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基本的に読書感想文です。

星の王子様 2

2006-01-14 03:03:46 | Weblog
 作者のサンテグジュペリの紹介をします。凄い人生です。
 1900年
 アントワーヌ・ド・サンテグジュペリ、フランス、リヨンで伯爵家の3人目の子供として誕生する。
 12歳のとき
 近所にあった飛行場に毎日通ううち、飛行士たちと仲良くなり、母親の許可を取ったと嘘をつき、初めて飛行機に乗せてもらう。
 ちなみにライト兄弟の初飛行から僅か9年後のことだった。
 1926年
 処女作<飛行家>が雑誌に掲載される。
 おなじ年ラテコエール航空会社に就職。郵便飛行士になる。
 翌年、
 西サハラにあるシュビー岬中継所に配属され、1年勤務する。
 砂漠に魅了され、後年「孤独だが人生で一番幸せな日々だった」と回想している。
 1930年
 アルゼンチン勤務中、アンデスに不時着した同僚のギョメを救出する。
 アントワーヌだけでなく、当時の飛行気乗りは全般に中世騎士のようなヒロイズムの傾向があった。
 1931年
 アントワーヌの情熱的なアタックにより、コンヌエロ・スンシンと結婚する。
エキセントリックな女性で、星の王子様に登場する「花」にそのイメージが投影されている。
 同年、<夜間飛行>が英訳され大ヒット。ハリウッドで映画化される。
 1933年 
 新型水上機のテスト飛行で着水に失敗し、大破。溺れかかる。
 さらに解雇される。
 1935年
 作品は売れていたにも関わらず、アントワーヌの浪費癖、コンヌエロのさらに輪をかけた浪費癖によって家計は火の車だった。
 そこでアントワーヌは賭けにでる。愛機シムーンとともに15万フランの賞金を目当てにパリからサイゴンまでの最短記録に挑戦したのだ。
 12月29日朝パリを離陸し、その日の夜、リビア砂漠に不時着した。
 3日後、偶然通りかかたキャラバン隊に救助された。
 この体験が星の王子様のベースになっている。
 1939年
 ニューユークでリンドバーグ夫妻と会う。2歳下のリンドバーグは飛行家として常に気になる存在だった。
 不穏の空気を察して、急遽フランスに帰ったところ、9月にドイツに対し開戦する。
 翌年
 フランス軍、大敗走。
 アントワーヌはアメリカに参戦を促すべく、ロビー活動をするために渡米する。
 不本意ながらそのまま亡命のような形になる。
 1943年
 星の王子様が出版される。
 このころ亡命フランス人グループの内紛に巻き込まれ、打算のない性格ゆえに孤立する。
 深く傷ついたアントワーヌは、逃げるように連合軍の偵察隊に志願する。
 「出発しなくていい理由は山ほどあり、兵役免除を受ける理由だって充分ある。それでも私は出発する」
 与えられた教官の職を不服とし、最前線の勤務を強引に希望した。
 しかしパイロットとしては歳を取りすぎていた。
 1944年
 最後の任務は高度1万メートルから敵の基地を偵察することだった。
 7月31日、コルシカ島から飛び立ったまま消息を断った。

 僕は星の王子様しか読んでませんが、きっと彼のどんな作品よりも彼の伝記の方が面白いに違いありません。

 つぎに強引に(暴力的に)短くまとめます。
 「砂漠に不時着し、極限状況におかれた男が金髪のこどもの幻覚に説教され、最後は切なくなるおはなし」