6月17日さいたま創業、ベンチャー支援センターにて愛知淑徳大学 真田幸光教授による「ものづくり中堅中小企業の中国市場開拓戦略」という講演セミナーに参加して来ましたので、自分の向学の為にもその内容を箇条書きで報告します。
埼玉県の中堅中小のものづくり会社が中国に進出するにあたり:
どうして? (進出の目的をはっきりさせる)
どのように? (生産工場か輸出によるか)
どこに? (中国といっても広いのでどの地域に)
などを最近の情勢などを含め、3時間の充実した講演会でした。
1)
・営業利益=売上高ー総営業コスト
コスト削減は人件費削減を含め、限界に来ているので、売り上げを伸ばす
算段をすべし。
・売り上げを伸ばすには、国内と海外に市場があるが、第一に国内での方法を
考えよ。
やむを得ずに海外進出を考える場合のリスクには:
言語、通貨、法律、製造基準、会計基準が日本とは違う事を最初に考えよ。
・海外進出を計画する場合に気をつけること:
4-5年先までのCashflowを数値化する事が必要。
進出先として考えるには、人口が多い→消費者が多い→労働力が豊富
これらの国が最適。中国とインドがそれに当てはまる。
一番良いのは、日本に居ながらにして、海外の会社に来てもらうのがベスト。
その為には、その会社の製品が「独自の技術」をもっている事→「マニュアル
化出来ない技術」或いは「似て非なるもの」を持て。
・ものづくり奴隷大国にならない為には、アメリカのようにエネルギーと原材料を
抑えてしまう政策が必要であり、中国も追随中。
2)中国とは
・国連の安全保障理事会の常任理事国であり外交が強く、核を有している軍事
大国である。
・政治的には社会主義国であるが、WTO加盟後は市場経済が効果を上げて
おり、2009年GDPで世界3位、外貨準備高で世界1位。
2010年には日本を抜いて、GDP世界2位が確実。
・中国は一つではない。広大すぎるので、中国内のどの地域かのターゲットを
絞るべし。と同時に、世界の中での中国を見る事も必要。
・どの地域の進出するかは、候補地を数箇所挙げて、候補地間で相対比較を
する事。 絶対比較はすべきでない。
比較する要素として、人材・資金調達・物流・市場・原材料調達・研究開発などは
どうかという事。
・中国の今後の有望産業は、脱化石エネルギー関連・高速道路・高速鉄道・
核エネルギー関連
・政府として、資源外交を展開している。特にアフリカ諸国に対して。
資源が発掘出来れば、道路や港を無償で作ると約束し、実際に発掘されれば、
生産工場を作って資源独占を狙う。
・同じような事はミャンマーとラオスに対しても行なっている。
アフリカからの資源をミャンマー港で降ろし、ミャンマーと接している雲南省まで
高速道路を整備し、雲南省から内陸の四川省や貴州省に運ぶ。
雲南省からラオスを経由し、タイのバンコクまで高速道路を開通させる。
(これはタクシン派時代の計画で、現在はタイの騒乱で一次中止になってるが、
落ち着けば工事再開する)
開通すれば、バンコクで自動車部品を生産し、ラオス・雲南省を経由して、
中国の自動車会社に部品を供給する。
ここまでで、前半の部が終わり、タバコ一服休憩がありましたでの、
後半(日中韓2020ビジョン、人民元切り上げ、中国との取引きに関して)の
部分は明日に記します。
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