経営戦略税理士のブログ

川口市在住の若手税理士が独立をめざしてけなげに頑張るブログです。

女性起業家のためのはじめての経営戦略

2017-06-05 20:07:35 | 日記

いつもブログを読んでくださり、誠にありがとうございます。


経営戦略というと、なんだか男臭い響きがあるのは気のせい


でしょうか。


ビジネスマンの間でも「孫子」はよく読まれるそうです。


ああいう昔の戦いから戦略といえば、男のやることと


いったイメージがあるような気もしますが、


最近では、女性の経営者も増えています。


先月、お会いしたある女性経営者も


「起業して1年経ったのに全然、成果につながらない。


しかし、そこで諦めてはいけないと思いました。


あきらめずに頑張って金銭的にボロボロでしたが、


より高度な営業スキルやマーケティングを学ぶため


自己投資をし続けました。さらに成功している


営業マンや経営者にも頭を下げ続けました。


そうしていると、気が付くと紹介により


アポイントが5件埋まり、契約も毎月コンスタント


に出るようになりました。」


と、おっしゃっていました。


その方のセミナーに出ると、いつも元気をもらいます。


職場でも女性は6割を占めますが、


女性のほうが男性より、アクティブに働くのが


現代だとすれば、女性こそ、経営戦略について


一緒に学んでほしいと思います。


中期経営計画のセミナーなどでは、戦略的な要素として


一番はじめに売上の分類を行います。


・何をいくらで販売するのかを商品別・製品別に分類


・どの部署・課が販売するのかの分類


・どこへ販売(得意先。地域別、客層)の分類


こうした分類をもとに


事業で強化したい点をまとめてゆきます。


以前、建設業で同じことを行った際、


土建部門としてダンプを使う部署の売上を


強化する計画を立てたところ、


1年たって、稼働し出し、それまで


ダンプは他社のものを使っていたため、


多額だった外注費が大幅に削減されることとなりました。


先ほどの女性経営者のお話もそうですが、


戦略を立てても成果が出るまでには、1年以上の


時間がかかることもあるので、経営戦略が実を結ぶまでは、


忍耐が必要となります。


つぎに自社の商品構成について考えます。


その際、参考となるのが、商品ライフサイクルです。


人の一生にも成長期と衰退期があるように、


商品にも、挑戦、成長、安定、成熟、成熟、衰退の


ライフサイクルがあります。


税理士事務所の仕事で言えば、


決算書を作ったり、税務署への申告書を書いたりするのは、


成熟商品ですから、大幅な伸びは期待できません。


しかし、こうして経営計画をもとに経営戦略を


ともに考える仕事は、まだまだ8割の会社で導入


が進んでいないので、挑戦商品となります。


こうしたライフサイクルに照らし、


強化したいサービスや商品の構成について考えます。


そして自社の強みや弱味についてまとめます。


会計事務所の場合


強みとしては


・駅から徒歩1分など、立地がいい


・職員の人柄がいい


・税務調査に強い


弱みとしては


・職員が年を取りすぎている


・所長しか頼る相手がいない


・あまり訪問してくれない


といったところです。


ある程度、成熟した会社だと、


あいさつや技術力など基礎力は強いが、


成熟しているがために発展力に欠けるという傾向があります。


逆に新しい会社だと、


基礎力は弱いが、発展力に強味があるという傾向があります。


自社の強みや弱みを明らかにする際、


こうした一般的な傾向を調査するとよいと思います。


そして、強みをのばすにはどうするか、


弱みを克服するにはどうするか考えることで、


経営計画の原案ができてきたら、事業領域を明確にし、


事業規模を数字で表現します。


事業領域とは、ポジショニングです。


ライバルが少なくて、お客さんがいるところが理想的です。


税理士事務所にも風俗店専門の税理士事務所があります。


風俗店を担当しない税理士事務所もあるので、


ライバルは少な目と言えます。


その一方、東京、横浜、大阪、博多、といった繁華街には、


そうしたお店はたくさんあるので、お客さんはいることになります。


理想のポジショニングは簡単に見つからないので、


ポジショニングだけを専門に教える塾もあるようです。


そして、自分のポジショニングが明らかになったところで、


事業規模を決めます。


・年商はいくらか


・経常利益はいくらか


・社員は何名か


ここまで決めたら、その勢いで、


経費計画や投資計画までつくり、当期の経営目標を定めます。


