【場 所】 関西大学千里山キャンパス 以文館 2階
人間活動理論研究センター(CHAT) カンファレンスルーム
【参加費】 無料
【プログラム】(敬称略)
12:30 受付開始
<イントロダクション>
13:00 - 13:30
山住 勝広 (関西大学人間活動理論研究センター長・文学部教授)
「ハイブリッド型教育による探究的で拡張的な学びの創発」
<講演>
13:30 - 15:00
足立 正治 (甲南高等学校・中学校非常勤講師)
「拡張的な学びをはぐくむ学校図書館の構築:主として専門職の協働と能力開発をめぐって」
15:15 - 16:45
稲葉 光行 (立命館大学大学院政策科学研究科教授)
「子どもを中心とした社会改善のための学習コミュニティの形成」
16:45 - 17:15
ディスカッション
【参加方法】
参加をご希望の方は、お名前・ご所属・ご連絡先(E-Mailまたは電話番号)を電子メールで forum@chat.kansai-u.ac.jp か、Faxで 06-6368-0096 までお知らせください。
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