けれども、ライオンの歩き方はなんとのろかったことでしょう!その大きな王者の頭は低くたれて、鼻づらが草の葉に触らんばかりでした。しばらくしてアスランは、つまづいて、低いうめき声をあげました。
「ああ、アスラン、どうされたんですか、お体が悪いのですか?」とルーシィが声をかけました。
「悲しくて寂しいのだ。もっと近くによっておくれ。」
3人はよりそって山道をのぼりましたが、草原の手前にくると、アスランは「なにがあっても出てきてはだめだよ。」と二人に別れを告げました。
アスランは石舞台の方に歩いて行きましたが、そこには、オオカミがナルニアじゅうから集めてきた、魔女の手下どもが群れをなしていました。
そして石舞台のうえに、周りにいる悪鬼どもに持たせた、たいまつに赤く照らされて魔女が仁王立ちに立っていました。
魔女はアスランを見ると、けたたましい笑い声をあげ、叫びました。
「愚か者がきたわ!あいつをきりきり、しばりあげよ!」
アスランは抵抗もせずに縛られ、縄のかたまりのようにされました。
「毛をそりあげてしまえ!」
魔女の命令で羊毛バサミを持ったた鬼婆がアスランのたてがみを刈りあげました。
悪鬼どもは「いよ、こいつはただの猫のでっけえのだよ!」とか、「にゃーにゃーちゃん、ねずみはいかが!」などと、口々にはやしたてました。
「ひきょうもの!ひようもの!」とスーザンはむせび泣きました。
魔女は石のナイフを取り出してアスランのそばに立ちました。
「さて、勝ったのはだれじゃ?愚か者め、こんなことで裏切り者の人間が救えるとおもったのか?では約束どおり、あの子のかわりにきさまを殺してやろう。それでこそむかしからの魔法にかなうというものよ。だがきさまが死んでしまえば、わらわがあの子を殺すじゃまのできる者があろうか?」
魔女がナイフを振り下ろす瞬間、ルーシィとスーザンは思わず顔を伏せてしまいました。
「ああ、アスラン、どうされたんですか、お体が悪いのですか?」とルーシィが声をかけました。
「悲しくて寂しいのだ。もっと近くによっておくれ。」
3人はよりそって山道をのぼりましたが、草原の手前にくると、アスランは「なにがあっても出てきてはだめだよ。」と二人に別れを告げました。
アスランは石舞台の方に歩いて行きましたが、そこには、オオカミがナルニアじゅうから集めてきた、魔女の手下どもが群れをなしていました。
そして石舞台のうえに、周りにいる悪鬼どもに持たせた、たいまつに赤く照らされて魔女が仁王立ちに立っていました。
魔女はアスランを見ると、けたたましい笑い声をあげ、叫びました。
「愚か者がきたわ!あいつをきりきり、しばりあげよ!」
アスランは抵抗もせずに縛られ、縄のかたまりのようにされました。
「毛をそりあげてしまえ!」
魔女の命令で羊毛バサミを持ったた鬼婆がアスランのたてがみを刈りあげました。
悪鬼どもは「いよ、こいつはただの猫のでっけえのだよ!」とか、「にゃーにゃーちゃん、ねずみはいかが!」などと、口々にはやしたてました。
「ひきょうもの!ひようもの!」とスーザンはむせび泣きました。
魔女は石のナイフを取り出してアスランのそばに立ちました。
「さて、勝ったのはだれじゃ?愚か者め、こんなことで裏切り者の人間が救えるとおもったのか?では約束どおり、あの子のかわりにきさまを殺してやろう。それでこそむかしからの魔法にかなうというものよ。だがきさまが死んでしまえば、わらわがあの子を殺すじゃまのできる者があろうか?」
魔女がナイフを振り下ろす瞬間、ルーシィとスーザンは思わず顔を伏せてしまいました。