echo garden

基本的に読書感想文です。

星の王子様 7

2006-01-19 01:30:17 | Weblog
 飛行機が直らないまま8日経ってしまった。
 水が底をついた。
 「井戸を探しに行こうよ」
 王子様がピクニックにでも行くような感じで言った。
 それはほとんど可能性のないことだが、確かに行くしかなかった。
 当てずっぽうの方角へ歩き始め、夜になった。
 月明かりが砂丘を照らしている。
 「きれいだ」思わずつぶやいた。
 「砂漠がきれいなのはね、どこかに井戸をかくしているからなんだよ」
 ぼくは突然、疑問が解けて、びっくりした。
 子供のころ住んでいた家には、どこかに宝物が隠されていると言う伝説があった。
 古びてボロくなった家だったが、そのためにとても神秘的に見えたものだ。
 全ての美しいものは何かを隠しているものなのだ。

 夜が明けるころ、僕たちは井戸を見つけた。
 信じられないことだが、夢ではなかった。
 桶につながった綱を引っ張ると、滑車がきしんで音を立てた。
 引き上げた桶の中には透き通った水が波打ち、日光に反射してきらきら光った。
 僕たちは夢中で飲んだ。こんなおいしい水は飲んだことがなかった。
 「滑車が僕たちのために歌ってくれたね、光と水が踊ってくれたね」王子様が言った。
 「一輪の花や一杯の水の中にみんなが求めているものが見つかるんだよ」
 
 翌日の夕方、飛行機の修理を終えて井戸の場所に戻った。王子様が待っているはずだった。
 しかし、王子様は何故か崩れ残った塀に上り、地面に向かって何かしゃべっていた。
 「君は強い毒を持ってるんだね、長い時間苦しまないよね」
 地面を良くみると、そこに黄色い毒蛇がいた。
 僕は驚いて駆け寄ったが、蛇は瓦礫のすき間に潜りこんで逃げた。
 「蛇と何を話してたんだ!」
 「君の機械が直ってうれしいよ、君は家に帰れるね」
 「何故そのことを」
 「僕も家にかえるんだ、今日の夜に。でも僕のところは遠いからね、この体は重すぎて置いてかなくちゃならないんだ。」
 「僕は君の笑い声をもっと聞きたい」
 「これから星空を見上げる時、どこかの星に僕がいて笑ってると思ってみて。そうすれば全部の星が笑い出すから」
   
 

星の王子様 6

2006-01-17 02:09:05 | Weblog
 「仲良しじゃないってどうゆう意味?」
 「まだ心と心がつながり合ってないってことさ、俺にとってきみは大勢いる人間の一人に過ぎない。俺もその辺のきつねの一匹に過ぎない。でも心が通じ合えば君は世界で一人だけの君になり、俺も世界で一匹だけの俺になる。そうすれば俺は君の足音を聞くだけでわくわくするようになる」
 「じゃあ、どうすれば仲良しになれるの?」
 「それには時間をかけなくちゃならない。人間はせっかちだから友達ができないんだ。これから毎日同じ時間にここで会うことにしよう、最初は遠くからお互いチラチラ見るだけ、次の日はちょこっとだけ近づく、3日目は挨拶をかわす。そうやって徐々に距離を縮めていくんだ。するとだんだん君に会うのがまちどうしくなる!」
 そうやってふたりは仲良くなった。
 しかし王子様はすぐに出発しなければならなかった。
 「俺は寂しくなるよ」きつねは言った。
 「仲良しにならない方がよかたのかな?」
 「いや、これから小麦畑が君の髪の色にそまる季節の度に俺はうれしい気持ちになれるのさ、それからもう一度あのバラ園に行ってごらん、きっと違って見えるから」
 王子様はバラ園に行ってみると、確かにきつねの言う通りだった。
 そこに咲いていたには美しいだけで空っぽの花だった。
 自分の星にいた、眺めたり、世話をしたり、喧嘩をしたあの花とは似ても似つかないものだった。
 王子様はきつねのところに戻っていった。
 「君の言いたい事がわかったよ、悲しむ必要なんかなかったんだ」
 「目では何も見えない、心で見なくちゃ大切なものは見えないんだ」きつねは言った。
 「もう一つ大事なことは、心を通わせたものに対しては責任がある。きみはその花に責任がある」
 
 

星の王子様 5

2006-01-16 01:25:59 | Weblog
 2番目の星には自分はこの星の誰よりも優れていて、立派で、賢いと一人しかいない星でうぬぼれてる男がいた。
 拍手を要求するのでしてあげると、帽子を高くあげてお辞儀した。
 何がおもしろいのか不思議だった。
 3番目の星では自分が酒飲みであることが恥ずかしくて、忘れたいために浴びるように酒を飲んでる男がいた。
 王子様は頭が混乱してしまった。
 4番目の星では例の重要な男がいた。
 宇宙の全ての星を数え上げる、と言う重要な仕事をしているために、朝から晩まで急がしそうだった。それが何の役にたつのか王子様には分らなかった。
 5番目のほしは、これまでで1番小さく一つの街灯と一人の点灯夫がいた。
 彼の悩みは星が一分間で一回転するために、寝る暇がないことだった。
 王子様は彼となら友達になれるかもしれない、と思った。
 しかし残念ながらその星には、二人いるだけのスペースがなかった。
 6番目の星には何冊もの分厚い本を傍らに置いた老学者がふんぞりかえっていた。
 「君は遠くから旅をしてきた探検家だな、君の星の様子を教えてくれ。」
 彼は探検家の情報をもとに地図を作る地理学者だった。
 「僕のいた星には火山が3つあります。それと花が1輪」
 「花なんてはかないものは地図にのせないんだ」
 「はかない!花ははかないものなんですか?」
 王子様はショックを受けた。あのはなは大丈夫だろうか?
 気を取り直して、老学者にお勧めの星を尋ねた。
 すると、この辺りの星とは比べ物にならないくらい大きく、20億もの人が住むと言う、地球を教えてもらった。

