いつもブログを読んでくださり、誠にありがとうございます。
今回は、起業したばかり、または起業しようとするかた向けのブログです。
冒頭は起業の厳しい現実にふれますが、後半ではそれに
対処する方法にふれます。
「厳しい現実」
脱サラして起業したばかりのかたとお会いすることがよくあります。
あるかたは、起業の魅力の一つは、
サラリーマンは時間に拘束されてたけど、時間を自由に使えることと
言っていました。
ところが、実際に起業してみたものの、
集客が思い通りにいかないかたがとても多いです。
とくにコーチやコンサルのかたは、その傾向が強いです。
また、建設業の場合、仕事がきつく、朝は6時出勤、
夜は11時あがり、と長時間拘束されるため、人材が定着せず、
思い通り、売上が伸びないかたもいます。
コーチの場合、コーチと名乗ってしまえば、
英語コーチ、営業コーチ、ダイエットコーチ、と何とでも
名乗れるためか、独立はしやすいですが、その分、競争過多です。
建設業の場合も、元請け会社の下につけば、
仕事はとりやすいですが、なかなかいい人材は集まりません。
ある調査では、
独立初年度の年収は300万円未満が54%、独立してから収入が減った人は57%
だそうです。
せっかく、起業したけど、収入は減るし、集客や採用には苦労するし、
税金は払わなければいけない。
やることが多いわりには、お金は独立前よりもはいってこない。
そんな現実のためか、本来は、もっと自由に仕事ができると思っていた
にもかかわらず、思い通りにいかない現実にストレスやイライラを
感じるかたは多いです。
「創業計画書」
ここ数年、こうした起業したばかりのかたを見ていて
計画性がないかたが多いです。
仕事のとりかたがわかっていても、
事業の見通しを立てなかったばかりに、
無駄な税金をたくさん支払ったり、
集客のためにあわてて異業種交流会に参加しまくったり
するかたが多いです。
創業時の計画として思い浮かぶのは、
日本政策金融公庫などによる創業計画書です。
そこには、
・創業の動機・経営者の略歴等・取扱商品・サービス
・取引先・取引関係等・従業員・お借入の状況
・必要な資金と調達方法・事業の見通し(月平均)
といった項目がかかれています。
しかし、事業の見通しには、
売上高、売上原価、経費を計算された根拠や
売上から各種経費を引いた利益の見積もりも書く欄があります。
正直、この計画書をいきなり、作るのは、厳しいと思います。
「中期経営計画」
そこで、もっと簡単な方法としてまずは、5か年の中期経営計画を
つくることをおすすめします。
創業計画書の場合、いきなり取り扱いサービスの内容として
売上シェア何%といったことを記載する必要がありますが、
その数字をうめるには、自社の強みを詳細に把握する
必要があります。会計事務所と経営者のかたでともにつくる
中期経営計画の強みは、自社分析を詳細に行うことで、
経営方針を明確にできるところです。
組織の基礎力として
・挨拶がきちんとできているか
・原価意識が浸透しているか
・必要な設備はそろっているか
といったところを30項目にかけて分析します。
こうした分析をふまえて、
・経営理念・行動基準
・中期経営目標
・当期経営目標
をコンパクトに整理してゆくため、
知識ゼロでも財務項目の見直しや経営戦略の立案が
可能となります。
一度、中期経営計画を作っておくことで、
事業の見通しを立て、それから創業計画書を
作るのもよいのではないでしょうか?
「おわりに」
冒頭、起業したばかりのかたの厳しい現実を
とりあげましたが、
なかには開業2年目で売り上げが3倍、4倍になったかたもいます。
ただ、その分、税金も跳ね上がっています。
中期経営計画を立てておくことで、そうした際の対処も
容易になります。
もっとも、中期経営計画は、一人でつくるのは、難しいと
思います。
お気軽にご相談ください。