第5回学校図書館ジャムセッションの計画が下記の通りまとまりました。2日間にわたって教師と学校図書館担当者がそれぞれの実践を持ち寄って互いに学びあい、職場での実践に活かそうという試みです。
教師と学校図書館担当者による実践知共有ラボ
テーマ:「学びを動機づけるもの、学びを促すもの」
■子どもたちの学ぶ力をどのように育てるか
■学校図書館は授業や子どもたちの学びにどのように関わるか
■子どもの学びに焦点をあてた“学びのコミュニティ”をどのように作るか
□日 時:2007年 8月18日(土)10:20-17:00、19日(日)10:00-16:30
□会 場:カリタス女子中学高等学校
□対 象:学校図書館を活用した教育活動に関心のある教職員など
□定 員:50名
□参加費:3000円
□申込締切:7月31日(火)必着
□主催:「学校図書館ジャムセッション」企画会議
プログラムや申込方法など詳しくは次のサイトをご覧ください。参加申込の書式、チラシ・パンフレットをダウンロードしていただくこともできます。
http://www.kh.rim.or.jp/~masa-sem/jam/jam5.html
今回は「子どもの学び」をテーマにしていますが、それは教職員自身の学びにも通じるものだと私は考えています。子どもの主体的な学びを促すプロである(はずの)教師や学校図書館専門職が、講演やシンポジウム、実践発表などを並べただけの、とても参加者主体とはいえない受身の研修に参加している姿は自己矛盾といえないでしょうか。「何を学ぶか」と同じくらい「それをどのように学ぶか」が重要だということは私たち自身の学びについてもいえることでしょう。そこで、学校図書館を活用した教育活動について考えながら、私たち自身の成長と発達を促す「真の学び」(authentic learning)を体現できる場をデザインしようとして生まれたのが「学校図書館ジャムセッション」です。
「教師と学校図書館担当者による実践知共有ラボ」と銘打った1日目は、いろんな立場の人から提供される多様な視点に触れて自らの問題意識を活性化させるウオームアップの日、2日目は、いよいよ参加者一人ひとりが主体的な学び手として、実践と問題意識を他者と共有し、新たな文脈の中に意味づけ、拡げていく日と位置づけています。2日間を通して学んだことが、参加者一人ひとりの置かれている現実の問題状況を打破する力となるようなものにしたいと考えています。
とくに学校図書館に関わっておられなくても、意欲的に授業の改善に取り組んでおられる先生方に、ぜひ参加していただきたいと思っています。
教師としての経験しか持たない私にとって、学校図書館専門職といわれる人たちは子どもの認識の発達や学びについてどのような知見を持っておられるのだろう? というのが、かねてから大きな関心事でした。そのことを確認しないでは「協働」とか「コラボレーション」を、単なる「役割分担」を越えた創造的な教育活動とすることは難しいと感じていたからです。
そんな思いから、「メタ認知」をキーワードにして、メディアリテラシーやブルームのTaxonomyの研究をしていたり、カナダのアルバータ州で教師の手引きとなっているFocus on Inquiryに関心を持っている司書や司書教諭ととともに月1回の勉強会を行なってきたのですが、そこで学びあったことを何らかの形で生かしたいというのが、今回の企画のきっかけとなりました。
もちろん、今回は実践知を共有する場として設定されていますので、理論的な背景はさておき、まずはジャムセッションの醍醐味を楽しみたいと思います。そのために、学校図書館に関わっておられなくても、意欲的に授業の改善に取り組んでおられる先生方に、ぜひ参加していただきたいと思っています。
------------------------------------------------
*ちなみにFocus on Inquiryは、メタ認知を機軸として学校図書館を活用した学びの展開を具体的に示したもので、下記からPDFのファイルをダウンロードできます。)
http://www.education.gov.ab.ca/k_12/curriculum/bysubject/focusoninquiry.pdf