 それで地球に来たが、降りた場所が砂漠だったので誰もいなかった。
 しばらく歩くと大きな山があったので上った。頂上から星全体が見渡せるはずだった。
 しかし見えたのは同じような山々だけだった。
 「おーい!」
 大声で叫んだけど帰ってきたのはこだまだけだった。
 さらに歩いて行くと草原になり、道があらわれて、一軒の家があった。
 「こんにちは」
 門から入って声をかけたが、無人のようだった。
 庭に小惑星に置いてきた花とそっくりなのが何千本と咲いていた。
 「君たちはだれ?」
 「私たちはバラよ」
 王子様はすっかり悲しくなった。
 自分の星は宇宙に一本しかない美しい花がいるから、豊かだと思っていたのに、ここではこんなにありふれてる!
 王子様は草の中に倒れて泣いた。

 その時、きつねがあらわれて言った。
 「こんにちは」
 「こんにちは、僕と一緒に遊ぼうよ、今、とても悲しいんだ」
 「だめだよ、俺、君と仲良しじゃないから」

 
 
 
 

星の王子様 4

2006-01-15 10:44:19 | Weblog
 王子様はすべきことを見つけるために近隣の小惑星を巡ってみることにした。

 最初に訪れた星には一人で王様がすんでいた。
 「やあ、臣民が来たな」
 王様はとても喜んだ。
 王子様はとても疲れていて、ついあくびをした。
 「王の前で失礼である。あくびを禁ずる。」
 「長い旅をしてきて、がまんできなかったのです」
 「そうか、ならばあくびを命ずる」
 「もうできません」
 王様は気分を害したようだった。
 退屈してきたので旅たつことにした。
 「だめだ、去ることを禁ずる」
 初めてできた臣下を逃がすわけにはいかなかった。
 しかたないので黙って立ち去ることにした。
 出発するとき、後ろから声がした。
 「そちを余の大使に任命する!」
 変な人だな、と王子様は思った。
 
 その後、様々な星を訪ね、様々な変わったひとを見た。
 
 

 

 

星の王子様 3

2006-01-15 03:44:37 | Weblog
 あらすじ

 ぼくは6歳の時、ジャングルにボアと言う大蛇がいて、そいつは獲物を丸呑みすると何ヶ月もの間じっとして消化する、という話を本で知り感銘を受けた。
 そしてボアが象を飲み込んだ絵をかき、おとなに見せた。
 「これは帽子だね?」
 誰もわかってくれなかった。
 
 ぼくは大人になると、飛行気乗りになった。
 そして今、砂漠で遭難している。
 人のいる場所から1000マイルはなれていて、水は8日分しかなかった。
 絶望的な孤独にたえて一晩を過ごすと、金髪の王子様のような格好をした子供が現れた。
 「ねえ、ひつじの絵を描いてよ」
 ぼくは動転して帽子のような絵を描いてみせた。
 「ボアに飲まれた象の絵なんていらない。ひつじが欲しいんだよ」
 何回も失敗したあげく、やけになって最後に箱を描いた。
 「この中にとても元気なひつじがいる」
 「やったこうゆうのが欲しかったんだ。夜はこの箱が小屋にもなるしね」

 時間をかけてちぐはぐな会話をしているうちに、少しずつ王子様のことが分ってきた。
 王子様は地球ではなく別の星から来た。
 それは小惑星と呼ばれる小さな星のひとつだった。
 王子様は寂しいとき夕日をみる。数歩動けばいつでも見られるので、ある日は44回も見た。
 ひつじを欲しがったのはバオバブの芽を食べてもらいたいからだった。
 バオバブはあっと言う間に大きくなって、星を裂いてしまうらしい。
 
 5日目、ぼくはエンジンの固着したボルトを回そうとしていた。これが回るかどうかにぼくの運命が懸かっている。
 その時王子様が話しかけた。
 「ねえ、ひつじはぼくの星にある4本のとげのある花も食べてしまうかな?」
 「悪いけど、今とても重要なところなんだよ」
 「重要だって!」突然、顔を真っ赤にした。
 「君はまるであいつみたいだ!ある星にいる人で、1日中机に向かって計算ばかりしてる。花を見たこともなければ、誰かを好きになったこともない。そして何かといえば言うんだ、私は重要なことをしている重要な人間だ!てね。あんなの人間じゃない、キノコだ!」
 「キノコ!?」
 「ぼくの星には1輪の花がいる。星空を見上げるとき、いつもこの中のどこかにあの花がいるんだと思う。それをひつじに食べられてしまったら、星が全部なくなってしまうのと同じなんだ。それが重要な事じゃないって言うの?」
 ぼくは王子様を両腕の中に静かに抱いた。
 そして泣いている王子様に言った。
 「きみの愛する花に危ないことなんて起きない。ぼくがひつじの口にはめる口輪を描いてあげるから。」

 王子様は花について語った。
 あるとき、星に幾重もの花びらを持った花が咲いた。
 いままでに見たことのない美しいさだった。素敵な香りが星をつつんだ。
 王子様は花を愛し、水をあげたり、風除けについたてを立てたり、世話をした。
 しかし花は感謝しなかった。それどころか不機嫌になったり、矛盾したことばかり言って王子様を苦しめた。
 耐えられなくなった王子様は、星を出る決心をした。
 「さようなら」
 「さようなら、わたしを許してね。あなたは自分の幸せを見つけてね。」
 花がそんなことを言うのはとても意外だった。
 しかし決めてしまったことだった。
 星を後にした。