経営目標を達成するための行動計画を


売上分類や商品ライフサイクルに照らし、設定します。


こうしたことが難しければ、冒頭の女性経営者のように、


・とにかくあきらめない


・自己投資をおしまない


・成功している人間に会い続ける


といったことでも大丈夫です。


最近、30代前半の若手の経営者のかたとお話する機会が多いです。


みんなはじめから立派な経営戦略をもっているわけではありません。


こうして他の経営者の話を聞いたり、中期経営計画のセミナーに


参加するなどして、自分なりの経営戦略が作れてゆきます。


Googleで「経営計画」と検索すると、


「経営計画つくるくん」というアプリも出てきます。


経営戦略の体験版として、素晴らしいものだと思います。


ご相談


 


 


 



ざっくり源泉所得税の算出の仕方

2017-06-05 06:58:14 | 日記

いつもブログを読んでくださり、誠にありがとうございます。


給与から源泉徴収される所得税ですが、


預かる側としては、預かっているという感覚は


ないと思います。


というか、そもそも論として、どうやって源泉所得税の


金額を出したらいいのかわからず、


社労士さんに給与計算だけを頼むかたもいます。


ある社労士さんに見積もりを出してもらいましたが、


給与計算の場合、社員が3名くらいだと月額1万円だそうです。


給与計算を外部にアウトソーシングして、本業に専念するか、


社内の誰かにやってもらうかは、人それぞれですが、


今回は、最低限、押さえておいても損はない


源泉徴収税額表の見方を確認します。


源泉徴収税額表とは、国税庁が毎年出しているものです。


Googleで「源泉徴収税額表」と検索すると、


トップに出てきます。


これを読めば、源泉所得税の算出の仕方は、


わかるはずですが、


納税者の立場としては、そうでもないようです。


そこで、ある程度の解説も必要となります。


一番、大事なのは、「表紙」です。


「表紙」には、納期限が書かれているからです。


納期の特例の承認を受けていない場合


給料や報酬を支払った月の翌月10日


納期の特例の承認(給与の支給人員10人未満)を


受けている場合


1月から6月までの分…7月10日


7月から12月までの分…翌年の1月20日


納期限までに納付がない場合、


加算税や延滞税がかかる旨も太字で書かれています。


次に重要なのが1ページ目~7ページ目までの


給与所得の源泉徴収税額表(月額表)です。


表紙をめくると、数字がいっぱい出てきます。


一番、上のほうをみると、


その月の社会保険料等控除後の給与等の金額


甲 扶養親族等の数 0人~7人



と3つに区分されています。


甲とは、扶養控除等申告書の提出のあった人をいいます。


実務的には、給与を一か所からもらっている


正社員のかたが、甲に該当する場合が多いです。


扶養親族等とは、


控除対象配偶者、控除対象扶養親族をいいます。


実務的には、


給与収入103万円以下の配偶者


給与収入103万円以下の16歳以上の家族で


一緒に生活しているかたをさす場合が多いです。


乙とは、


扶養控除等申告書の提出がない人といいます。


実務的には、2か所から給与をもらっているかたで


別の会社で扶養控除等申告書を提出している人を


さすことが多いです。


実際に源泉所得税を算出してみます。


例えば、正社員で月額給与30万円とします。


扶養は0とします。社会保険料等が約45000円の場合


社会保険料等控除後の給与等の金額は、


300,000△45,000で255,000です。


源泉徴収税額表の2ページ目の


その月の社会保険料等控除後の給与等の金額


の254000以上257000未満の欄を確認します。


甲欄の一番上の扶養親族等の数0人の箇所で見て行くと


源泉所得税は6750円徴収すればよいことがわかります。


源泉徴収は、賞与や退職所得もありますが、


頻度としては、月額表が圧倒的に多いと思いますので、


今回は割愛させていただきます。


ここまで読んできて、


やっぱりめんどうだなと思う方もいるかもしれませんし、


逆にこれくらいだったら、


自分でできると思う方もいるかもしれません。


いずれにせよ、


給与の支払い義務のある方であれば、


個人事業主、法人問わず、


最低限、知っておいていただきたい内容をまとめた次第です。


多少ともご参考になれば、幸いです。


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