(読了2分) 重要度 ★★☆☆☆
(債券について。株価には影響ないと思います)
巷では「もっとも安全な資産」という触れ込みの米国債ですが、
米政府の借金が31兆ドル(4600兆円)に達し、
利払いだけで年間1兆ドル(約151兆円)と
日本政府の国家予算超えのレベルへと
爆発的に増えていて
これ将来は不安だから
今から買おうと思っている人は
超長期30年債はやめておいたほうがいいよ、というお話。
ちなみに私のコアは米国30年債です……(震え声)
以前にもここで紹介していますが、
世界最大級のヘッジファンドの創設者レイダリオ氏が
長い歴史の中での盛者必衰のコトワリ、
覇権国の移り変わりと
その債券のフェイズの見分け方を著書にしています。
4000円近くもするビジネス書。
ラノベや漫画好きにとっては
ちょっとお高い割に、
文章もまとまり無く冗長な繰り返しが多くて
自慢もちょくちょく目につき
イマイチな読後感だったのですが、
出来の良い動画(43分)で内容がほぼ掴めます。
レイ・ダリオ著 「変わりゆく世界秩序」
本は買わずに(買ってもいいですが)
この動画がオススメ。
さすが優秀なレイダリオ氏、宣伝と人の使い方がメチャ巧い。
これを見ていれば、私は30年債は買いませんでした。
内容として、米経済は現時点で最強ですし、
デフォルトすれば株は逆に大幅上昇なのですが、
米国はすでに覇権国の衰退期に入っており
ここから国債を雪だるま式に発行していき、
基軸通貨の地位もどこかの時点で交代するので、
「これはもうダメかもわからんね」
という状況。
ここからは私の個人的見解になりますが、
米国債を買っている国の1位と2位は中国政府と日本政府です。
不動産バブル崩壊で中国は3分の1くらいを売り、
日本も経済成長はそんなに見込めないので
米国債を消化しきれないと思います。
(とはいえ、民間やFRBの持ち分もあるのでまだ安全圏のはず)
これから伸びてくる新興国のエース、
インドは2040年くらいから超大国の見通しで、
今は資金需要が高いので
ここも米国債を当分、消化してくれません。
大原則
利回りが高い=ハイリスク
いくら利率が高くて格付けが良かろうとも、
「それだけの利率を付けないと市場で買ってくれない」
という点で、
米国債は日本国債よりも危険です!
「嘘だッ!」
という万感の思いが皆さんの心の中にわき上がってくると思いますが、
事実を冷静に見極めましょう。
「今はインフレで政策金利を利上げしているから魅力が~」
という言い訳も、
グローバルな資金移動が可能な現代において、
各国のインフレと国債利率を鑑みれば
やはり、米国債は新興国並みの安全度という
市場の評価だと思います。
少なくとも国債利回りにおいて米国は先進国ではなくなった。
(イタリアさんと同レベル)
30年後に「ほらやっぱり米国債が最強じゃないか」
と言う未来もあり得ますが、
利率だけに目がくらんで
増税できない米政府の超長期国債を買いあさるのは
危険です。
分散が大事……!
後悔先に立たず
(買ってしまった人は、再来年くらいから単価が上がるはずなので、
そこで一部売却も慎重に検討してみてください。
あとはドル円8年周期で8年後とか。
22年間くらいで元が取れるから放置という手も。
レイダリオのポジショントークの可能性もゼロではない)
(日本国債も30年先は凄く怪しいです。来年から値下がりなので、
買うタイミングも今ではない)
以上です!