関西では、そろそろ桜の時期も終わりだろうか。今年はよく桜を見た。回り道をして桜並木を通ったり、遠出をして山間をほんのりと明るくしている山桜に出会った。京都の銀閣寺から哲学の道を通って南禅寺に出て、インクラインに向かうコースは、いつものお気に入りだし、ぼんやりとライトアップされた夜桜も幻想的だった。
毎年、この時期になると思い出す詩がある。
ともだち
桜の枝にランタンを吊るし
輪になってお酒をのんで
この明るさをよろこびあおう
どうせ暗い道を散っていくのだ
なんだか切ない。だが、どうせ散りゆく運命にあることを受け入れてこそ、心から今を喜びあえるのだと、ひとしおの感慨をこめて確認できるのは、桜の国、日本が育んできた文化的伝統なのだろう。
酒宴は無礼講であるべきだ。これまでの関係や価値観の違いにとらわれないで、このひと時を楽しもう。
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